「On the border〜知らない世界に会いに行く〜」小林春世篇
作中に登場する職業の方に実際に会いに行き、お仕事の実態をお伺いする「On the border~知らない世界に会いに行く〜」、連載開始です!
今回は「スナックすっぽり」のママ、升遠綾子を演じる小林春世が、新宿ゴールデン街「ガルシア」のママさんである、かなえママさんと会ってきました。
ライターであるハマカワ同行、引率に未開メンバー藤田雄気。なんと藤くんは、ガルシアでカウンターに立つこともあるのです。
新宿の街でみんなをもてなすママさんは、どんなお話を聞かせてくださるのでしょう・・・?
お話を伺った方
水原かなえさん
新宿ゴールデン街「ガルシア」のママさん。
お酒を出すお仕事を始められてからトータルで19年ほどだそう。
この日は自転車で颯爽と駆けつけられました。
はじめまして
かなえママ(以下、かなえさん) ごめんなさいね、遅くなって!
ハマカワ(以下、ハ)いえ、お忙しいところ恐れ入ります。
小林春世(以下、春)お邪魔しまーす。
藤田雄気(以下、藤)ママさんちょっとここのゴミ捨てますねー
ハ おお、藤くん働いてる。
春 働いてる。えらい。
かなえさん えーっと、なんだっけ、藤くんと共演するんですっけ?
ハ はい、(以下、未開の議場の説明)
春 で、私が、スナックのママさんの役をやることになっていまして。
かなえさん はいはい、なるほどね。
春 でもなんか、勝手に思い描いてた、ママさん?のイメージよりずっとこう、キレイ目の方、あの、お綺麗で!
かなえさん いや、今日は取材来るってわかってたからさ、キレイ目にしてきてて笑
ハ 普段はもっとカジュアルなんですか?
かなえさん そうそう、Tシャツにデニムとかで来ちゃう。
春 あと、チャリでいらしてましたよね。
ハ お子様の乗る仕様の・・・
かなえさん そうそう。家のことしてからね。来たからね。
ハ お子様、おいくつですか?
かなえさん 8歳。
春 あ、結構おっきい!
かなえさん そうなのそうなの。学童のイベントとか、お弁当作んなきゃいけない日とか、あるよー。
こうしてお話を初めて早々に、カウンターは続々と埋まっていきます。
常連さんと思しき方から、外国人観光客の方まで。
店内には英語メニューも置かれていて、かなえママさんは英語でも接客していきます。とても流暢。慣れを感じました。
ママさんの経歴いろいろ
ハ まず、このお店とママさんの略歴みたいなことをお伺いできたらと思うのですが。
かなえさん ゴールデン街のこのガルシアってお店は、15年目ね。私はその前からバイトでもいろいろやってました、ゴールデン街もだし、クラブのヘルプもやったし、高円寺とか、新宿だと一丁目の方にいた時期もあるかな。ランパブもちょっとだけやったことあるし、ほんといろいろね。
ハ ああ、本当に長くやっていらっしゃるんですね!
春 私、升遠の店もこんな感じかなって思ってます。スナックって看板なんだけど、バーっぽくしてるっていうか。
ハ スナックとバーって、何か明確な区別があったりするんでしょうか?
かなえさん そこんとこはねぇ。曖昧なんだよね。ほら日本だと、カラオケがあってさ、あと、お菓子とかちょっと小皿に載せたやつ、チャームっていうやつね、そういうの出したりとかっていうのが、スナックの一般的なイメージというか、あると思うんだけど。
春 あー、わかります!ある気がする!
かなえさん で、バーっていうのは、もともと「止まり木」っていう意味があって。カウンターにお客さんがちょんちょんちょんと座って、ってイメージだよね。それがスナックだと、カウンター以外にもボックス席があって、飲み放題いくらとかボトルいくら、みたいなのがスナックの一般的なイメージというか。でもどういう役づくりにするかによってお店の設定はいろいろだと思うけどね。
ハ 春世はどういうイメージが今のところあるの?
