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「比べないこと」で独自の豊かさを! 空き家解消ミッションで古民家をリノベして住んでます

みなさんこんにちは! 萩市ローカルエディターの上田です。

地域には住む人がいないまま、ほぼ放置状態になっている空き家がたくさんあります。 今回のレポートは、そんな『地域の空き家問題』に取り組む、萩市地域おこし協力隊・広瀬耕さんをご紹介します。

広瀬さんのレポートは昨年にも一度掲載しました。 ◇前回の記事はこちら

当時はまだ空き家改修の真っ最中でしたが、その後改修は完了。現在は地域の交流拠点「古三堂」として様々な活動を行っています。前回のレポートから約1年。今回は彼のこれまでの振り返りと今後のことについてお聞きして来ましたので、ぜひお読みください。

彼は下関出身で現在29歳。令和元年11月に萩市の地域おこし協力隊に着任しました。 趣味はバイク。 元々山への憧れがあり、三見に住まいを移したら山がとても近いことに気づき、それだったら山道を走ってみたいなぁと思い、最近オンロードタイプのバイクからオフロードタイプに買い替えて、林道ツーリングを楽しんでいるそうです。 バイクに関するエピソードをお聞きしたところ、「むつみひまわりロード」の最上段にある農地の持ち主さんに頼まれて、バイクで雑草を押し倒す作業(?)をやったことが楽しかったそうです。 また以前より、お隣阿武町にある「阿武の鶴酒造」さんでお酒造りのお手伝いをしていて、今では蔵人としておおよそ全ての作業に携わっているとのことです。

昨年暮れ頃より三見に居を移し、地域の住民としての暮らしが始まりました。そんな中、良かれと思って「これは足りてないだろう」という思いで色々やったけれど全然必要とされてなかったということがあったそうです。しかし、実はその逆もあって、外から見て足りてると思っていることが案外足りてなくて、地域全体に聞いてみるとそっちの方が優先順位が高いということがあるそうです。それは本当に地域に入ってみないと分からないことで、地域に入ってからあらためて課題を見つけるという気持ちを持つことが大事だと実感したそうです。

萩市三見で何かやりたいと思う人に出会いたい

そんな広瀬さんですが、この1年を振り返って…ということでお聞きしたところ、改修は完了しましたが、地域交流拠点としてはまだ途中にあるといった感じだそうです。なので地域に対し定期的にイベントを開催し『知ってもらう』努力をしているのだそうです。 しかし、新型コロナの影響で思うようにイベント開催ができず、苦労も多かったそうですが、三見の人たちが広瀬さんを暖かく受け入れてくださり、それがとても有り難かったということです。

◇地域交流拠点・古三堂、これまでの軌跡◇ ①地元の子供達を対象に空き家問題に触れてもらうため、古三堂の納屋の壁を綺麗に塗るというワークショップ ②家財撤去で出てきた捨てられてしまう“もったいないもの”でフリーマーケットを開催(これまで2回開催) ③毎月1回「古三堂カフェ塾」と銘打ち、様々なジャンルの方を講師としてお招きし、皆で集まってコーヒーを飲みながらお話を聞く会 ④毎週火曜日を「みんなのティータイム」とし、地域の内外を問わず気楽に遊びに来れる無料開放日を設定

新型コロナの影響で緊急事態宣言なども出る中でしたので、感染防止対策を徹底したり、告知を最小限にしたりと苦悩は絶えませんでしたが、それぞれまずまずの成果を出すことができてホッとしているそうです。

将来についてお聞きしたところ、「古三堂」を活用して、いくつかの収益になり得るものを組み合わせて暮らしを立てていく予定で、協力隊の任期があと1年ほどあるのでその辺をじっくり検証していくそうです。そんな中、広瀬さんはお隣にある空き家を新たに購入することを決意。ずっと新しい持ち主が決まらずに朽ちていく姿を見ていて“もったいない”と思い購入を決めたそうです。これからこの『新しい古い家』を自らのノウハウを生かして改修し、地域活性化と自らの自立を両立させることに活用していく予定だそうです。しかし、地域全体を考えると1人では限界があるので「三見で何かやりたい」という人を広瀬さんは求めています。

古民家から時代を超えて出土(?)した“もったいない”ものでフリーマーケットを行った
空き家問題に触れてもらうため、古三堂の納屋の壁を綺麗にするDIYワークショップを地元の子供向けに行った

まずは「古三堂」に遊びに来てください

「古三堂」がある通りは、昔宿場町だったそうで“もったいないなぁ”と思う空き家がたくさんあるそうです。今では人流も少なく「ここには人はこない」という人もいます。でも広瀬さんは「ここを目指して来てもらえるような通りにしたい!」と熱く語ります。

いかがでしょうか? 萩市三見に来て、広瀬さんと地域を盛り上げてみませんか? 海あり山あり、野鳥の囀りがのどかな田舎の雰囲気を醸し出す。そんな三見は萩中心地から車で10分程度の近距離で、広瀬さん曰く「便利に田舎暮らしができる場所」です。いきなり移住というのはハードルが高いとは思いますが、興味あるなぁと思う人は、一度「古三堂」にいらしてみてはいかがでしょうか? 火曜日の「みんなのティータイム」なんかおすすめですよ♪ 希望する方は住居となっているリノベしたスペースやお庭などを見ることができます。

少子高齢化による人口減少の中、三見のような田舎はその流れに逆らえない。でも、その中で豊かさを模索し三見は三見らしい発展ができたら…と仰っていました。それを踏まえ(今)広瀬さんが思う豊かさとは?という問いに、 『比べないこと…かな?』とハニカミながら答えてくれました。

若くして地域に入り、現状を生き、未来を模索し行動する広瀬さん。そんな彼の活動や思いに共感した、もっと知りたい!! という人は「ハートマーク」をポチッとしてくださいね。

以上、萩市ローカルエディター上田がお伝えしました。

◇古三堂インフォメーション◇ 住所:山口県萩市三見705 連絡先:0838-27-0004(三見公民館・広瀬耕) ◇情報◇ 広瀬耕さんが自らの体験をまとめた冊子があります! 詳しくは→https://onl.tw/DtqMeJM

●『空き家情報バンク』に興味のある方は▷ https://www.city.hagi.lg.jp/teijyu-akiya/search/search.php ●『空き家情報バンク』とは? 萩市ではUJIターンの方への定住支援のため『萩暮らし応援センター』を設け、物件情報の提供を行っています。『空き家情報バンク』ホームページに掲載の情報で、ご希望の物件がありましたらお気軽にお問い合わせください。また窓口利用をお考えの方は利用希望者登録の申請をお願いします。詳しくはHPをご覧ください。

山が近い萩市三見に移住してきて、オフロードバイクに乗り換え林道ツーリングなどを楽しんでるそうです
素敵な音楽が流れる「古三堂」にぜひ一度お越しください。火曜日が無料開放デーですよ♪