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張り紙をしない意味
当社では、標語の張り紙を原則禁止にしています。
会社によっては、例えば「挨拶しましょう」とか「土足禁止」とか「社内禁煙」とか「整理整頓」など様々な張り紙を貼っているところもあるかと思います。
よくよく考えてみて思うのは、張り紙を貼っているから皆がそのとおりに行動するわけではないのですよね。
行動しない人たちがいるから、新たな張り紙が次々と付け足されていくのです。
全員が具体的な行動をとるようになって習慣化していれば、張り紙をする意味はなくなります。
それでは、「誰」が皆に具体的な行動をとらせるようにすればいいのか。
それはリーダーその人です。
張り紙を貼るようなリーダーは、標語を掲げることで目標を達成したと捉えて、そこから先の具体的に落とし込んでいく行動と実践をストップします。
もっと言えば、張り紙を貼ることで、そこから先の問題解決への思考をストップします。
その上で、果たしてそのリーダー自身は、自らが貼りつけた標語どおりの行動をしているのでしょうか。
そして、頭の良い部下たちは、具体的な行動をしないリーダーのことをよく見ています。
「あいつがやらないんだったら、私たちもやらなくていいんじゃないの」、これが部下たちの解釈です。
リーダーは率先垂範。先頭に立って行動するのが上司の役割でもあります。
皆が具体的な行動をとるように言い続ける。自らが行動を示して、指示を出して、やらない人にもやらせるようにする。やるまで行動を止めない。
リーダーが皆に対して具体的な行動を示せていれば、標語を張り紙として貼り付ける必要はなくなります。
つまるところ、張り紙というのは「上司の怠慢」でしかないのだと考えています。
豊田章男氏は、かつてのスピーチで次のような言葉を引用されていました。
ボスはやれと命令する。リーダーはやろうという。
権威に頼るのか、それとも自ら導こうとするのか、その姿勢は営業所の環境にそのまま反映されていきます。
今日も読んでくださいまして、ありがとうございます。
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