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クレーム報告について
前回、お客様からのお叱りについて少し触れましたので、今回はクレーム報告の在り方について。
「こんなのはクレームじゃない」という判断をして、拠点長がいつまでたっても報告をしてこないという問題もありますが、これは「いつもと違うことを言われたら、それは全てクレームとして捉えて報告をする」という方針を定めて落とし込んでいけばいいです。
そして、クレーム報告の肝は、問題が特定できているかどうかです。
前述したとおり、問題意識の薄い拠点長とかですと、いつもと違うことは言われているので報告は上げてきたものの、お客様のせいにして問題を特定できていない可能性もあります。
問題は、「これが問題です」と特定できなければ解決できません。
それが的確にできているかどうかを確認するためにも、まずは早い段階での報告が不可欠なのです。
よく間違えられるのが、報告書のような書面での報告は問題が全て解決してからきちんとまとめて送付しようと思われがちですが、まだ解決していなくてもいいですからとにかく書面で報告していただくことが大事です。
先に述べたように「問題が特定できているかどうか」の確認ですが、口頭ベースの報告だと伝言ゲームになりがちです。多くの人を介すことで、特定できていたはずの問題点がズレていく可能性もあります。
ですから、お客様からのご指摘内容を、その話を受けた当事者と書面にまとめる人とが一緒になって作成をして、「この内容でいいよね」というものを回覧していただきたいのです。
伝言ゲームにならなければ、あとは報告書に書かれている内容をもって判断が可能となります。
また、話が変わりますが、問題が特定できていない拠点長にありがちなのが、スタッフが持ち帰ったお客様からのご指摘内容について、急いでお客様に事実確認をせずに、先ずスタッフに事実確認をしてお客様を後回しにするということ。
結果、お客様対応が遅れて、新たなお叱りを受ける羽目になります。
ご指摘を受けた我々の側は問題に気づいていないことが多いですから、「これが問題なんだよ」とご指摘いただいているお客様に詳細確認をすることが先決です。
それを自社に持ち帰って、そこからスタッフの言動との擦り合わせをしても遅くはありません。
実際に自分がサービスを利用する立場に立って考えてみるとよく分かるのですが、大抵の場合は「何かものを言ってやろう」なんて思いません。大抵はグッと我慢をして、それからそのサービスの利用を止めることがほとんどなはずです。
それでも物申してくださるというのは、そのお客様のお言葉の裏側には、「これからもサービスを使うから、もっとちゃんとやってくれ」という叱咤激励があるのだと思っています。
お客様の問題意識から生じたありがたいご意見を感謝して受け止めて、お客様以上にどこまでも自社の問題と意識して、具体的な改善行動に反映させていくというのが、サービス業を生業とする事業者には必要な姿勢だと考えています。
今日も読んでくださいまして、ありがとうございます。
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