創作のはじまり
私が曲作りに興味を持ったのは大学生の頃(小学校2年生の時に「パンダ」の歌を作ったけどw)だった。サークルの春合宿、後輩から今学期、バンドでオリジナルをやりたいので手伝って欲しいと相談を受けたことがきっかけである。別にプロミュージシャンになる夢とか野望などなかったが、なんとなく面白そうだったので引き受けることにした。春休みに2曲分の詞をもらい、デモテープを作るために、コルグ「DDM-110」とティアックの4chカセットMTR「TASCAM PORTA ONE」を入手した。思い返せばハードウェアから入るところが自分らしい(笑)。機材の使い方を学ぶためにASIAの「Eye To Eye」を多重録音で音源を作ってみたが、市販のスコアを見ながら、DDM-110にドラムパートを打ち込む作業、3つのデジタル表示とボタンという環境でも、慣れると意外と早く打ち込めるようになった。この経験を通してドラムの譜面を少し書けるようになったのも、後でいろいろ役に立った。DDM-110で完成した曲を再生しながら、友達に借りたプレシジョン・ベースを弾き、1chにドラムとベースを同時に録音した。ピアノは姉に弾いてもらい、うわものはポータサウンドは自分で弾き、ギターを重ねてオケが完成。途中、ピンポン録音とかしたと思うが、具体的にどうやったのか、はっきりは思い出せない。最後コーラス2声を歌い、主メロは姉に歌ってもらった。
機材の操作手順をだいたい理解したところで、オリジナルの作曲を始めた。一曲は鍵盤で、もうひとつはギターを弾きながら創作開始、曲構成やコード進行が決まったら、A4の譜面ノートにバンドスコアを手書きした。まずドラム、ベースの順に書き、キーボード、ギターのラフやソロを作り、最後にボーカルとコーラスパートを書いた。ボーカルパートは別に譜面を書いた(タイトル写真)が、これは録音時に思い浮かんで歌ったものをなぞっている。
あれから随分と時が流れ、当時のバンドメンバー+αで同窓ライブに出ることになった。それを機に、当時の音源や譜面を頼りに、ノーテーションソフトで譜面を書き直し、DAW(Steinberg Cubase)で音源を作り直し、動画やスティルを編集して、MVを作った。当時のアナログな環境から考えれば隔世の感がある。
バンドのYouTubeチャンネルを作り、MVを公開した(↑リンク)。仕事ではないが、こうしてなにかを創ることはいくつになっても楽しい。出来栄えはともかくとして、そこに確かに自分がいたことが、生み出したものを通して誰かに伝えられたら、とてもありがたく思う。