ローカルルールと消えない記憶
こんにちは。
いつもお読みくださり ありがとうございます。
エホバの証人(JW)の組織が「忌むべきもの」とする数多くの厳しい規律 (輸血、婚前交渉、偶像崇拝など) があるのは有名?な話で、他にどのような規律(ルール) があるかについては、多くのクリエイターさん達が発信してくださっているので、私は割愛させて頂きますが、その中でも微妙な?グレーゾーンのJWルール について、少し書きたいと思います。
私がまだ、JW2世として現役だったその昔。
神権家族として活動し、そして家庭を牛耳る母の世間体重視と称賛を求めるあまり、
「必要の大きな所(会衆)で奉仕する」というJWの取り決めに沿い、引っ越しを繰り返し、気づけば 6つの会衆を必然的に渡ってきた。
当時の私は、ただただ親(母)のエゴで 振り回されるばかり…。
そして、これまで私が所属してきた6つの会衆でも、同じように共通のJW特有の厳しいルールがあるわけだが、
“その会衆だけ” にある JWルールが存在するのも目にしてきた。
例えば、○○について、
A会衆はダメだけど、B会衆はOK みたいな。
私が所属する i会衆(※仮名)の、当時の女性たち (”姉妹“と呼ばれる) は、花柄のプリーツスカートや、色鮮やかな服装が流行っていた?というか 定番だった中、ある JW1世の K姉妹(30歳くらい)は、いつも黒っぽい (黒、紺、茶など) 上下のスーツで、スカートはロングのタイトスカート。
いつもかっこよくキメており、私好みのファッションだった。
ある時、その K姉妹は集会後 私の所に来て
「エホバの証人は、黒い洋服を着たらダメなの?」
と聞いてくる。
その日は、木曜日の午後7時から始まる王国会館での集会で、私は学校から帰って 着替える間もなく、制服のまま 慌てて親の運転する車に乗り込み 集会に来ていたのだが、その私が着用している学校の制服も黒のブレザーとスカート。また、黒い洋服がダメというのも初耳だった私は、返答に困った。
どうやら、会衆の長老に
「黒い服は、葬式を連想させるからふさわしくない」
と言われたらしい。
……………………。
明らかに変な理由…。
そして、K姉妹のタイトスカートの 後ろ正面の裾に入っている10cmくらいのスリットも ダメ と、注意されたと言う。
「何で?」と、私は不思議に思った。
そもそも スカートのスリットというのは、足を動きやすくするためにあるもの。
しかも、K姉妹はロングのタイトスカートなので、スリットがなければ それはそれは歩きにくいだろう。
太ももが見えるような 深いスリットが入っているわけではない。(←この場合はセクシーに魅せるという意図もあると思うが)
それはただ、長老が
“ そういう目で見ているから ” 🥸🔎
ではないのか?
エロい。
そして、その週の日曜日の集会後、K姉妹は私の所に来て
「 (長老に) 言われたから、縫ってきたわよ~ゥ…💦」
と言い、後ろを振り返って10cm程のスリットを手縫いでくっつけた部分を私に見せる。
その時、どんな会話をしたかはもう忘れてしまったが、こう思ったのは覚えている。
K姉妹が帰っていく後ろ姿が まるで、
ペンギン…🐧
だった…。
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『成人式』
(※当時は、1月15日が 成人の日 と定められていた)
私がその時に所属していたt会衆(※仮名)では、
成人式に「出席する派」と「出席しない派」に分かれていた。
「出席する派」→ 1世や、両親のどちらかがJW未信者の2世。
「出席しない派」→ 神権家族の2世。
など。
私は、なぜ成人式に出席してはダメなのかを母に尋ねた。
すると母は、5秒ほどの沈黙のあと、
「…… ステージには日の丸が掲げられていて、国旗掲揚=崇拝になるから」
という返答だった。
本当にそれが、成人式に出席してはいけない というJWのルールにある理由なのでしょうか?
そうであれば、学校の入学式や卒業式などの行事にも、ステージに国旗が掲げられているので、それらも出席してはいけないという事になるのでしょうか?…… (私のギモンです…)
成人式に出席出来ないし、人生で一度の晴れ姿である 振り袖 も着ることが出来ないと悟った私は、いつも通り 1月15日もアルバイトを休まず、出勤するつもりでいた。
だが、アルバイト先の従業員の中に 私と同い年で成人を迎える (JWでは無い) 女子が2人おり、私を含め 3人いる事を知っていた職場の常務は、祝日で忙しいのにもかかわらず、心遣いから進んで私達3人に休みを与えて下さった。
私は 成人式に出席しないし、一人暮らしで生活費を稼がないといけないしで、本当はアルバイトの休みは要らないのだが、なんで? などと理由を常務に聞かれるのも困るしで、結局 休むことに。
そして『成人式』の日。
その日は、快晴で文句なしのいい天気。
大きな会場で行なわれる 成人式 には、きっとたくさんの同級生たちが集っていたのでしょう。
久しぶりに会ったお友達と写真を撮ったり、懐かしい昔話に花を咲かせて、楽しい時間を過ごしていたのでしょう。
もともと、シフトに入っていたアルバイトが休みになり、時間が空いた私は、会場付近まで車で行き そしてこっそり車内から様子を見てみようかな…なんて思ったりと さんざん迷ったのだが、そうする自分がなんだか虚しくなる と、ふと気づき 行くのをやめた。
結局その日は、一歩も外出せず…
すごく悲しくて悔しくて、アパートで一人泣いていたのは 今でも忘れられない消えない記憶…。
もし…
もし 父がJW未信者だったら『成人式』に出席する事ができたのだろうか……
最後までお読みいただき、いつもありがとうございます。