UNISON SQUARE GARDEN全曲の好きなフレーズvol.2【CIDER ROAD~MODE MOOD MODE】
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CIDER ROAD
to the CIDER ROAD
この曲のせいで「advertisement」なる英単語がカッコいいものだという価値観を植え付けられた。未だにカッコいいと思ってる 意味「広告」なのに
高校時代の英単語小テストで何の苦労もなく書けたことは感謝してます
ため息shooting the MOON
この曲は「思考停止すんなよ」みたいなことをずっと言ってる気がする。
リニアブルーを聴きながら
言っていることの意味はまったく分からないのに何故か景色が見える、そんな不思議な一節。
like coffeeのおまじない
この記事のために読み返してやっと解釈できた どの店でどんなブレンドのコーヒーに出会えるかは分からない、その偶然を楽しむのがコーヒーの楽しみでもあるから「like coffee」=「コーヒーのような」偶然出会い、ってことか!
多分初めて聴いた時はコーヒーについて一切の知識が無かったから解釈のしようもなかったっぽい。まあ未だに飲めはしませんが……。
お人好しカメレオン
これがCIDER ROADの歌詞で一番好き。
本来、地球儀とは地球を模したものであるから「地球儀が地球みたいだ」と言うのは分かる。しかしここでは、地球のことを『地球儀に似た』と説明している。因果関係の逆転。
そう、考えてみれば、日々を生きる等身大の人間にとって、地球と地球儀、より身近なのは後者のほうなのだ。いくら毎日大地を踏んでいようが、空を臨もうが、その全貌たる球形は、せいぜい写真や図鑑でしか見られない。
ただ言葉の響きとして面白いだけではなく、そこに確かな"生活"の姿が浮き出される最高の表現だと思う。
光のどけき春の日に
時計は巻き戻せるけれど、太陽は否応なしに沈む。「時計」=何かを変える自分の意志、「太陽」=変えられない現実、の象徴と読める。
自分の手でどうにかできることと、どうにもならないこと。そのどうしようもない隔たりの中で上手く付き合って生きていくというのは、ユニゾンの歌詞によく見られる価値観だし、それが特によく現れているのが、例えばこの一節だと思う。
クロスハート1号線(advantage in a long time)
初めて聴いてからしばらく「四角い空」ってなんだ……? となっていたのだが、フォロワーから「立ち並ぶビルの輪郭によって四角く区切られた空」という解釈を聞いて心底納得した記憶がある。
その後読んだいくつかの小説で「四角い空」が出てきて、なるほど表現としてはわりと使われてるものなんだなと思ったりもした。でも四角から派生して「心は三角」とするのは流石に唯一無二。
セレナーデが止まらない
クッソカッコいいサウンドに乗せてかなり可愛いこと歌ってんな……。
CIDER ROADには珍しい鋭いロックナンバーだけど、歌詞を読んでいるとなるほど滅茶苦茶CIDER ROADらしいポップソングである。
流星のスコール
巷にありふれた曲なら「難しい言葉が伝わらないから素直に簡単な言葉で伝える」になるところを、「伝わらないなんて分かってるけど、だからこそ難しいまま君に届けたい」とする妙。
今までラブソングの類だと思ってたけど、こう読むとなんだかユニゾン本人のことのようにも思えてくる。
Miss.サンディ
道(待ち合わせのターミナルまでの道、または君へのもどかしい気持ちの比喩)がジグザグ→でも迷うことはできないという気持ちは真っすぐ→ジグザグなのにストレートって矛盾してる→矛盾だけどtrueだよ、という、丁寧に順序立てた語り口の気持ち良さといったら!
crazy birthday
マジでなにこれ Weじゃねえよ巻き込むな どっちかというと誕生日苦手だよこちとら
でもなんか楽しいからいいや 好きです
君はともだち
『気まぐれや同情と思わないでね』、この前置きの誠実さに胸を打たれる。
現代では「傷ついている人の気持ちなんか当事者以外に分かってたまるか」という、どちらかというと攻撃的なニュアンスの強い価値観が蔓延っているなという感覚がなんとなくある。当事者以外には分からない、それは全くもって正論だと思うけど、だからこそ、「共感」という営みの尊さが「同情」とかと十把一絡げに無視されてしまうのは悲しい。誠心誠意で行われた共感は、きちんと優しく光っているはずなのだ。
シャンデリア・ワルツ
久々に音源聴いたら名曲すぎてびっくりした
内なる逆張りの心がここの歌詞を選ぶのを躊躇っていたのだが、こればっかりはしょうがない だって良すぎるから
いやもう、この曲は本当に言えることがない。あまりに完璧すぎるため、いかなる発言も野暮。
Catcher In The Spy
サイレンインザスパイ
こっわなんだコイツ サイコパスか?
