コミュニティ通貨miiの可能性【コミュニティ×まちづくり】vol.2

こんにちは！
はぐくむタウンの佐野です。

全3回のシリーズ企画《コミュニティ×まちづくり》の第2弾！

テーマは『お金』日常的に私たちが触れているものですが、様々な捉え方ができるのがお金です。
今回は、はぐくむタウンで導入している通貨”mii”についてご紹介します！

感謝や共感、応援の循環をおこす通貨”mii”

お金との付き合い方は、私たちにとって重要なテーマの1つです。

お金に縛られない生き方をしたい。でも、お金が無いと生活できない。
そうなると、どれだけたくさんのお金を増やせるのかが目的となり、”稼ぐゲーム”になってしまいます。

はぐくむタウンでは、お金を獲得することを目的とした生き方・働き方から脱却して、「ありがとう」や「応援したい」という気持ちをベースにしたお金の循環がおこる社会づくりを進めています。

使うと増える不思議なお金

miiはPEACE COINという「まだ、評価されていない見えない価値」を可視化して巡らせるプラットフォームを通じて生まれました。

はぐくむのコミュニティメンバーは、アプリを使って、コミュニティ通貨”mii（ミー）”のやり取りをします。

miiの特徴

①感謝、共感、応援という気持ちが土台にある
②メッセージと一緒に送れる
③使えば使うほど、増える

①感謝、共感、応援という気持ちが土台にある

普段、私たちの多くは日本円を使って買い物をしています。その時に、定価をみて、これは高いとか、安いとか、それなりだとか価値判断をしてお金を支払います。
miiは、コミュニティ内のサービスの提供でも使われますが、その土台にあるのは感謝や共感、応援です。シェアハウスであれば「不在時に郵便物を受けとってくれてありがとう！」や「今度の試験がんばってね！努力が実ることを応援しています！」など、人に向けたまなざしが土台となって送られます。

②メッセージと一緒に送れる

miiは送る時に、メッセージを込めることができます。一度にコメントできるのは最大500文字。入力された文字をAIが分析し、このコミュニティではどのようなコミュニケーションが行われる傾向があるのかを可視化してくれます。定期的にコミュニティ内にレポートを共有することで、今はこれくらいのmiiが動いていて、こんな言葉を使ったコミュニケーションが多い、などを知ることができます。

③使えば使うほど、増える

これが、miiの特徴の中で特に目立つものですね。miiは、送信時に、込めたメッセージの量と内容やその人とのコミュニケーションの量を、アルゴリズムによって計算され、送ったmiiの一部が増えて、自分の残高に還元されます。逆に、miiは放置すると腐るお金でもあります。使わずに貯めたままにしておくと、一定の間隔で減少していきます。使うほど増えて、貯めるほど減る。という不思議な特徴をもったお金です。

単一のモノサシ→複数のモノサシへ

資本主義が中心の世の中では、モノを思い浮かべると、だいたいの値段がわかります。人参は1袋200円くらい。カフェでコーヒーを頼むと1杯400円くらい。

世の中にある多くのモノを貨幣という1つの尺度で測り、お金があれば多くのモノを手に入れることができます。

しかし、目に見えないものは貨幣で測ることができないので、大切なことだとわかっていながら意識から外れてしまうことが多々あります。

たくさん作った今晩のおかずをお隣さんにおすそ分けすることと、ジュースを10円でも安く買うこと、どちらに価値があるでしょうか。

どちらのほうがお金を節約できたか？というモノサシを当てれば、後者に軍配があがります。
しかし、どちらがより人を喜ばせることができたか？というモノサシを当てればまた答えは変わる可能性があります。

損得を計算して、自分が得をするお金の使い方ばかりだと心が削られていくのではないでしょうか。

はぐくむタウンでは、多様なモノサシを持った通貨”mii”を通じて心の豊かさを取り戻し、お金がないと生きていけないという不安から、人とのつながりに豊かさを感じて生きられる世界観の移行を目指します。

miiを通じて実現したいこと

なにもないところから感謝や共感が生まれるわけではありません。
コミュニティメンバーから生み出されるサービスがあることで、利用者が現れます。

自分の「やってみたい」を声に出し、その声をカタチにする舞台があることで、その周りに人が集まり、miiの循環が起き始めます。

miiの循環が大きくなるということは、結果としてそこに価値が生まれ、精神的かつ物質的な豊かさにつながります。

精神的な豊かさ▶人とのつながりや、深いコミュニケーション。人の役にたてるよろこび。
物質的な豊かさ▶食、住など、生きるために必要なものや、日々を彩ってくれるもの。

miiを通じてこの両側面を得られる経済圏ができ、その輪が広がっていくことで、はぐくむタウンというまちの魅力が高まっていきます。

いずれは「この文化のあるまちに住みたくて、移住して来ました」という人が現れることもあるかもしれません。

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