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プロフェッショナルとは何か
おかげをもちまして、このコラムの連載もとうとう200回目を超えました。
大した文章書きでなくとも、読んでくださる相手がいてくださるというのは、とても励みになるものです。
いつも読んでくださいまして、ありがとうございます。
さて、きりの良い回ですので、ここらで原点回帰を。
今回は「プロフェッショナルとは何か」ということについて。
以前、「ひいきをしない」というテーマで書いた時にも、プロフェッショナルの考え方については少し触れさせていただきました。
NHKのドキュメンタリー「プロフェッショナル 仕事の流儀」という番組があります。
テレビをめったに観ない私でも好きな番組なのですが、各業界の超一流のプロフェッショナルの方々の日頃の取り組みを追ったドキュメンタリーです。
番組の終わりに「あなたにとってのプロフェッショナルとは?」と各自が捉えられている定義を質問しています。
当社においては、入社していただいた際には採用時研修の一環として「方針の理解」という講義があり、私が担当しているのですが、その中に「お客様に関する方針」というページがあります。
更にその項目の中に、
正しいサービス(満足されるサービス)を行うことにより、正しい報酬をいただかなければなりません。正しいサービスを継続的に行うためです。
という文言があります。
ここで、入社された受講者たちには「プロフェッショナルとは何か?」を考えていただいています。
介護の仕事は、保険制度という限られた条件の中での仕事となります。そこには様々な制約条件があります。やっていいこといけないことも決まっていますし、提供するサービス内容も決められています。またサービス提供時間も時間帯も決まっていますし、その結果としていただく報酬額でさえ制度で決まってしまっています。
ですから、制約条件を守らずに何でもかんでもお客様の要求どおりに対応するのが良いことではありませんし、特定の相手に特別な行為をすること(ひいき)も、他のお客様の手前認めるわけにはいきません。
できることはと言えば、せめてその限られた条件の中で、今自分が提供できる精一杯をさせていただき、また自身のレベルを上げる努力を怠らないことだと伝えています。
だいぶん以前の回で、私たちの業界において認知症ケアの第一人者である和田行男さんが番組に出演されていました。
収録後のブログに裏話を書かれていたのですが、当初和田さんは「プロフェッショナルとは?」の質問に対して、「飯の種」と答えられたらしいです。
その後、撮り直しを依頼して、実際のオンエアでは「自問自答」という回答をされています。
これも同じブログで書かれていましたが、プロとプロフェッショナルという言葉は、簡略化したかそうでないかというだけで同義語として使われているものの、和田さんの中では二つの言葉に違う意味合いを感じられていたとのこと。
番組に出られた一流の方々、皆さんそれぞれ答えは違いますから定義はその人数分あるのだと思いますが、中には多くの共通項目が見受けられます。
「探求心」や「信念」や「誇り」や「情熱」をもって、
・ 突き詰める(妥協しない、手を抜かない)
・ 打ち込み続ける(楽しむ、挑戦し続ける)
・ 期待に応える(周りの満足、笑顔、愛)
上記の内容を抽象化してみると、「相手や自らのために立ち止まらない行動力」という共通の要素が見えてきます。
プロとは、和田さんが最初に答えられたようにそのまま「飯の種」。
お金を貰って従事している業務のこと。
そして、プロフェッショナルというのは「プロフェッショナリズム」という言葉に言い表されているように、「どう感じるか」という意識の問題なのだと思います。
今日も読んでくださいまして、ありがとうございます。
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