マガジンのカバー画像

小樽百鬼夜想曲(完結)

9
2024年8月23日~25日人生初、北海道•小樽へ。これは音楽と魂の旅路の記録である
運営しているクリエイター

#小樽

小樽百鬼夜想曲 壱

小樽百鬼夜想曲 壱

第1章 往路2024年8月23日~25日
人生初、北海道•小樽へ
音楽と魂の旅路の記録である

空路 セントレア

8月23日 朝

『稲沢辺りで大雨、名鉄線に遅れ』
SNSでそんな内容が流れてきた
寝ぼけ眼で、確認してみる

どうやら夢ではないようだ
朝の8時くらい 軽く青ざめる

15:30発の便で新千歳へ向かうのだから
11時くらいに自宅を出る予定だった
何があっても搭乗に遅れるのだけは避け

もっとみる
小樽百鬼夜想曲 弐

小樽百鬼夜想曲 弐

第2章 夜景2024年8月23日~25日
人生初、北海道•小樽へ
音楽と魂の旅路の記録である

到着

山を切り開いて敷かれた線路は
谷間に位置した駅へ到着する
南小樽駅 下車

この駅で降りなければ
次は終点の小樽駅

その先も線路はまだまだ続いており
乗り換えして行けば
最終的に函館へ行き着くようだ

夕闇が迫る中
まずは、宿へ向かう

駅を出ると、向かう先は谷間だった
下り切った交差点にはコ

もっとみる
小樽百鬼夜想曲 参

小樽百鬼夜想曲 参

第3章 飯とお風呂と通知欄2024年8月23日~25日
人生初、北海道•小樽へ
音楽と魂の旅路の記録である

オロロン

20:35
地獄坂をまっすぐ海の方へ下る
小樽駅と南小樽駅間の線路高架が現れる
そこを潜ると大通りが南北に貫く

この大通りは国道5号線であり、県道697号線
またの名を「日本海オロロンライン」
「オロロン」というのは海鳥の鳴き声らしい
日本では希少になったウミガラスの声
「オ

もっとみる
小樽百鬼夜想曲 肆

小樽百鬼夜想曲 肆

第4章 観光 ~わたつみ編~2024年8月23日~25日
人生初、北海道•小樽へ
音楽と魂の旅路の記録である

朝の諸々 出発

8/24
6:40
鳥が鳴いている
甲高い 聞き覚えある声だ
オロロン鳥ではなくヒヨドリだろう

明るい どうやら朝らしい 
ずいぶんしっかりと休めたようだ
オーナーさんはリビングに来ていた
事務仕事をしているのかな 軽く挨拶をする

私は朝ごはん買い出しついでに
洗濯

もっとみる
小樽百鬼夜想曲 伍

小樽百鬼夜想曲 伍

第5章 観光 ~やまつみ編~2024年8月23日~25日
人生初、北海道•小樽へ
音楽と魂の旅路の記録である

DM 乗り継ぎ

11:24
バスはロータリーではなく「小樽都通り」アーケード出口あたりに着く
バスを降りて駅方面 目の前のターミナルに向かっているとDMが来る

うんうん、ありがとう 行ってきましたぞ
風光明媚してました さすがは小樽っていう風景に大満足です
海の次は山だなと言うことで

もっとみる
小樽百鬼夜想曲 陸

小樽百鬼夜想曲 陸

第6章 観光 ~ひとなみ編~2024年8月23日~25日
人生初、北海道•小樽へ
音楽と魂の旅路の記録である

日銀通りから

13:19
バスは市街地へ入っていく アナウンスが流れる
「…小樽駅方面はこちらで降りるのが近くて便利です」
どうやらバスは港湾方面をぐるりと回ってから駅へ向かうようで
商店街のアーケードを歩いて横切った方が、駅までは早いらしい

マップを見ると行きたい店の名前も近くにあ

もっとみる
小樽百鬼夜想曲 漆

小樽百鬼夜想曲 漆

第7章 あらいぶ2024年8月23日~25日
人生初、北海道•小樽へ
音楽と魂の旅路の記録である

小樽駅前周辺

16:00
奥沢方面からのバスの終着点 小樽駅に程近い大通りに停車する
小樽市内を一日中 バスを使いたくさん移動してきた
これ以降、バスでの長距離移動ない 少しだけ寂しいがお別れだ
降り際に「ありがとう」と声に出す いつも声に出してはいても
気持ちの置き所が違うと ちょっとだけ切なく

もっとみる
小樽百鬼夜想曲 捌

小樽百鬼夜想曲 捌

第8章 グッバイ小樽2024年8月23日~25日
人生初、北海道•小樽へ
音楽と魂の旅路の記録である

出発

8/25
5:15
夏の朝は早い もう外が明るい
衣類や身の回りのものをまとめ 荷物をしまう
銭湯セットだけ すぐ取り出せるようにして、リュックを手に持つ
寝静まる屋内を 可能な限り静かに玄関へ向かう

カチャカチャと コーギーの「ハグ」の歩く爪の音がする
空になったベッドの様子を見に行

もっとみる