サブマシンガン『とか』なのヤバいんだよな ある武器全部ぶっ放す気じゃん
シューゲイザースピーカー
シューゲイザーとは何か改めて調べてみたところ、その特徴のひとつに「浮遊感のあるサウンド」というのがあるらしい。浮遊感を持っていながらも、いや、浮遊しているからこそ、きちんと足元が見えているかどうかを大事にするというコントラスト。
桜のあと(all quartets lead to the?)
『行きましょうね』という言い方に込められた温度感が心地いい。「叶えようぜ」でも「叶えましょう」でもなく、『叶えて行きましょうね』。ちょうどいい。
蒙昧termination
取るぜあっけに(倒置法)
急に箒とちりとりが出てきたのは、少し前の『ゴミとか落ちて笑っちまうじゃん』の一文に呼ばれたのかな。あるいは『プライド』=誇り→埃?
君が大人になってしまう前に
切ない。
自分らしくあれ、なんてメッセージは生きていれば何度も目にするけど、実際問題それは難しいことだ、というところまで踏み込むのは誠実以外の何物でもない。
メカトル時空探検隊
マダガスカルの人は怒っても許されるよ
流れ星を撃ち落せ
ずっと「洗えない!」って何の話? って思ってました 握手会の話か~これ。
CITSで一番歌詞ちゃんと読んでなかったかもしれないこの曲。
何かが変わりそう
「誰か」は自分自身のことだと解釈している。ずっと内省の歌なんだろうなあこれ。
harmonized finale
特に『偽善者を気取っては心を痛めたり』が好き。善い人間になりたいと誰もが思っている──根本的に希望を信じている人の価値観であり、言葉だ。
天国と地獄
オイ フードロスです
今更ながら、ロックという土壌で品行方正のスタンスを確立するって凄いことだ。いや、ロックには反骨精神が必要と考えれば、「ロックなら品性を擲つもの」という風潮に反抗するという点で何よりロックなんだろうけど。行儀大事よ本当に。
instant EGOIST
ア゛ッ゛今初めて気づいた!!!!! ずっとhoppingだと思ってたけどhopingやんけ!!!!!!!!!!?????????? ここで観客がジャンプするから、そのイメージに引っ張られてた……。やってよかった~この記事
黄昏インザスパイ
深呼吸をするのに三秒というのはかなり心許ない。だから『せめて』。
流星行路の『深呼吸1秒間』もそうだけど、ユニゾンの歌詞は深呼吸に余裕がないがちだ。でも考えてみれば、深呼吸って余裕がないときにするものなんだから当然だよな。
DUGOUT ACCIDENT
アンドロメダ
清らかなオーケストラサウンドに『あんた』なんて砕けた言葉が乗っかるのが面白い。
強くないなんて言ってるのが、あんたが強い何よりの証拠じゃないですかね。
徹頭徹尾夜な夜なドライブ
マジで何なんだよこの曲はよ この曲で分かりやすく含蓄あるフレーズここしかねえぞ
『!!!』がいいっすよね なんか 馬鹿みたいで
夕凪、アンサンブル
二文目はユニゾンに限らず色んなところで聞く言葉だけど、一文目が面白い。『ネジ穴』という単語を使ってロマンチックな哲学をすること、そうそうない。
そういえばネジって時計周りに回すと締まるけど、高気圧の風も時計回りだなと思ったり。
プログラムcontinued
「ちょうどいい温度感」の代表たる歌詞。この曲の次が『さわれない歌』なのも相まって。
Dr.Izzy
エアリアルエイリアン
マジでシュガビタヒット後のコンテンツ運営には細心の注意払ってたんだろうな……。
アトラクションがはじまる(they call it "NO.6")
カッコよすぎて何も言えない。痺れる。
シュガーソングとビターステップ
なぜ数ある方角の中で南南西なのかという議題はこの曲しか知らない人たちの間でも交わされていることだけど、本当になんでだろう。まず第一に音のハマり方がいいというのは大前提だけど、田淵ならそれだけで終わらず、意味的ロジックもきちんと備え付けるはずだ。
個人的には『目が回りそう』からの連想で、南に進むつもりがコリオリ力で曲がった説を考えてるんですがどう思います? サイエンスわかんない……。
マイノリティ・リポート(darling, I love you)
『十中一二』、田淵智也四字熟語もじりシリーズの中でもトップレベルに好き。たった四文字でこんな的確にスタンスが表現できるものかね。
オトノバ中間試験
今や誰もそんな心配してないのウケる どっちかというと恐怖だもんな斎藤宏介とかいう化け物 努力で化け物になってるところが一番化け物
マジョリティ・リポート(darling, I love you)
他にももっと懐メロパロディ仕込まれてるんだろうけど世代が違いすぎて全然分からない。
家族でカラオケ行ったときにこの曲を歌ったところ、父親が勝手に感慨深くなってた覚えがあります
BUSTER DICE MISERY
『絆コーデ』←最高~~~~~~~~~~~~~~~~~!!! この皮肉気持ち良すぎて惚れ惚れする そういう快楽だもんもう
辞書から純粋の愛の記述が失われるのではなくて、愛が辞書を失うという倒錯性も痛快。お人好しカメレオンの項で書いた地球と地球儀の話と同じで、愛より辞書の方が卑近だものね。
パンデミックサドンデス
『知で知洗う戦争』、天才だろこれ……。
8月、昼中の流れ星と飛行機雲
この曲の歌詞は、とにかく読点と空白の美学だ。どこで言葉を区切り、どこで続けるか? それを完全に熟知している。誇張抜きで、音にならない文字に出来る表現の最高峰だと思う。
『ああ』に込められた複雑な感情といったら!
