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四十路も過ぎて気づいたこと

 僕はどうやら、お花見が好きらしい。桜が好きらしい。つぼみの頃から満開になるまで、その過程も含めて。

 以前の住まいの近くには桜が植わった河川敷があった。毎日のように川沿いの道を通るので、桜が咲き始めたこと、そろそろ満開に近いことなど、楽しみに通勤していた。

 そして気が付いた。

 桜が好きだということに。

 若いころは、ま~ったく気にしていなかったのに。

「桜が咲いとるなぁ」で、終わっていたのに。

「もう散ってしもたんやなぁ」で、気にも留めなかったのに。

 ここ数年は毎年のように、お花見に出かけている。こう見えてマメな性格であるため、朝早くからサンドイッチを作る年もあれば、弁当作りに精を出す年もあった。

 他県へ出かけてのお花見も何度かあった。

 年をとればとるほど、桜が好きになる人生。

 それも悪くない。

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