成長に向けた動画の活用法
Twitter、Facebook、InstagramなどのSNSでテニスのプレー動画をよく見ます。ご自身の現状を把握するためにも、本当にいいツールだと思います。コーチとしても、口頭で伝えるより、視覚で訴えることができるので、指導がしやすくなるのではないかと思います。
そんな便利な動画ですが、活用方法を間違えると成長のスピードを鈍化させる可能性もあります。最近いただいた問い合わせから「全く逆の使い方」を感じていただけたので、紹介させていただきます。
動画から何が見えるの?
ご自身のプレー動画を見ると、必ずと言っていい程「課題」が見つかります。これが視覚化でき、瞬時に「課題」を見つけることができるので、動画は素晴らしいと思います。
感覚的な部分である「気づき」という行動を、視覚化できる。
これが動画の素晴らしい部分だと思います。
オンコートで「気づき」を感じてほしいために、使用することもあります。
また、コーチとして気づいた「課題」を視覚化したもの、という位置付けで共有するための材料として使用することもあります。
ただ…
「課題」を見つけるツールとして使うと、「課題」だけが積み上がります。
瞬時に「課題」に気づけるツールだからこそ、「課題」が溜まりやすくなるのです。「課題」を見つけるための限定ツールとして活用している方は、結構いらっしゃるのではないでしょうか?
どのように活用すべきなの?
動画は、視覚で感じ取ることができるツールです!
何を感じたいかを明確にして、活用すること。
これがツールとしての良い活用法になるのではないでしょうか?
そこで提唱するのが「成長」を感じるための活用法。
お子様の「成長」に動画を活用する方、結構いらっしゃいませんか?
私には、娘と息子がいますが、生まれた時から現在までの「成長」をスマートフォンに収めております。そこで活用するツールが写真や動画です。
特に…
言葉を発し始めたり、座り始めたり、ハイハイを始めたり…
何か「し始め」の時には、動画撮影しております。
この動画の積み重ねが…
「成長」を継続的に感じ取ることにつながります。
これって、テニスでも活用できると思いませんか?
テニスで、どのように活用するの?
ここでは、実際に私が運用している活用法をお届けします!
おそらくコーチの皆様であれば、即活用できると思います!
活用していただいたうえで、更なる活用法が生まれたら…
ぜひ教えていただきたい!!と、思っております!!!
それくらい、有効な活用法なので是非試してみて下さい!
前提条件として
「成長」を確認するために活用する!
これが目的となります!!!
それでは、行程を簡単に…
①プレーヤーと一緒に「課題」を抽出する
a:コーチとしてクリアしてほしい「課題」
b:プレーヤー自身がクリアしたい「課題」
aとbのギャップをなくすことが、最初の行程。
そのギャップを埋めるために、一緒に動画を見ましょう!
aとbって、コーチが思っているよりギャップがありますよ(汗)
現状把握をやり切って、確実な同意を取ることが大事です!
動画を見たうえで、コーチが説得するのか?プレーヤーに寄せるのか?はお任せいたします。そこは信頼関係や人間関係など、様々な要因が関わってきます!どちらが正しいとかはございません!コーチとプレーヤーがしっかり寄り添って決めていただければ、それが全てだと思います!
ちなみに、私個人としてはプレーヤーに100%寄せます!
その理由は…
別項目なので、またどこかで…
②「課題」に対しての「取り組み」を決める。
動画を検証していただいたうえで、「課題」を抽出していただいているので、ここはあっさりいける行程だと思います。
動画によって「取り組み」は、より明確になります!!!
このステージは、普段から皆様されていると想定しております。
大切なのはココから!!!
③「取り組み」を共有したうえで「期間」を設定する。
ここが重要です!
「うまくならない」「上達しない」と口癖のように言っているプレーヤーは、おそらくこの行程が実行されてないと思われます。
逆に言わせたり、思わせたりしているのであれば…
この行程を重点的に、とことんやり切ってみて下さい!
この行程だけでも、信頼関係はグッと高まります!!
共有した「課題」に対して、
・いつまでに
・どのくらい
・どういうスケジュールで
という部分を設定して、共有していきましょう!
特に…
「いつまでに」の部分が抜けていると、ずっとうまくなってない気持ちに。
これが「上達しない」思考につながっていると想定されます。
当然、粒度が細かい方が良いと思います。
ただし、仕組みが形成されていない、関係性が構築されてないなどの状態で実行すると、プレーヤーにとってストレスになる可能性もあります。
そこは、注意していただければと思います!!
④設定した期間で、効果検証する。
これを動画で実行しているか?いないか?が、活用法の分かれ目です!
