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上長の役割
ここまで様々なテーマで、また似たようなテーマも取り上げてきましたが、果たして過去に書いたかどうかがそろそろ分からなくなってまいりました。
重複しているようだと申し訳ありませんが、今回は「上長の在り方・姿勢」について事例を挙げて触れていきたいと思います。
当社には「内部体制に関する方針」というものがあります。
会社の内部に成果はありません。
成果はすべてお客様によって得られます。
また、そのお客様ご自身の状態が回復されたり、機能が維持されているということが成果そのものであり、そのためにスタッフたちが注力できているかどうかが大切です。
ですから、上長の役割というのは、「成果につながるケアの実践」に向けて現場のスタッフたちがやる気をもって集中できる環境を創造するということです。
ところが、中には役職が上がるにつれて、かつて自身が現場で評価されていた頃の気持ちが薄れていくのか、それとも慢心からなのか、現場に上手く受け入れられなくなる上長がいます。
現場が全ての会社で、現場から受け入れてもらえないと、当然のことながらその人の居場所は組織の中になくなります。
そこで、面談をしないといけなくなります。
ここで挙げる例は、極端なものかもしれませんが、自分にもその兆候がありそうと感じる方がいらっしゃるのであれば、是非参考にしてみてください。
実際に面談をしてみると、当の上長からは現場に対して「指導」「正す」「決着をつける」といったキーワードが出てきました。
お前は帝国軍人か、と思わずツッコむところでした。
安心したのは、関係性のできていない中での「指導」は向き合う相手に引かれているという認識は持たれていました。
「今の役職から降りていただく」、「退職をしていただく」といった人事異動や懲戒処分などの明確な目的があるのであれば、「決着をつけ」に営業所に入るというのは、ある意味目的に適っています。
ただし、相手に引かれてしまう指導や、相手の気持ちを折ってしまうような正し方の目的はどこにあるのかは、考えた方がいいと伝えた覚えがあります。
関係が上手くいかなくなったスタッフとは、本気でぶつかって言い合った相手もいると言われていましたが、これもその結果がプラスになっていないのであれば、言い合う目的を考えた方がいいとお伝えしています。
言い合うって、子供のケンカじゃないんだから、とここでも心の中でツッコみました。
「指導」や「正す」というのは、こちらに答えの用意があり、明らかに上から目線の向き合い方です。
相手の中から正解を引き出していただかないと動いてくれないかもしれませんし、「正しさ」の基準は人それぞれで違います。
また、「正す」という言葉は、組織の在り方や体制に使用する言葉であって、人に遣う言葉ではないと思っています。
何のための正義か、何のための勝ち負けなのか。
そもそも同じ成果を求める目的集団の中において、勝ち負けなんて概念が必要なのでしょうか。
強いて言うのならば、面談後に相手がやる気になっていないことが上長としての「負け」であり、相手がやる気になってくれていることが上長にとっての「勝ち」です。
ましてや、辞められたりしたら大敗です。
そして負かした相手が自分の人事権を持っているのだと心得た方がいいです。
「何のために」上長としてその営業所に介入するのか。
得たい結果として、向き合ったスタッフには面談後にどのような表情でいてもらいたいのか。その上でどのような行動をとって欲しいのか。
これは何度も触れていることかと思いますが、成果を得るために部下のやる気を引き出すのが上長の役割です。
今日も読んでくださいまして、ありがとうございます。
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