いじられたくないのに、いじられキャラで疲れる。どうすればいい？

平成生まれ×アラサー女×フリーランス×クリエイターという共通点を持つ秋カヲリ（文筆家・心理カウンセラー）とモモモ♡スパークル（イラストレーター）のお悩み相談コラム「オトナ女子の保健室」。
第4回目は「いじられキャラの卒業」について。固定化した不本意なキャラはどう変えたらいい？

Q,いじられキャラで疲れます。本当はいじられたくないんですが、どうすればいいですか？

秋カヲリ：これめっちゃ難しいな～。私もいじられキャラになることがあるんでよくわかるんだけど、キャラって固定化すると変えるの難しいんだよね。そして相手側の問題もあるからコントロールしにくい。

モモモ♡スパークル：相手側の問題？

秋カヲリ：いじりが上手な人なら「愛のあるいじり」になるからそんなに不快にならないんだけど、いじりが下手な人だと「いじめ」と紙一重になって、単に相手を下に見た言動で笑いをとろうとしちゃうんだよね。そうなるといじられている側は不快なだけだし、傷つくことも多い。でも周りが笑っていると同調圧力が働いて、ほぼ「いじめ」な「いじり」を受け入れているふりをして、延々といじられる負のループにハマっちゃう。

モモモ♡スパークル：それはつらいですね。どうにかできないんですか？

秋カヲリ：相手を変えるのは難しいから、やっぱり自分が変わる方向性で考えたほうがいいね。となると解決策は「キャラを変える」「場を変える」の2つ。いじられキャラを卒業するか、その場を卒業するかのどっちかなの。いじられる場にい続けたいなら、キャラを変える。キャラを変えるのが難しいなら、思い切ってその場を抜けて、違う場に行く。会社なら転職ってことになるね。

モモモ♡スパークル：キャラってどうやって変えればいいんですか？

秋カヲリ：意外とシンプルで、自分がなりたいキャラを演じるのが一番早いかな。いじられないキャラになりたいなら、ハッキリ自分の意見を言う強めのキャラを演じるとか。スタンフォード監獄実験っていう有名な実験があって、一般人を看守役と囚人役をに分けて実際に監獄生活を送ったら、看守役は攻撃的かつ傲慢になって、囚人役は看守役に媚びを売るようになったんだよね。人間は役を演じているうちに、心もその役に近づいていくんだよ。

モモモ♡スパークル：じゃあ、いじられ役をずっとやっていると……。

秋カヲリ：やっぱりいじられやすいキャラ、性格になっちゃう。だから負のループにハマるんだよね。嫌なら早めにその役をやめて、新しい役、キャラを演じたほうがいいかな。

■そんな場所なら捨てちゃえば？

モモモ♡スパークル：でも、今まで慣れ親しんだ場でいきなりキャラを変えて、行動を変えていくのって難しそう……。

秋カヲリ：うん、だからゆっくり変えていくのが理想的だと思う。少しずつ変えていけば、相手も「なんか変わったな」と思って接し方を変えていくから。それでも変わるのが難しいと感じたり、そんなに待てない！ってくらいストレスが溜まっているなら、思い切って違う場に行くのがいいね。
家族の前の自分と恋人の前の自分、友達の前の自分ってそれぞれちょっとずつ違うでしょ？「本当の性格」なんて厳密には決まってなくて、人の性格は場によって変わるものだから、新しい場で理想のキャラになればいいよ。同じいじられキャラを引きずらないのが大事だね。クセになってるかもしれないから、そこは意識的に変えるようにして。

モモモ♡スパークル：場を変えてリセットするってことですね。

秋カヲリ：そうそう。私もなかなか評価されなかったことがあって、偉い人に相談したら「ぶっちゃけ“できないキャラ”になっちゃってるから、自分のイメージを変えたほうがいいよ」と言われて、外見を変えたり振る舞いを変えたりしたんだよね。それでも評価があんまり変わらなかったから「先の見えない努力をずっとするより、新しい場でゼロスタートしたほうがいいな」と思って転職したの。
もちろんふだんの性格からベースのキャラは決まる部分もあるけど、自分の行動次第でイメージは変わるから、リセットする勇気も大事だと思う。一時的にその場から離れるだけでもいいしね。

モモモ♡スパークル：なるほど～。じゃあ、まずは理想の「なりたい自分」をイメージするのが大事ですね。

秋カヲリ：うん。あとはそれを演じて自分のモノにすれば、理想と現実のギャップが埋まって生きやすくなるよ。

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▼プロフィール

秋カヲリ（文）：平成2年生まれ。文筆家・心理カウンセラー。元恋愛依存症の既婚・子持ち。気になったら試さずにはいられない好奇心旺盛な心理オタクで、思ったことは大体口に出す。エヴァが好き。▶Twitter

モモモ♡スパークル（絵）：平成5年生まれ。漫画家・イラストレーター。カリフォルニアでアートとイラストレーションを学んだバイリンガルで、来るもの拒まず去る者追わず、ぼーっとしているのが好き。ゆっくり動く。▶Instagram