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末広亭で会いましょう 正月初席第3部ーー先生に会えた夜
末広亭の正月初席、1部と2部に行ったからには、
3部も行ってコンプリートしたい。
というわけで、先週7日(火)、会社帰りに新宿へと向かいました。
時間に余裕があるからと思い、伊勢丹地下で弁当を買ってから
末広亭に行ったら、なぜかもう始まってました。
18時30分スタートのはずなんですが、金の助さんの高座が始まっている。
あれ? と思ううちに、ナイツの漫才がスタート。
プログラムではここが18時半のはずなんですが、
私の時計では18時20分なんですよね。
これ、謎だわ。
この日だけのことなのか、プログラムが間違っているのか…?
ともあれ、この日は上記のナイツだけでなく、
玉川奈々福さんの浪曲も聴けたし、ニュースペーパーのコントも。
1部2部とはまた違った味わいでした。
主任は桂竹丸師匠。石田三成を主役にした地噺。
終わってから、手ぬぐいを客席に投げ入れるというアトラクションも。
正月らしい雰囲気でした。
ただ、平日の夜ということもあってか、客席は正直、寂しかったなあ。
4割入っていたかしら。
1部2部とはだいぶ違った趣でした。
そんなわけで客席はお客さん少なめ、
私(席はH9でした)の前の列も空いていて、
その一つ前の席のお客さんの後ろ姿が見えていたわけですが、
その後ろ姿に、どうも見覚えがある。
で、終演後、入り口でその人が出てくるのを待っていたら
(これ、客観的に文字にすると不気味だなあ)
予想通り、演芸評論家の長井先生でした。
長井先生には今、お仕事をお願いしているところでして、
メールをお送りしなくては、と思っていたタイミングでした。
対面で打ち合わせができたのが嬉しい。
それに加えて、いやそれ以上に、
『新宿末広亭 春夏秋冬「定点観測」』読みましたよ!
とご報告できたのが嬉しいことでした。
この本、2000年の出版で、つまり今から四半世紀前の本。
出版当時も読んでいて「面白い!」と興奮しました。
とにかく素晴らしいのです。
末広亭の1年間37全公演を見に行って、その感想を記した記録です。
今読むと、当時の落語家さんたちのお名前が懐かしい。
そして、お客さんが少ないという記述がしばしば出てきます。
ちょうどこの日のような感じだったのかも。
末広亭の写真もたくさん使われていて
(カメラマンは橘蓮二さん)
それによると、当時の一般料金は2700円。
今は、通常時は3000円のはずだから、1割ちょっとの値上げなんですね。
映画は当時、大人1800円だったはず。
それがいまは(場所により異なりますが)2000円が主流になってますから、やはり1割ちょっとの値上げ。
そうなんだ。
…といったこともわかる、資料性も高い1冊であります。
もちろん、長井先生の文章が面白くて読みやすく、
分厚いけれど(360ページあります)一気に読んだのでした。
昨年、長井先生ご自身がこの本のことをコラムに書かれていて、
「久しぶりに読もう!」と思い、この正月休みに読んだのでした。
といったお話を、著者御本人にお話することができて、
いい夜でした。
三遊亭金の助 小噺
ナイツ
玉川奈々福 左甚五郎掛川宿
藤本芝裕 三味線漫談
三笑亭夢丸 メモし忘れた
桂歌若 平林
ザ・ニュースペーパー
壽獅子
春風亭柳雀 看板のピン
坂本頼光 赤ずきんちゃん
桂宮治 勘定板
昔昔亭A太郎 孫と祖父
養老瀧之丞 手品
桂竹丸 石田三成