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【短いお話】「森へ続く道」

文・写真 by 葉月なゆ

 住宅地と住宅地の間にひっそりとした小道がある。ときおり通りかかるんだが、なぜか、遠い記憶の中にしかない、森の向こうのあの家に続いているんじゃないかと思えてならない。

 時間も場所も違うのに。
 そんなことはあり得ないのに。

 だから、一度も行ったことはない。

 この先も、行くことはないだろう。

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葉月なゆ
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