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老舗珈琲屋さんのちょこっとしたラブ。バレンタインの物語2021 コンセプト裏話
行きつけの喫茶店。
そこで過ごす時間が好きだし、店主と話をすることが一番の楽しみだったりする。だけど、今日はちょっとドキドキ。そう、2月14日、バレンタインデーだ。
日々の生活のルーティンの中にある喫茶店。特に今日が特別という意図もなく、店に入る。偶然、今は他に客がいない。この特別な日取りと、二人きりという感覚が、少し気まずい空気を生み始める。
店主は、いつもと変わらない口調で話かけてくる。
どうやら気にしているのは自分だけで、大したことではなさそうだ。コーヒーが出てきた。できるだけ自然体で居よう。そう決めて時間を過ごした。
いつもの常連のお客様が入ってきた。
いつも通りの時間。今は他にお客様がいない。でも、なんだか違和感がある。お客さんがずっと薄笑いを浮かべているように見えるのは気のせいだろうか?いつもの席に座った。違和感を覚えつつ、その薄ら笑いに気づかない振りをしてコーヒーを作る。
やっぱり変だ。コーヒーを提供し終わったのに、まだ薄っすら笑いながらこっちを見ている。
コーヒーを飲み干す。いつも通りの時間を、普段通りに過ごし、店を出る。何となく、もう一度お店の入り口を眺めてみる。
薄ら笑いを浮かべていたお客さん。コーヒーを飲み干し、足早に外に出て行く。やはり違和感がぬぐえずに、後ろ姿を眺めていると、突然、彼が振り返り、お店の入り口を眺めた。今日は何かあったのかな?
コーヒーを通じて生まれる感情。その舞台は、おうちでも生まれるし、人々が集う「喫茶店」でも毎日生まれている。あぁ、はやく喫茶店巡りがしたい。
※この物語はフィクションです。