例えば、
・1月1日に①を実施。
・共有したうえで②を1月15日と設定。
と、した場合…
1月15日、もしくは16日くらいに効果検証します。
その時、確認する動画は…
「1月1日以前」と「1月15日」の動画。つまり設定した期間となります。
この2つの動画を横並びにしましょう!!
動画は「瞬時に気づき」を得ることのできるツールです!!
2つ並べて見ていただければ、必ず変化に気づいていただけると思います。
この行程は、コーチと実施しても良いですし、個人で実施してもOK!
⑤効果検証後、次のサイクルを「意思決定」する。
効果検証で、気をつけていただきたいのは…
○か×かだけで判断しないこと!!
100%クリアしていなくても、良いと思います。
80%クリアしているという判断であるならば「80%クリアした」と伝え、次を考えればいいだけの話。
それでも計画の80%は成長している訳ですから、大きな「成果」を感じ取っていただけると思います!
これは動画に限ったことではございません。
コーチングや指導論的な視点で考えると、様々な場面で言えることだと思います。(この項目もどこかで…)
では、なぜ動画が良いのか?
動画の場合、変化の部分やクリアの度合いが「見えやすい」「共有しやすい」という特性があります。
そのため…
「納得」しやすく、次に向けた「意思決定」がしやすいのです。
リスケなど、次のサイクルに自然と移行できるメリットが存在するのです。
その「課題」「取り組み」が継続案件なのか、どうか?
「取り組み」をアップデートできるのかどうか?
など、コーチとプレーヤーが「疎通」を図りやすいと感じます。
これって「成長」にとって非常に重要な部分ですよね?
最短で成果を出すために
成果をできるだけ早く感じたいのが、プレーヤーの想い。
それを早く感じさせるのが、コーチの役割。
そう定義した場合…
「瞬時に気づき」を得れる特性を持つ動画は、非常に効果的なツールです!
①〜⑤の行程を繰り返していただければ、サイクルの回し方が理解でき、ひとつのサイクルが早くなります。
コーチの皆様であれば、理解いただけると思いますが…
①〜⑤の行程は、ひとつの契約(期間)と考えれます。
・〇〇を改善するために、コーチと契約。
・期間は■週間
・期間後、可能性があるなら再契約。ないなら契約解除。
それを行動でまとめると…
気づき → 取り組み → 変化 → 成長 → 意思決定 → …
テニスコーチは、これを日常的に実施しています。
なんとなく再契約し続けているので、こういう部分に気づけないかもしれませんが、この思考を持っているコーチこそ「最短で成果を出す」はずです。
さらに、この行程をより早く動かすことができるコーチは、確実に更なる「最短」を実現できるコーチだと思います。
行程を早く動かせると、サイクルが何度も回ります。
それは、細かい変化に気づく機会が増えることにつながります!
それは「成長」を感じる機会が増えているという流れの形成。
プレーヤーにとっては大切なことですよね!
モチベーションも上がるので、練習やトレーニング効果も高まります!
・成果を出してくれる
・短期間で成長させてくれる
・細かい変化に気づいてくれる
・想いを共有してくれる
こんなテニスコーチが良いですよね?
動画の活用法を理解するだけで、このようなテニスコーチになれます。
コーチが帯同しなくても、「取り組み」が明確になっているので…
「成長の自動化」が図れます!
これってコーチにとっては、凄く効率が良いと思いませんか?
動画は、そこにマッチした効果的なツールとなります。
さいごに
動画は「成長の自動化」を図りやすいツールということを、ご理解いただけましたでしょうか?これこそ、成長に向けた動画の活用法だと思います!
動画は便利なツールですが…
使い方を間違えると負のサイクルに突入します。
便利とは「効率化させる」ことであって、その中には
・スピードを上げる
・たくさん捌ける
・瞬時に判断できる
など、様々な要素が含まれています。
それらの要素が良い方向に進むために活用されれば、それがベストです。
ただ、違う方向に進むツールになってしまう危険性も備えております。
便利になったからこそ、発生する問題。
「スマートフォンで〇〇」
「IT化されたから■■」
このようなことって、たくさんありますよね?
テニスも決して、例外ではないと感じております。
「初心者がYouTubeで…」
「サークルがSNSで…」
など、使用方法を誤ってしまいネガティブなケースを生み出す。
このようなことも、発生しているかと思います。
便利だからこそ、使用方法・活用方法が重要になります。
皆様も、より良い活用法を見出していただけたらと感じております。
もし良い活用法がございましたら、ご連絡下さい!
テニスにおける「成長の自動化」は他のツールでも図れます。
また、いつかどこかで書かせていただきますね!!
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