夏至物語 1992/Recommend
「朝7時20分、とおるはいつものよう慌ただしく出かけて行った
どんなに会社に送れそうになっても朝ごはんだけはきっちり食べていくとおる。ゆうこの手料理食わないと一日が始まんないんだよってうれしいこと言ってくれるとおる。とおるの出かけた後の部屋には幸福の風が吹く。
とおるが食べてくれたお茶碗にも幸福の風。二人で過ごす初めての夏。」
木造の古いアパート、長屋って言ったほうが良いかな
そのたぶん廊下の突き当りゆうこの部屋
共同のトイレ、台所、冷蔵庫、赤ちゃんの泣き声
開けっ放しの住人の部屋、古い昭和の香り漂うアパートは
ゆうこの人格が垣間見えます
扇風機、新聞紙、双眼鏡、VHSのビデオカメラ、畳
きゅうりをほおばるゆうこ
ウナギを手づかみでつかむゆうこ
部屋の中に盥にホースで水をため水浴びをするゆうこ
床に散らばった新聞を切り抜いてるゆうこ
最初に見たときは映像に見とれてエンディング予想できなかったりしたけど
岩井俊二さんの中にある少女像の原点なのかなって思ったりします。
「夏至物語」(1992)
関西テレビ”ドラマDOSにて放送
深夜に放映された岩井俊二さん初期の作品は
白石みきさんの威力も伴ってとても不思議で怪しい
夏の陽炎のような映画でありました。
2023年10月13日公開の岩井俊二監督作品
「キリエのうた」
その公開記念にて1992年作品「夏至物語」の
リメーク作品がYouTubeに上がっていて
思い出さずにはいられなかった作品
ねっ、セルフも雰囲気もあの頃のようで….
ちなみに好きすぎて岩井俊二さん初期作品集
DVDbox買っちゃったりしました
岩井さんの映画は調子に乗ってたくさん話したくなりますね
またそれはいつかということで….