春 あっでもねえ、かなえママさんがほんと、勝手になんだけど、イメージが近くて!思ってたよりお若くて、会った瞬間に「あっ!」て思って。
藤 じゃあもう、そんなかしこまらなくていいんじゃないですか?笑
かなえさん でもあれでしょ、地方の商店街の話なんでしょ?だとしたらもう客層は絶対全員地元の人なわけじゃない?
春 そうですー!そうなんです
かなえさん 一見さんの観光客じゃ、ない。だからもうさ、地元の噂話全部知ってるみたくなるわけだよね?
春 まさにそういう役です!もー、男女関係から何から何まで抑えてる。笑
ハ 藤くんの役が、春世に入れあげてます。
かなえさん あーそう。笑
藤 あ、かなえママさんは、女優もやっていらっしゃるんです。
ハ そうなんだ!
春 すごい、だからこんなに的確なんだ。
ハ あ、ひとつ伺いたいんですけど、この「ガルシア」ってお店のお名前はどうやって決められたんですか?
かなえさん 名前?あ、ここね、私が始める前にあったお店が「ガルシアの首」って名前でやってたのよ。
ハ ガルシアの首!
かなえさん そう、そんで首だけ取った。
春 首だけ取った!!笑。
とかなんとか話し込んでいるうち、なんとカウンターは満席に。
ゴールデン街は今や観光名所。半分以上が外国人のお客様でした。
バイリンガルでもある小林春世、「あの人サッポロも飲みたいって言ってる」など他のお席の会話も気になっちゃった模様です。
入りやすい・入りづらいって?
ハ すごいね、人気店だ。
春 ねー、開いたばっかなのに埋まってるー。すごい。
藤 (カウンター隣のお客さんに)はい!コロナビール!こちらです!(棚から取り出しながら)
ハ 藤くんほんとに普通に働いてるじゃん。笑
藤 いえいえ!もう!この程度は!!
春 忙しいお店だ。すーごい。ほぼ満席。あーでもあれなのかな、
ハ 何?
春 いやさ、ゴールデン街でもさ、人気ない店ってあんのかなとか笑
藤 ああ、えーとね、月曜のこの店は人気ないです!僕の日!
かなえさん 藤くんだからだーめだっつってんでしょ。そういうこと言わないの。マジで言霊ってあるんだから。
春 人気あるよ藤くん。
ハ あるよ。
藤 来た人を楽しませる自信だけはね!もう、超、あるんですけどね!
春 いいことじゃん
ハ 何より最高じゃん
藤 自信しかないです!
春 笑。でもさー、なんだろ、どういう店が忙しくなるとかあるのかなぁ?
ハ 中覗いて楽しそうだったら、とか?
かなえさん それもあるよね。あとはやっぱり、中にいるのは女性の方が入りやすいのよ。男性よりは。ポツンといるのが男性よりは女性の方が一見さんは入ってきやすいのよね。たとえば私の日だともうほとんどお客さん、常連さんは男性だけど、その隙間に一見さんが入れるかどうか、みたいな感じでね。もう、おじさんの常連さんが固まりすぎて「いつも入れないよー」って言われちゃうこともありますよ。
春 なるほどー、確かに覗いておじさんがいっぱいだと興味あっても、ちょっといいか・・・ってなるかもね。
ハ 女子的には特にそうかもね。
かなえさん だから、そこそこ程度に座ってるのが一番いいみたいね。満席すぎてもガラガラすぎても入りづらいっていうか。
春 確かにゼロだと入りづらい。
藤 そんでね、一番入ってこないのはね、おじさんとおじさんのマンツー状態です!ほんとに!
一同 笑
藤 ほんとにね!ほんとに入ってこない!
ハ 客・おじさん一人、カウンターの中・おじさん一人。
藤 なんかね、おじさんとおじさんのマンツーはね、楽しい話してたとしてもなんかちょっとこう、込んだ話してるっぽい感じになるんですよ!
春 なんか申し訳ない気にはなるね!
