うぐいす【鶯】鳥名
鳥名「うぐいす」について考察する。
此の鳥を中国漢字でどう邦人が書写記載してきたのか、これを精確にみさだめてみることになる。此の鳥の鳴き声を聞きなして記すと、「ホーホケキョケキョケキョホーホケキョ」となろうか。実際のところ、どう聞きなすのかを文献資料に基づきながら調査しておくと、近いところでは、夏目漱石『草枕』に、
ほーう、ほけきょうと忘れかけた鶯が、いつ勢を盛り返してか、時ならぬ高音を不意に張った。〈略〉ほーう、ほけきょ─う。ほ──、ほけっ─きょうーと、つづけ樣に囀(さへ)づる。「あれが本当の歌です」と女が余に教へた。
上に吾人が聞きなした鳴き声「聞きなし」と大きな相異の語形になっていない。では、大きな相異の語形とはどのようなものをことばの「聞きなし」として定義づけするのかを考察してみたい。
また、表記文字として、どのように記述したのかについて見ておくことにする。
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