バランティア
バランティア
ホスピスをグーグルで検索すると
(終末期患者の痛みや症状の緩和に焦点を当て、人生の終わりに、彼らの感情的および精神的要求に対処することに焦点を当てた医療の一種である。)と書いてある。
ホノルルに来て、早や4年近く過ぎ、コビッド19のため、全島の住民同様、私も割と孤立した生活を続けてきた。
やっと、米国社会が、コビッド19の呪縛から解け初めて、再度、ホノルル生活設計を、作り直す工夫に余念がないのが、今日この頃だ。
後期高齢者の仲間入りをしたとはいえ、自己判断ではあるが、 日常生活は今のところスムーズに展開しているようだ。
「今の内に、少しでも社会にお返しができたら嬉しい。」と、思うようになった。
便利なオンラインで、情報を検索、ホノルルの中心地から、北へバスで40分位の岡の上にある、日系ホスピス施設で、バランティアをしてみようと思い立ち、 早速、1時間ほどの面接を受けた。
施設創設者で、施設の所有者でもあるMさんは、「この家でもう、150人ほど患者さんが亡くなっているから、この家は売れないのよ。」と、つぶやいた。
「医師から、ホスピス患者であると宣言された人だけが入所できる。」との事だった。
患者数は、普通の民家であるから、最高で5人までで、 私が面接を受けた日は、4人の患者さんが入所中だった。
一人はもうすぐ100歳になる日系アメリカ人女性だ。 米国生活が長く 英語がよくわかる人であるが、 ある程度日本語も話せるようだ。
ホノルルにある地元の日系ラジオ局が、その方の百歳記念インタビューを予定しているようだ。
施設長曰く。「米国では高齢者養護施設に入居するには、莫大な金額を毎月払わなければならない。」 経験者である私は深く頷いた。
「私どものところは、 寄付金だけで、過去15年間運営してきたが、 なんとか持ち堪えている。」との、事だった。
心の中で、「私も医師からホスピスと宣言されたら、この施設を選択したい」と、思った位だ。
夫が60歳の時、ジョンホプキンス大学附属病院で、認知症と診断された関係で、 米国東海岸での出来事であったが、高齢者養護施設、デイケア施設や、ホスピス施設に関して、少しは精通していた。
初めて、ホノルルの個人経営ホスピス施設内に入り、職員の働きぶりや、落ち着いた患者さんの顔を見た。
また、施設長と直接面談して、私が医師からホスピス行きと言われたら、 この施設を選択したいとさえ思ったくらいだ。
しばらく、ボランティアとして週一回の間隔で通ってみるつもりだ。
自分用の下調べとも取れるし、米国東海岸の高齢者養護施設とホノルルの施設の比較という気持ちで、しばらく観察させていただく事にした。
若い日系人の方々に色々、ホスピス入居中の高齢者の扱い方などを学ばせて頂きたい。
元看護師であったと言う所長さんについても、もっと知りたい気持ちが強い。
これはとても勉強になる私のプロジェクトになりそうだ。
「生涯教育を地でゆくぞ!」と、空を見上げた。
(半年ほど真面目に毎週通ったが、 2ヶ月強の九州旅行で中断、ホノルルに帰ってから再度続けてみたが、尻切れトンボ。)