ハ ここに入ると邪魔しちゃうかな的なね。
藤 で、人によるけど、そのお客さんも、「次に客が来るまでは居る」って気遣ってくれて、いいんです気にしないでください!って言っても「いや、来るまでいる、ゼロにしちゃうじゃん」って。
かなえさん ああ、それ私もたまにあるよ。
ハ あるんですね!
春 藤くんの日、来よう。
ハ ボトル入れよう。
春 ボトルね、ボトルすごいよね(棚を眺めながら)
ハ いい眺め。
藤 ボトルもね、なんか流儀が色々ですよ。
ハ 流儀?
藤 ボトルって、ラベルのデザインが時々変わったりするんですよ。で、ある時飲んでた先輩のボトルがすごい古いデザインのやつで。「めっちゃ昔のじゃないですか!これいつのですかー」って訊いたら、そのお店ではね、初めて通い出した時のボトルにずっと詰め替え続けるのが粋、ってことだったんですよ!
ハ・春 へーーーーーー!!!
藤 じょうごで、こう、継ぎ足し続けるのが「かっこいい」って流儀だったんです!
ハ 初めて聞いたー!!
春 じゃあもうめっちゃ昔から通ってます!ってことだったんだー!すごー!えー、おもしろいねー!
ハ ボトルの流儀かー。
春 ボトルねー。・・・他人のボトル飲んだことしかないや笑
あの街?この街?
かなえさん そうそう、うちもね、女優さん、舞台ある時は前もって言ってくれれば休んでいいよ、って言って、働いてた女の子いましたよ。
ハ あ、そうなんですね!
春 便利そう。新宿。
かなえさん そうねー。私がね、自分でお店やるなら絶対この街(ゴールデン街)って思ったのはさ、やっぱりほら、この、ゴールデン街っていう街がね。先輩に役者さんとか、ミュージシャンの人がいたりとか、自分が芝居やってたっていうのもあるけど、ゴールデン街って、お客さんも文化とか芸術とかそういうものに惹かれる人が集まってきやすい、っていうのはあったんだよね。音楽が好き、文学が好き、とか、そういうのに詳しい方が多い感じ。ただ、女の子のいるとこに飲みに行きたいよ、ってのと少し違うっていうかね。
春 確かにー。場所柄、かー。
ハ 私、ゴールデン街の文壇バーに連れて行ってもらったことあります。ちょっと特殊な空間で、すごく好きでした、ゴールデン街っていう街がそうさせてるのかなって思いました。
かなえさん ああ、あるね!文壇バー。
ハ これはゴールデン街に限らず新宿が、なのかもしれませんけど、ちょうどよくいろんなお客さんがいらっしゃいますよね、あの、富める方も、そんなに富めてない方も・・・
春 あははは!!確かにー!富めてない方笑
かなえさん ああ、でもそれで言うなら、ちょっと俳優さんにこんな話するの微妙かもしれないんですけど、あのね、役者さんが飲み屋やって失敗しちゃう、ってパターン、結構あるんだよね。昔あった話だと、私が先輩の始めたお店にちょっと顔出した時の話なんだけど、こんばんはーって入ってったら「おう!水原!来たか、じゃ飲み行くぞ」って言われて、その場でレジ開けて、お金ひっつかんで。
ハ うわー!!いい加減!!!
かなえさん それでそのままカラオケ連れてかれて。「男と女の〜あい〜だ〜には〜」って始まっちゃうわけ。
ハ ふか〜くて長〜い、川〜が〜ある〜。と。
かなえさん いやちゃんとしろよ。みたいな。
春 おもろ!!
かなえさん お店をどこの街で出すか、っていう話に戻ると、それってどこにターゲットを置くか、っていうことでもあるのね。で、私は芝居やってた流れとかでゴールデン街が良かったっていう話ね。
春 場所、大事なんだなー。
かなえさん でも逆の人ももちろんいると思うんだよね。ゴールデン街は肌に合わない、銀座でホステスさんやってる方が性に合うわって人とかね。私はこっちが良かったし、昔の友人とか呼んだりするのもやりやすいから、ゴールデン街だ、って決めてました。
春 なるほどなぁ。全部自分で決めるんだもんなぁ。
ハ 彼女の役柄は、学生の頃から東京で水商売のアルバイトしてて、ボロ儲けして、それを元手に地元に帰って自分の城を持った、っていう裏設定があるんです。
かなえさん ああ、いるいる!そういうパターン、ありますね。
春 いるんだー。え、なんか、良かった!!
