私の病院遍歴 発症〜慢性疲労症候群疑いの診断を得るまで
①体調不良初日:地元の婦人科
今までに経験したことのない下腹部の腹痛に、婦人科系統のトラブルを疑って受診。エコー、触診何事もなく。後日、検査でとある感染症がひとつ判明し、薬服用。
②体調不良4日目:地元の救急クリニック
PCR検査、肺のCTを受ける。問題なし。
③体調不良4日目:救急車で②と同じクリニック
息苦しさに耐えられず119番。インフルエンザ検査、血液検査を受ける。問題なし。点滴一本打って帰宅。
④体調不良8日目:②と同じクリニック
前日にようやくPCR検査の結果(陰性)が出たので、大学病院への紹介状をもらいに受診する。当時私としては「ギランバレー症候群」を疑っていた。コロナ疑いの患者と同じ診察室での診察になること、ギランバレーを疑うなら、しっかり検査をしてからでないと紹介状を書けないと言われ、受診を断念。(※翌日からGWだったので、GW入る前に大学病院受診したくて急いでいた)
⑤体調不良9日目:大学病院の脳神経内科
GW前最後の診療日(土曜日)に滑り込む。紹介状を持ってくるように言われたけれど、コロナとGWで紹介状を書いてくれるクリニックがなく、紹介状持たずに受診。
血液検査をして、神経内科医の診察を受けたが、異常なし。
神経内科医の診察は、ドクターの力に抗って腕を動かせるか、足を動かせるか、みたいなのと膝を金槌みたいなので叩いて反射を見るもの、自分の鼻先とドクターの指先の間を指で往復できるか、など。
「回復過程でしょう。様子を見てください。」
⑥体調不良2週目:⑤と同じ大学病院の脳神経内科を再度受診
GW明けたけれど、歩けない・ぐったりしているのは相変わらず。⑤のときと別の脳神経内科医の診察。⑤の時と同じような診察。「徒手筋力テスト」と呼ばれるもののような気がする。
それから、「テンシロンテスト」の、偽薬テストを受ける。
これは、重症筋無力症という病気の判別テストなんだそう。
「もし重症筋無力症だとしたら、この注射をしたらすぐに効果が出てわかりますから」
と説明を受け、横になって注射を受ける。
受けた後、
「立って、歩いてみてください。屈伸してみてください。」
「ほら、できるでしょ?」
「今の、ただの食塩水だから。あなた問題ありません」
は?意味わかんない。大体その瞬間ごとに症状違うんですけど…と呆気に取られる。今思うと、その注射の間、横になって休んだことで少し回復した結果だと思う。
「え、でも、これでも帰ってからやっぱり歩けなかったらどうしたらいいんですか?」
「精神科に行かれては」
え、精神科…?まぁいいや、とりあえず紹介状をもらって帰ろう。
「じゃあ精神科への紹介状ください」
「当院の精神科予約取りましょうか」
「いえ、どこにかかるか考えたいので、別の病院宛てでお願いします」
⑦体調不良2週目:東洋医学外来の鍼灸
⑤の時点で、西洋医学で解明されない不調のような気がして、東洋医学なら病名わからずとも追い返されることはないだろう、と鍼灸の予約を取っていました。受診日は⑥の二日後。
ここまでの体調・受診経緯をプリントして持っていきました。神経内科では問題がないと言われたこと、精神科への紹介状をもらったけれど、精神科の適応ではない気がしていることを話しました。
なんと結果2時間に渡る診察。1時間半が問診です。
診断はできないから、と明言は避けていたけれど、おそらく鍼灸師さんにはこの時点で「慢性疲労症候群」の見当はついていたように思います。
最後に6本だけ鍼を刺して終わり。鍼自体は10分足らずです。
初めて向き合ってきちんと話を聞いてくれる医療者に出会えたことにとてつもなく安堵しました。
この後、鍼の反動で2日ほどげっそり寝込みます。
⑧体調不良2週目:⑤・⑥とは別の病院の神経内科
セカンドオピニオン受けるべき!とたくさんアドバイスをもらい、悩んだ末にちょっと受付ハードル高そうに思えた病院の神経内科予約を申し込んでみました。なんとファックスで申し込みせよとの案内…。
どうせすぐには予約取れないんだろうし、申込むだけ申し込んでみよう。と思ったら思いの外早く予約が取れ、その週のうちに受診予約。
