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従業員日記 2023年6月21日「サウナと私」

今回は、弊社編集者・竹田の日記となります。


高まる女性のサウナ需要

まんきつさんのマンガ『湯遊ワンダーランド』が実写ドラマ化されるそうです。

「女性サウナ漫画の金字塔」という仰々しさを感じる触れ込みですが、実際に世はサウナブームの全盛期。東京の銭湯やスパ施設では、男性サウナ室から人が溢れ返っている状況です。

男性に比べれば、女性のサウナ室はそこまで混雑していないものの、まんきつさんのマンガがドラマ化するということは女性のサウナ需要も高まっているということの証でしょう。

特に今年はサウナに特化した新施設が続々とオープンし、テレビでもたびたび特集が組まれているのを目にします。

ここまで読んでいただければ、きっと筆者もサウナが好きなのだろうなあと想像がつくかと思いますがご名答。ご多分に漏れず、私もこのブームを謳歌している者のひとりです。

わたしのサ旅

先日、「サ旅」と称して山形県鶴岡市にあるホテルスイデンテラスへ行ってきました。

まるで水田の中に浮かんでいるかのような作りのホテルで、館内のどこからでも田んぼを眺めることのできる景観の良さと、地のものを使った美味しい料理、そしてこだわりのサウナ室を完備したスパ施設を存分に満喫できる楽園でした。

サウナ室はコンパクトながらセルフロウリュができるので、90度〜100度をキープできて熱さは申し分ありません。水田に囲まれた水風呂も良く、田んぼと見渡す限りの広い空を眺めながら外気浴ができるのも最高なんです。

昔はアイドルオタクだったので、地方コンサートに「遠征」と称して飛び回っていた時期もあったのですが、最近はもっぱらサ旅にハマっています。つまり、推しがアイドルからサウナへ変わったようなものです。

ところで、私とサウナの出会いは遡ること2年前。心身ともに疲弊し、夜も眠れず、生まれたことを悔いながら、「私は呪われているのかもしれない」「祖父母の墓参りを怠っているせいで不調なのかも」「バツ2の父親の元妻たちによる怨念が原因なのではないか」「小さいときに公園の蟻塚にポカリを流し込んだことの報いかもしれない」などと思い詰め……とにかくかなり極まった状態の時期でした。

サウナ好き集団の洗脳にかかった

当時、所属していたメディアの編集部にとある取材仕事が舞い込みました。取材対象者は20代の成人男性4名。みな共にプロレスを生業にし、かつ、一緒にサウナにハマっているのだとか。ざっくり言うと「プロレスラーがサウナの魅力を語る」というような記事を作るお仕事でした。

その頃の私といえばプロレスはもちろんのこと、サウナの知識もありません。サウナ室に入ったことこそあれど、熱さに耐え切れず脱兎した記憶しかなく、巷で持て囃されている「ととのう」という言葉は辛うじて知っていたけれど、それがどういう感覚なのか皆目想像すらできなかったのです。

そのため「得体の知れない若者たちの得体の知れない話を聞く」という、もう時効だと思うので言っちゃいますけど、気後れしかないお仕事だったのです。

そもそも「サウナが好きってだけで記事になるもんかね?」と。「サウナってマジすごいんすよ〜」「サウナってヤバいんすよ〜」みたいな、ふんわりとした感想しか聞けなかったらどうしよう……という不安が、取材当日まであったのです。

ところがどっこい、蓋を開けてみたら「サウナが好き」というだけで十分な記事になりました。サウナには“語りしろ”がありすぎた。

その4人がまた、終始にわたって嬉々とし、快々とし、なんなら爛々とすらしており。実に良く通る声で、この世の桃源郷に辿り着いたとでも言わんばかりにサウナの魅力を語る、語る、語る、語る。口数の多い彼らはとにかく語り終わらない。カフェ・ミヤマのグラスが空になってもまだ、サウナサウナと神輿を担ぎ続けました。

簡単に言えば、とにかくなんだかとっても楽しそうだったんです

サウナ愛があふれる記事

こうしてサウナ愛の洪水を浴びた結果、取材が終わる頃には「私も“そこサウナ”へ辿りつかなければ…!」と焦るような気持ちになっていたのでした。

今思えば、あれは洗脳のような状態だった気もしなくもないです。
長くなりそうなので続きはまた次回。

ちなみにその時の編集記事がこちらです↑
撮影はサウナが人気の銭湯「改良湯」(渋谷)で行いました。今でも足を運ぶたびにこの取材のことを思い出します。

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