フライデイノベルス
内なる逆張りを、抑えろ
『見覚えのある足音』。語り手は小説を書く人ということに照らせば、この言葉があまりにも愛おしいことに気づく。
mix juiceのいうとおり
煮詰めると味が壊れて花がない→煮詰め過ぎなければ花はあるんだからその花にお水をあげよう、なんとも気持ちのいい論理の組み立て方。
Cheap Cheap Endroll
もはやこれは好きなフレーズというより気になるフレーズなんですけど、『美人、如雨露、酸素マスク』ってマジで何??? なにか解釈のある方教えてください……。
MODE MOOD MODE
Own Civilization (nano-mile met)
かっこいい~~~~~~~~♡(恍惚)
Dizzy Trickster
実際のところは知らないけど、この『優しい』はアイロニーではなくて、本当に優しいと思って言ってるような感じがする。人を助けようと手を差し伸べる音楽が皮肉られる理由なんてないだろう。皮肉なら「ヤサシイ」みたいな表記になってると思う。
分かりやすく優しい世界に馴染めないからこそ、自分の力で心地いい世界を探す。そこにはどうしようもない自他の隔たりと、意地と、矜持がある。
オーケストラを観にいこう
好きです。
ユニゾンで好きな歌詞三つ選べって言われたら絶対に入ります。
好きです。
fake town baby
45度は、物を最も遠く投げられる角度である。ロジカルに計算した上で全力でぶん投げてるのが、らしいというかなんというか。
静謐甘美秋暮抒情
この部分、上二文を取ってきて「良い歌詞~」となってるのをよく見かけるのだけど(批判するつもりは全くない、解釈も感受性も自由なのでその気持ちだって尊ばれるべき)、個人的にはそれが『強がり』なところまでセットだな~と思ったり。
Silent Libre Mirage
ミュージシャン、それもデカい音をかき鳴らすロックバンドが『音のない空間』という表現を肯定的な意味で用いるのはなんだか面白い。
MIDNIGHT JUNGLE
よく見たら『key違い』ってお前かなりコンプラギリギリじゃない!?
フィクションフリーククライシス
このやれやれ系主人公みたいなドヤ感が好きなんだ……。
Invisible Sensation
願うだけでは叶わないし、努力だけじゃ保てない。どちらかではなく、どちらも大事にしてこそ。「願えば叶う」と「努力すれば叶う」、世の中にありふれた二つの言説をまとめて一蹴する痛快さときたら。
夢が覚めたら(at that river)
『ラララ』は二つ解釈できると思っていて、ひとつは、ラララと口ずさんだそのメロディが向かい風に似ているということ。もうひとつは、向かい風に似たなにか具体的なものがあって、その名前をぼかすようにラララで置き換えているということ。
10% roll, 10% romance
他のどんな言葉よりも「素敵」という語で評価したい。この曲には「素敵」が似合う。
ラブソングにも色々あるけれど、これは恋よりも愛の歌だなと思う。
君の瞳に恋してない
一見するとネガティブな意味に思える言葉をポジティブに捉えるのは、UNISON SQUARE GARDENの常套手段。保証が役に立たないことは、今に目を向ける何よりの理由になる。
極めつけに『騙されて?』のいじらしさ。この世界には健全な欺瞞というのもあるらしい。
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