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正しい言葉遣いと態度
以前のコラムで、
脳内で美を認知する領域と、倫理的な正しさを判断する領域は、ほとんど一緒
という話題に触れました。
これが事実だと仮定すると、仕事において気をつけた方がいいことがいくつか思い浮かびます。
まず、美しくない言葉遣いや態度は、意識していなくてもその人の人格や品性を下げるということ。
「美しい」の反対は「醜い」、そして「汚い」。
その人のことをよく知っている人が「本当はいい人なんだよ」とどんなに擁護してくれたとしても、口汚い乱暴な言葉を使っている人の倫理観は結局は正しい状態にないということになります。
無意識的に話してしまっているのだとすれば、それは意識することで整えることができます。
また、美しくない言葉遣いや態度は、周囲の人たちの倫理観を刺激するということ。
向き合っている相手にだけでなく、周囲にいる人たちにもその乱暴な言葉遣いが聞こえているのだとすれば、それはその間ずっと「私は倫理観の低い人間です」と全方位へ向けて宣伝し続けているようなものです。
言葉遣いだけでなくて態度もそうです。
舌打ち、ため息、電話を切った後の態度、誰かの悪口を言う。
これら全ては、周囲の人たちが見ていますし、今は自分に対してされていることではなくても、おそらく自分のいないところでは自分に対して行われるであろう態度として認識されます。
綺麗な言葉遣いを心がけていたり、正しい倫理観を持った部下からは尊敬できない上司としてレッテルを貼られることでしょう。
そして、そうやって貼られたレッテルは信頼関係を築くためには大きな壁となります。
暴力団や犯罪者、不良たちの間に裏切りが起こるのは、言葉遣いや態度の悪さも関係しているかもしれません。
誰もが、人格や品性を疑うような上司とは関係性を築きたくないでしょうし、仕事はしたくありません。
それでも部下は上司を選べないのです。
だから、その職場から離脱するという選択をするのです。
部下のやる気を引き出すのに必要なのは、乱暴な言葉遣いや態度ではなく礼節です。
部下のためにも正しい環境、働きやすい職場環境をつくる。
その環境を左右するのは「正しい状態こそが美しい」と信じる上司の倫理観であり、そこから生じる言葉と行動なのだと思っています。
今日も読んでくださいまして、ありがとうございます。
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