大量の球体が動き、輝き、驚異のアート空間を作る!キネティックアートの演出
すでに写真だけですごい世界観だが当然CGではない。動く映像を見ると「すごい?なにこれ?」となる。是非、観てほしい。
どうなっているのか?CG?では無い。無数の小さな玉が上から細いワイヤー吊られて、コンピューターで制御されこんなにきれいな動きを見せてくれる。これは実際にみたら絶対に感動する。
15センチ球体、1,008個を制御している。この作品は2010年上海万博におけるパビリオンの一つ”中国民間企業共同館”の中で催された”Vigor Matrix” Showのために制作したもの。Fisher Technical Servicesというラスベガスの会社が担当しました。
キネティック・アート(kinetic art)とは?
通常「動く美術作品」「動いているように見える美術作品」のことを”キネティック・アート(kinetic art)”と呼んでいるのだが、今回は色々な種類があるキネティック・アートの世界の中からハイテクを活用して”球体”を吊ることによって表現されるものを紹介したい。
近年のLEDの進化&普及とコンピューター制御が加わり大規模なものや、より複雑な表現ができるようになってきた。そして上記の万博だけでなく商業施設のアート作品やコンサートなどでも活用されはじめている。先ほどの映像は大量の球体を制御するものだったがそれら一個一個にLEDを仕込んで球体自体が光るとさらに美しくなる。(▽下記映像)
これらは“KINETIC LIGHTS SYSTEM”として商品化されている。ワイヤーを制御する部分。吊られる本体。そしてソフトウェア。当然、球体以外も吊れる。ちなみにドイツ製だそうです。
もしかしたら「あ、見たことあるな!」とお気づきの方もいるとは思うのだが、日本でも活用され始めている。いち早くコンサートで取り入れたのは日本の人気バンド”サカナクション”。下記の映像はスペースシャワーTVのステーションID映像だがここでも活用。サカナクションを皮切りに福山雅治やaikoなどでも利用されています。ちなみに日本国内では「ニンジャーライト」という名前で通っている。なんだか名前が日本っぽい(笑)
またコンサートだけではなく美術館や建物の展示物の一つとしても設置されている。「Kinetic sculpture at the BMW Museum」
ほかにもバイオジェン・アイデック本社に設置されたJeff liebermanというアーティストキネティックアート「Breaking Wave」も面白い。
どれも非常にきれい!プロジェクションマッピングなどに比べると非常に費用はかかりそうですがアナログな「モノ」がテクノロジー進化によってより細かく制御され、面白い演出を作ってくれている、よい例だと思います。また違った視点でキネティック・アートは取り上げていければと思います。
参考サイト:TAIT、WHITEvoid、KINETIC LIGHTS、Jeff Lieberman、ALEX POSADA、TETRO culture addict agency、Playmodes Audiovisual Studio、MOMENT FACTORY
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?