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暇になると意識が内側に向きがち
コロナ禍にあっても、いやコロナ禍にあるからこそ私たちのような在宅向けのケアサービスの需要は伸びており、ありがたいことにこういう状況下でも新規出店を進めています。
新規開設時に何がありがたいかと言いますと、「オープニングスタッフ」という文言が使用できること。
通常時の採用に比べても圧倒的に反応がいいです。
やはり同僚と一緒にスタートしますから、社歴のないもの同士フラットな関係から始めるというのは心理的な負担を軽減する要素にもなるのでしょうね。
ところが、今度はここで新規開設だからこその問題が生じます。
せっかくスタッフが揃っても同じペースで集客が進まないと、言い方が悪いですが暇になってしまいます。
そして、この暇な時間でどこを向こうとするかが大切です。
開設時に集まったオープニングスタッフの経歴はそれぞれです。
ベテランの方もいらっしゃれば、在宅系のサービスは初めてという方もいらっしゃいます。
立場は皆フラットだとしても、そこは日本の文化の特徴というか、年齢やら経歴やらを考慮して敬語も使用しますし、なんとなくの上下関係が発生します。
自然発生的な上下関係自体には問題がないのですが、支障が出てしまいがちなのがベテランの方がチームリーダーである管理者を差し置いて牛耳始め出すこと。
それも、他のスタッフの技術レベルなどへの口出し。
それ自体も、それぞれの弱いところを補うための把握であればいいのですが、いずれ人物批判へと変わる兆候にあります。
確かに、物事を始める前に時間ができるとどうしても不安が生じ始めますよね。
「本当にこのメンバーの実力で大丈夫なのか」と周囲の人たちの能力を比べ始めてしまうのも暇な時間がさせてしまうことなのかもしれません。
どのようなチームでも、それぞれの能力に点数を割り振っていけば最高得点の人と最低得点の人と序列が出来てしまいます。
全員が同じ能力なわけではなく、人生経験や臨床経験の差も能力の高低で見始めると、現状で一番低い人を除外したとしても、常に一番低い人は存在することとなります。
その都度チームから外していくと、最後は自分も除外される対象となるか、残るひとりになるかだけでいつしかチームメンバーはいなくなりますし、チームは崩壊します。
つまり必要なのは、チームメンバーの弱いところを嘆くのではなく、皆で今のメンバーでできるベストのことを前向きに考えること。今のチームの力でどのようにお客様にケアを提供していくかを考えて行動していくこと。
物事の中心に置くのは常にお客様の事。
ケアを通してお客様にどのようになっていただきたいのか。
その経験を通してスタッフたちにはどのようになっていただきたいのか。
また、どのようにあって欲しいのか。
上長は、お客様やスタッフへの想いを言葉にして明文化してスタッフへ示し、その内容をさらにチームメンバー全員でしっかりと共有する。
せっかく生じたサービス開始時の空いた時間というのは、もっともっとチームを結束させていくために有効活用できるはずです。
会社の内部には成果はありません。
成果はすべてお客様によって得られます。
当社の方針書にある文言です。
サービスが始まったばかりで生じた時間は、内側のことに力を向けるのではなくて外側に向けて力を向けていくために使っていって欲しいです。
今日も読んでくださいまして、ありがとうございます。
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