ブズーキを買った話
楽器を買いました。
ブズーキって言うんですけど。こんな感じの楽器です。
楽器の歴史とかはよく知らんのですが、比較的歴史の浅い楽器で、アイリッシュ音楽とかに主に使われている楽器みたいです。
復弦の4コースで、8本の弦が張られています。チューニングは低音弦からG-D-A-Dになっています。私が買ったこのモデルについては、高音の1,2弦は同じ弦が張られていますが、低音の3,4弦は片方の1本に1オクターブ低い弦を張っているのが特徴です。
※この辺りはモデルや用途によってまちまちみたいで、GDAEとかADADとかいろいろあるみたい。低音弦もオクターブ違いじゃないのも多いみたい。
このオクターブ違いがいい感じでかっこいいのよ。旋律にはあまり向いていないので伴奏向きですが、ギターとか他の楽器にはない味があって最高です。
ひょうたん型のアコギとは違った、例えるなら玉ねぎとか洋ナシとかの断面みたいな形状でフラットバックなボディも特徴です。相対的にネックが長く感じます。弾くときの構え方がイマイチわかってません。ストラップとかつけてみたいですね。
あとこのモデルに限ってはブリッジが異様に高くて、ギラギラでパワフルでロックだなあっていう印象です。
詳しいところは、興味がありましたら調べてみてください。
この子はGold ToneのBZ-500ってやつらしいです。メーカーとか相場とか正直なんもわからんです。
そもそもなぜブズーキを買ったのか。
というのも、弾く予定はないですが、アイリッシュ音楽やケルト音楽にちょこっと興味を持ったからです。
樽屋雅徳氏の作曲した「マードックからの最後の手紙」という吹奏楽曲が出会いのきっかけでした。吹奏楽をやっていたわけではないので全くの無知なのですが、ひょんなご縁があり、この曲と出会いました。愛着もあってお気に入りな曲です。
物語性のある音楽で有名らしい樽屋氏ですが、本楽曲は20世紀初頭に起きたタイタニック号沈没事故という史実を描いた作品になっています。
ウィリアム・マクマスター・マードック、彼は豪華客船タイタニック号で一等航海士を務めたイギリスの航海士でした。処女航海から帰還することなく海底へ沈んでいったタイタニック号で、クルーとして最後まで乗客の救出に尽力した彼は、39歳の若さで船とともに命を亡くしました。
そんな彼は筆まめな性格であり、航海中は家族へ宛てた手紙を書くことを日課としていました。船の様子や自身の近況、療養中の母への気遣いなど、家族想いな文面であったそうです。
彼が最後に記した手紙は、今も海の底を漂っているのでしょうか。その手紙には、どんな様子がしたためられていたのでしょうか。
きっと、賑わいの絶えない客船の様子や、遥かに広がる美しい水平線の情景、家族を慰撫するメッセージ、事故に至った経緯、、、様々なことが書かれていたことでしょう。
本曲は、彼の記したであろう「最後の手紙」を音楽にした内容になっております。ドラマチックすぎるんよ。
曲の中でも、船上で乗客たちが酌み交わし賑わう様子を描いた6/8拍子の部分が凄く好きでした。その部分が所謂アイリッシュ調の旋律で書かれており、私は人生で初めて、アイリッシュ音楽と意識的な出会いをしたのです。
そこからいろいろ調べていくうちに、アイリッシュ音楽だケルト音楽だなんだかんだと見聞を広げ、YouTubeでブズーキの演奏動画に辿り着きました。
外国人のよくわからんアットホームな演奏動画がやたら多いけど、2重奏とか合奏とかしてるやつが格好良くて惹かれてしまいましたね。
ケルト音楽って一人でできるものでもなさそうで、かといって誰かとやる宛も予定もないわけですが、とりあえず買っちゃったものは買っちゃったので、可愛がっていきます。いろいろ勉強しながら、ぼちぼち触っていけたらいいなあなんて思います。
が、わりと音が大きくて家じゃ満足に弾けないのが実際のところ。うぅ。
重くて持ち運びもしんどいし、置く場所なくて部屋のど真ん中に置いてたら今朝ケースに足の小指ぶつけてめちゃくちゃ痛ぇし、やめたろかなって感じです。
一生音出してうるさくしても誰にも迷惑かからない山奥に住みてぇ~~。
ではでは、おやすみなさい。