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前向きでいられる理由
人と比べてしまったり、自分にない要素を羨ましがったり、現状についていつまでも嘆いている人がいます。
会社でよく言うのが、「不平不満には際限がない」ということ。
方針書にも記載してあるのが、
不平不満は限界がない。不平不満は自分で努力しないで他人によりかかる醜い姿です。
不平不満のまえに、提案をします。
という言葉。
不満要素を持つ人の反応はだいたい以下のとおりです。
「嫌なアノ人、嫌なアノこと」についてマイナスな発言をする。
「可哀想な自分のこと」を嘆く。
ところが、この二つとも、自分以外の他人や環境のせいですから、文句をぶつけられても解決のしようがないのですよね。
こうした時に、私がよく言うのは、頭の中で三面サイコロを作ってみて欲しいということ。
これから自分が話そうとする内容は、サイコロのどの面についてなのか。
サイコロのそれぞれの面には以下のことが書かれています。
相手や物事についての不満(嫌なアノ人、嫌なアノこと)
そのせいで自分のおかれた状況についての不満(可哀想な私)
これからどうしたいか
この三つめの「これからどうしたいか」という要素だけが、焦点を自分に当てているため、これから取るべき行動を決められます。
ただ、よく聞かれるのは、頭では理解できていているのですが、どうやって前向きに三つめの要素に取り組もうという気持ちになれるのか、という点について。
これはもう意志の力としかいいようがないです。
「前向きでいよう」とする意志です。
その意志があることで、向き合う事象に対して、その都度立ち止まって脳内において前向きに解釈する変換作業が可能になりますし、それをし続けることで変換作業自体が習慣化していきます。
また、前向きに脳内で変換作業をしていくために意識していることが二つあります。
ひとつは「他人と比較して自分を卑下しない」ということ。
そして、もうひとつが「ないものについて嘆かない」ということ。
まあ、両方とも同じような要素ですよね。
本来であれば、他者と比較してのその差は、「伸びしろ」と捉えることもできます。
ところが、マイナス思考の人だと、比較思考の対象は憧れの理想像としてではなく妬みの対象となりがちです。
それでは、どうすればいいのか。
人間学ではありませんが、ピーター・ドラッカーは次のようなことを述べています。
強みのみが成果を生む。弱みはたかだか頭痛を生むくらいのものである。しかも弱みをなくしたからといって何も生まれはしない。強みを生かすことにエネルギーを費やさなくてはならない。
仕事ではなくてプライベートの恋愛事情を例にとってみましょう。
例えば、「私、太っているしモテないし」とボヤく人がいます。
痩せる努力をできるような人であればいいですが、前述のドラッカーの話を当てはめてみると、痩せたところで果たしてモテるようになるかどうかは分かりません。
むしろ、「太っている」という要素を強みとして生かすことにエネルギーを費やすことが、「前向きでいよう」とする意志を働かせてみることになります。
今の自分の意識を変えようとせずに、周囲に変化を求めるような性格をしているから、いつまで経っても不平や不満は解消できないのだと思います。
太っているのが嫌なのであれば、それこそその想いは行動するきっかけになると思いますし、太っていることを変えるつもりがないのであれば、その状態を受け入れていくべく、卑下する習慣や思考の在り方を変えてみることが行動を変えるきっかけになります。
自分で認識しているマイナス要素を克服するための行動は、自分次第でいくらでも可能となります。
痩せようとするのも行動ですが、「今の自分を肯定してみる」というのも大きな思考の変化です。
その心持ちが、最終的には人としての魅力となったり、自ら運を引き寄せたり、数少ないチャンスを見逃さなかったりといったプラスの要素につながっていくのではないでしょうか。
モテないのは、体型のせいなのではなくて、卑屈さや行動を伴わない後ろ向きな思考の在り方でいることが原因なのだと思っています。
今日も読んでくださいまして、ありがとうございます。
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