ハ お墨付きだ、良かったね笑
病まないコツ
春 すっごいアホみたいな質問なんですけど、
かなえさん はい、なあに?
春 ・・・いつ寝てるんですか?
かなえさん (笑)ここが遅番まで入ってたら、もう朝まで起きてて、帰って子どもの朝の支度とかお弁当とかあればそういうのやって、そのあととか。
ハ あ、昼前まで寝ないんですか!?
かなえさん うん、1時間だけ寝ちゃうとかする方が起きれなかったり動けなかったりできついかなー。子ども見送ってそのあと寝たりとか。
春 えー大変!!体力が・・・
かなえさん ああ、そだよ、体力は必要だよ、すっごく。精神的にも肉体的にもタフじゃないと。体壊す人も、病んじゃう人もいるからね。
春 すーごい・・・
ハ 病まないコツとかあるんですか?
かなえさん コツ!?病まないコツ・・・?
ハ 病んでしまう人と病まない人の差とか。
かなえさん ああ、それはありますよ、なんていうかね、合わせすぎないってのはあるかなと思う。
春 合わせすぎない、か!!
かなえさん 例えば私はここのママだからさ、お客様に何か頼まれたりしても、出来ないこととか無理なことは、無理だ、って、嫌なことは嫌だってちゃんと言うのね。でもこの世界で働き始めたばっかりの子とかだと特に、つい言うこと聞きすぎちゃったり、それで自分がきつくなっちゃったり、ってのはあるかもね。そこに線引きができるか、っていうのは割と大事かな。それで離れてくなら仕方ないかなっていう部分もあるし、でも邪険にするわけじゃなくて、やんわり伝えたり、その辺はいろいろコミュニケーション取るようにはするんだけどね。
ハ なるほど・・・線引き。
春 線引き大事。
ハ 大事だね。
かなえさん 私も若い頃はさ、ちょっと難しいお客さんの相手とかに困ったことも、そりゃもちろんあるのね。でも、今のスキルで、あの頃のお客さんを相手にしたら、多分全然大丈夫なの。だから、向き不向きもあるけど、慣れとか、スキルが上がってできるようになる、ってことも、たっくさんあると思いますよ。
ママさんに「向いてる』って?
春 なんか、こういう人がスナックとかバーとかやると向いてる、っていうのはあるんですか?
かなえさん あ、えっとね、こういう定説があるんですけど、
ハ 定説!
かなえさん 「酒呑みがスナックをやらない方がいい」っていう。
春 えっ、酒呑みが「やらない」方が?なんですか!!えっ絶対飲める方がいいんだと思ってたー!
ハ 定説なんですか!?
かなえさん 定説ですよ?
ハ えええー。
藤 ローランドも飲まないらしいですよ。
春 そうなのー!?ローランドー!!
