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ビュートゾルフとは
前回、ティール組織について触れました。
本当に優れた組織というのは、有機統合体的な要素をもったひとつの巨大な生き物のようなもの、という話です。
その組織の一例としまして、オランダ最大の訪問看護の会社「ビュートゾルフ」を紹介させていただきました。
日本でも結構名前を聞くようになっています。
既にご存知の方には退屈な説明となってしまうかもしれませんが、今回は私の知っているこの会社の特徴についてお話をさせていただきます。
まず、包括的にケアを実施しているという点。「患者さんの自立」というゴールに向けて、プランニング、ケア、ナーシング、すべての面で関わっていくということ。
包括的に関わることで、短期間で結果を出すことができ、それによって保険費用も抑制されているようです。
また、上下関係をつくらない。リーダーを置かないことで、スタッフひとりひとりが患者さんの自立に向けて責任をもって関わるということ。非常勤職員は配置せず、あくまでもフル勤務か時短の正社員という位置付けで、「患者さんの自立」というゴールに対しての責任は皆平等に負うというスタンスです。
そして、チームの最大構成数が12人ということ。皆で決めていきますから、意見のまとめやすい最大値を決めて、この人数をオーバーするようだと、アメーバのようにまた次のグループを生成していくという流れのようです。メンバーが欠けると、全員で面接をして足りないメンバーを補っていきます。
チームの構成要員や特徴なども、チームによってそれぞれ特色があるようです。
地域の医療機関からしたら、丸投げすれば自転車で回れる範囲のその地域の在宅医療の全てをカバーしてくれるわけですから、頼りがいがあります。
働く側としても、ただ単に年齢が上だからとか、看護歴が上だからとかいって患者さんのためにならない間違った看護観を振りかざすような扱い難い上司や先輩は存在しませんから、本来の「看護がしたくて看護師になった」という目的のために自分の力を皆と協力しながら発揮することが可能となります。
だから、わざわざ人材募集をかけなくても、働きたいという看護師が次から次へと応募をしてくる。
そのような夢のような環境を何とか日本でも創造できないかと、実はセントケア・グループでは、こちらの会社と業務提携を交わしており、日本における開業運営支援と実運営の会社もそれぞれ東京で運営しております。
海外での生活経験のある身からすると、「敬語」という概念がある日本において上下関係をつくらないというのはなかなか難しいものがあるのではないかと個人的には思っています。
向こうは基本皆タメ口ですからね。
まだまだこれからの課題ですが、少しでも理想的な環境を創っていきたいです。
今日も読んでくださいまして、ありがとうございます。
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