一次感情はなんだろう?

「聞き方の一流、二流、三流」 松橋良紀さん著
「自己満足ではない『徹底的に聞く』技術」 赤羽雄二さん著


主治医への不信感とアクティブリスニング

昨日は受診日でした。私は月に一回、精神科の主治医の診察を受けています。

最近、私は、プライベートも仕事も順調です。仕事では、働きぶりを褒めてもらえるし、プライベートでは、よい人間関係に恵まれています。年末年始は、次男が私の家に来てくれて、一緒にご飯を食べて、楽しく過ごせたし、博多にいる長男からは、長い電話をもらい心が満たされました。

そのことを主治医に報告しました。
「良かったね」という言葉が返ってくると思ったら、
「暮島さん、テンション高いね。気をつけた方がいいよ」と。
悲しくなりました。私は主治医に言いました。
「どうして、先生は、そうやって、何でもかんでも、『テンションが高い』という言葉で、ひとくくりしてしまうのですか?それは、私にとって、とても悲しいことで、納得がいきません」と。
すると主治医は、
「そんなことを言うのなら、暮島さんの勝手にすれば?」と。
悲しみを通り越して、怒りが湧いてきました。

そして、昼と夜にKyoko IwataさんがやられているClubhouseのルームと、私のカウンセラーの妙さんに、そのことを聞いてもらいました。Kyokoさんも、妙さんも私の気持ちをアクティブリスニングして、しっかり聞いて受けとめてくださいました。心のもやもやが解けました。

私は、去年の2月くらいから、赤羽雄二さんの提唱されているゼロ秒思考のメモ書きのルームに入って、メモ書きをしています。そこでのご縁で、同じく赤羽さんが提唱されているアクティブリスニングをKyoko Iwataさんのルームや、赤羽さんの本で学んでいます。

今日の主治医とのやり取りがあって、私は改めて精神医療の現場において、ゼロ秒思考のメモ書きとアクティブリスニングのメソッドは取り入れられるべきだと思いました。ゼロ秒思考のメモ書きで、頭の中のもやもやや混乱が解消されるし、アクティブリスニングしてもらうことによって、安心感を得ることができます。この2つのメソッド、そして、上倉妙さんのカウンセリングで、私の病気は劇的によくなりました。

2つのメソッドが、精神医療の現場に取り入れられることを強く望んでいます。


今日も「聞き方の一流、二流、三流」 、「自己満足ではない『徹底的に聞く』技術」で学びたいです。


相手の一次感情を考える

「ムカつく」「イライラする」「腹が立つ」「ゆるせないと感じる」などの怒りの感情は「二次感情」と言われます。つまり元になる「一次感情」があるのです。

一次感情とは「悲しみ」「不安」「心配」「さみしさ」「恐怖」「困惑」「虚しさ」「悔しさ」などです。これら一次感情が変換されたのが、二次感情です。

夫「日曜日に遊園地にみんなで行くって約束していたけど、部長のお供でゴルフに行かなきゃいけなくなって、ごめん!」
妻「えー!なんで!今度こそ行くって言ったじゃない!子供たちも、すごく楽しみにしているのに!ひどいんじゃないの!」

妻の一次感情は何だと思いますか?それは「自分たちよりもほかに優先するものがあって、自分の存在を軽んじられた」という事への悲しさです。悲しいという一次感情が怒りに変換されて怒っているのです。

怒りの感情を持つ目的

怒ることで、4つの事が手に入ると、心理学者のアドラーは言います。
①相手を自分の意のままに動かしたい、支配したい
②主導権争いで優位に立ちたい
③利権を守りたい
④正義感を発揮したい

相手が起こっている時、また自分の怒りを感じた時は、「一次感情はなんだろうか?」と考えてみてください。

「何が悲しいんだろう?」「何が寂しいんだろう?」という問いは、相手を理解するうえでとても有効です。

「一流は、相手の一次感情を考える」

相手が怒った時、自分に怒りの感情が湧いた時に、その怒りに反応するのではなく「何が悲しいんだろう?」などと考えることはとても大切だと思いました。刺激と反応の間にワンクッションを置くことはとても大切だからです。


聞きっぱなしは信頼を失う

昨日のブログで、アクティブリスニングしたことで長男との信頼残高が増えて、とても嬉しかったことを書きました。

アクティブリスニングは相手を理解して、相手に理解してもらうのにとても有効です。

でも、「聞きっぱなしは信頼を失う」と、赤羽さんはおっしゃいます。

「問題点もはっきり見えたし、それがどういう背景だったのか、どういう構造の問題なのかも整理できました。さらにはどうやって解決するべきかも見えるようになりました。ところが、忙しさにかまけてその後のフォローをうっかり忘れてしまうと、大変なことになります」

「『何もかも話せた、解決できるかも知れない。やっと助かった』という心境です。それをこちらがうっかりして放置していると、
『ぬか喜びだった。話すんじゃなかった』と、たