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「徹底」は自分が決める
このコラムではすっかりお馴染みの環境整備ですが、その項目のひとつに「清潔」があります。
清潔の一環として、「磨けるものはすべて磨く」という考え方と実践があります。
環境整備を徹底する理由は、「気づきの感性」を育むこと。
そして、気づきは比較によって生じます。
清潔を保ったり、整理・整頓を実施したりするのも、自分の置かれた環境を正しいものにしておくことで、変化に気づけるようになるからです。
正しい環境を作り出す人が、正しい環境を把握しておくことができますから、物事の変化に気づける人にもなるのです。
物を磨くというのも、同じ考えです。
目的はきれいにすることではなく、磨いたところと磨いていないところの差を明確にすることで「まだきれいになっていない」という違いに気づけるようになります。
よく覚えているのですが、以前営業所で、ある所長とトイレの環境整備を実施したのですが、長年磨いていなかったであろう男性用の小便器の排水部分の蓋を取ると、汚い話で恐縮ですが、蓋の裏側に尿石がびっしりとこびり付いていました。
そして、「これを磨いて」と所長に蓋を渡しました。
1時間後くらいに、所長が声をかけてきました。
「これくらいでいいですか?」
見てみると、多少はきれいになったものの、まだ尿石は沢山こびり付いたままの状態です。
「こんなものでいいか」という環境に対する姿勢は、自分の考え方や生き方、人生へ向き合う姿勢と同じです。
物を磨くということは、「心構え」を磨くこと。
つまりは、自らを磨くことにもつながります。
「これくらいでいいかどうかは、自分で決めること。そして、それがあなたの仕事や人生や自分への向き合い方となり、あなたの仕事や人生の在り方となる。」というのが答えになります。
今日も読んでくださいまして、ありがとうございます。
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