「精神科への紹介状を持っているのですが、神経内科で使えますか?」と聞いてみたけれど、「先生が見てからの判断になるので分かりません。」まぁその時は5000円余計に払うだけか。とにかく受診することが先決。
でも、この時もう私の気持ちは半分諦めも出てきていました。
「どうせまた行っても無駄なんちゃう…」
夫と、友人たちの後押しなしには受診しなかったと思います。
これまでの経過と紹介状を渡し、診察を受ける。また⑤や⑥の神経内科と同じような診察。
「神経内科的所見は問題ありません。風邪症状からの不調に詳しいドクターの外来予約を取るのでそちらを受診してください。」
えっまた問題ありませんって何…
⑤や⑥の診察時、すごすごとドクターに言われっぱなしで帰ってきた私を見て(その時は診察は私一人で受診)、検査もなしに問題なしで帰すなんてけしからん!と息巻いていた夫。この時は同席で診察を受け、MRIや脳波などの検査を受けさせて欲しいと要望しました。
⑨体調不良2週目:⑧の脳神経内科のMRI・脳波検査
受診日当日には検査は受けられず、翌日に検査。
検査後、昨日のドクターからの説明が欲しいとリクエストしていたので、説明を受ける。MRI・脳波にも異常は見当たらず。
この時点で可能性の消える病名は何か、と聞いた。自分で調べて洗い出していた10くらいの病名リストを見せ、説明を受ける。確か、⑧の時点でまだ疑いの残っていた「てんかん」の可能性は消えると話していた。
今思うと、このドクターはほぼ「慢性疲労症候群」と見ていたのではないか、と思う。そしてその専門医に繋いでくれたわけで、診療は間違いではなかったと思うのだけれど、人生で経験のない体調不良の中、ドクターショッピングを散々してきた身としてはあまり希望を見出せなかった。このドクターの話し方はクール過ぎた…。
やっぱり、精神科にも行ってみるか、という気にもなり、精神科への紹介状を改めて書いてもらう。神経内科への諦めの気持ちと、⑦の鍼灸の先生が、「抗うつ薬とかが効くこともあるので、一度精神科に行ってみてもいいかもしれませんね」と言っていたので。
「あぁまたたらい回し…。次の診察(神経内科)受ける意味なんてあるのかな。もう行かなくていいんじゃない」そんな気分でした。
⑩体調不良3週目:⑦の東洋医学外来の鍼灸2回目
神経内科での診察結果、検査結果を伝え、またじっくり一週間の体調経過について問診を受ける。本当に丁寧。
⑨の結果も踏まえ、精神科への受診をしてみようと思っていることも伝える。
鍼はやはり6本だけ。初回ほどには激しくなかったけれど、やっぱり反動はきます。
《11》体調不良3周目:⑧の神経内科で紹介された別のドクター
この日の前日、案外体調が良かったこともあり、散歩&ランニングという暴挙に出た私。(ちなみに⑧⑨の受診日は車椅子も使わず、一日普通に病院内歩き回れるくらいの体調だったのです)
さらに、風呂に入ると歩けなくなる傾向が見えてきていたので、歩けない症状が出ているところを見てもらえるように、と朝に入浴。その後、見事に立てないどころか座れない…。全身グニャグニャ。カーディガン切るのに悪戦苦闘。車椅子から車、車から車椅子への移動すらできずに駐車場で転倒しまくり。
そんなこんなで車椅子で診察に。
ここまでの診察経過を見て、そして「昨日は走れたのに今日は座ることすらできない」みたいなことを言っている私に苦笑いのドクター。
「慢性疲労症候群でしょうね。6ヶ月症状が継続することが条件ってなっているんだけど、その前からなっている人もいるんですよ。でもね、あなたまだ早いし自然に治る人もいますから。」
わざわざ歩けない状態を作り出して行ったけれど、車椅子から立てと言われることもなく、問診のみで診察終了。
「ここまで通うの大変なので、地元で詳しい先生紹介していただけませんか?」
「うーーーん、この病気見てる医者が少なくてねぇ…。大変だったら通わなくてもいいですよ。もし困ったら電話ください。」
そんなにいないのか…。。。
これまでの症状や経過を話し、驚いたり否定したり疑問に思ったりする様子もなく、「そうだねそうだね」的な反応で聞いて下さったドクターにこちらが驚き、病名がついたことと、困ったら電話してと言っていただけたことに安堵して帰宅。
ここまでが病名確定(確定じゃないけど、とりあえずの診断がつくまで)の経緯。長くなりすぎたのでこの先はまた別記事で。