なるべく軽薄であるように

適当に、軽薄なソレっぽさに手を染めてる時、好き。
例えば、なんとなくビタミン剤を飲んで寝てみたり
例えば、なんとなく眠りが深くなるみたいな錠剤6粒飲んでみたり、例えば、例えばの何となくいい(良さそう)は私が元気になる。
なんか今、そういうのでいい、軽薄で、久々な感覚。肩の力が少し抜けた、浴槽を通り過ぎる秋風のおかげなのかな、どうなのかな。

つやつやと光る丸い爪 手ざわりのいい布 香りが落ち着く毛布 ボディーソープは毎日変える、ANNA SUIのボトルが好きで、匂いはよく分からない。
少しだけ潔癖ぎみなので人よりもちょっとだけ多く洗濯機を回す、ごうんごうん、小さな小さな水面。
今はシャボンの香りからあの薄い、柑橘類の香りに変わった、誰も知らない私の秘密。

生きていくことは、難しい。
お金を稼いで、生活をすることは本当に本当に難しい。私、知らなかった。
嫌なことをしたり、無理をしたり擦り切れると自覚しながら荒稼ぎをすると必ず大きな代償を食らう、ペナルティーみたいな。人間は上手く出来ている。

できるだけ自炊をすること、できるだけまつげ美容液を塗って、家に帰ったら直ぐにお風呂に入り、コンタクトを外してメイクを落として保湿をして。
紅茶を入れたり掃除機をかけたり体を動かしたりキノコを多く食べたり、食欲が湧かなくても朝の5時45分までには朝ごはんを食べたり、丁寧に手間をかけて生きるって結構面倒くさくて、疲れる。
それでも好きなオイルの香りに包まれて穏やかな心情で自分を癒していると自覚しながら秋風に吹かれていると、なんとも言えない多幸感を感じる。
なんだかこの感覚、体は疲れているのに不思議と軽やかな爽快感が久し振りですごく嬉しい。

私少し焦っていたのだと思う、伸び悩んでいるなって早朝の鏡、全然眠れない顔を見て思った。
季節性の発疹が出て、それのせいで夜中何度も目が冴える、汗をかく度掻き毟って掻き毟って赤い跡が梅毒みたいに醜く残る。
人からつけてもらった印はセクシーなのに、自分でつけた印は酷く不恰好で、シャワーに打たれ、何度も肌を揉みこむ。
生きるって、本当に難しいね。私知らなかったよ。
こんなことで本当はいいのに、ただ生きてるってこと、等身大で。