藤 仕事中、一滴も飲まないって。
かなえさん 仕事なわけじゃないですか、お店が。だから、仕事として長く続けていくためには、自分が飲みまくるよりはお客様に飲んでもらった方がいいわけです。大酒飲みで毎日毎日飲みまくって、体壊しちゃう人もいるわけ。そういう風にならないためにも、例えば仕事じゃない時は飲まないようにするとか、自分で自分に決まりごとを作って、それを守れる方が良い。なんならもともと下戸って人もいるし、お客様に楽しく飲んでもらうのが仕事であって、自分が飲むのは、そりゃお客様からいただいたらそれは「愛の一杯」だから、幸い飲める私はありがたく美味しくいただきますけど、あくまでお客様が飲むための場所だからね。
春 そうだよなぁ、仕事で、お店だもんなぁ。おもしろいなぁ・・・
かなえさん お客さんに気持ちよく飲んでもらうってのがね、そっちが仕事だからね。
藤 かなえママに言われたんだけどね、「お客さんが来てない時だからって、待ってる間に飲んだら終わりだよ」って。
ハ 「待ってる間に飲んだら終わり。」書いとこう。
かなえさん それにほら、お酒だって売り物なわけですからね。
ハ そうですよね、原価をただ自分で食っちゃってることになりますよね。」
かなえさん あとは昔いたアルバイトの子でさ、昼間別の、サラリーマン的な仕事してて夜ここで働いてた子が居たんだけど、その子がね、出勤するとき、缶チューハイ持って、開けながら来たことがあったの。それは叱った。みっともないよ、それはダメだよって。
春 確かにそれはー。大違いだぁ。
ハ ただ酔っ払いたいだけの人になっちゃってる。
かなえさん 「よかったら一杯どうぞ」って言ってもらうのは、確かに仕事の一部なんだから、もうできあがっちゃってるその状態で来るのは恥ずかしいことだよって。
春 同じお酒飲んでるでも、全然意味違っちゃいますもんね。
ハ 自分が楽しく飲むことより、人が楽しそうに飲んでる方が好き、みたいなのが適性というか、向いてるって言える感じなんですかね、なんか。
かなえさん 私は完全にそっちのタイプなの。まぁ大酒飲みももちろんね、いるんだけどね。天然でお酒好きであちこち飲み歩いて、って人も羨ましいなぁ、とは思うけど、だいたいみんなコントロールしながらやってるかな。コントロール出来ないタイプの人は、自分がお店に立つ場合どっかでガタが来たり、サボりぐせついちゃったり、ってなりがちですねー。
春 えーサボりぐせってもったいなー。
かなえさん だよねぇ笑。なんかね、飲み屋は類友だなって思うんですよ。いろんなお店のやり方あるけど、自分がどういうやり方するか、意識でやるかで、集まってくるお客さんも不思議と変わってくるのよね。今はインバウンド需要とかもあるから、いろんなお客さんにお会いしますけどね。今のこの状況もね、そうだと思うよね。
そうこうしているうちに、とうとう満席を超えて、立ちながら待つお客様が現れ始めました。ガルシア、ほんとに繁盛店。我々はここでお暇することにいたしました。でも、その前に。
ハ これだけ最後にお伺いしたいなと思うんですが、今回この、スナックのママという役が登場して彼女が演じるわけなんですけれども、なんとなくのイメージで、先入観で、こんな風に演じてはくれるな、というのはありますでしょうか?
春 あー!それめっちゃ聞きたーい!!ありますか??
かなえさん えー?でもほんとにいろんなママさんがいますからねー。こんな風に演じてはくれるな。うーん。・・・ないかな。
ハ ない、ですか!
かなえさん 芝居の中の設定によるけど、割とどんな人でもあり得るなーとは思うんですよ。こんなママさんは違う、居るはずない、ってのはない気がしますね。
ハ なるほど・・・!
春 お忙しいところありがとうございました!
ハ 本当にありがとうございました!あの、今度は個人的にまた飲みに来ます!
かなえさん はーい、ありがとう!また来てね!
夜の新宿ゴールデン街、ひしめき合うように立ち並ぶ店の軒先はどこも煌々と灯りに照らされて、店の数だけの「類友」たちがその中で酒を酌み交わし笑い合っています。一軒一軒が誰かのお城で、誰かの止まり木。
「こんなママさんは居るはずない、なんてない」というかなえママさんの言葉に、小さな飲み屋の大きすぎる包容力を見た気がしました。夏の夜、気持ちのいいほろ酔いに足取りも軽く、新宿の街を後にする春世とハマカワなのでした。
かなえママさん、ご多忙の営業中、本当にありがとうございました!
店舗情報
かなえママさんは火曜、木曜、金曜、土曜の早番でご出勤。
藤田雄気は月曜日にカウンターに立っています。
藤くんの楽しい接客、是非味わいにお立ち寄りくださいませ!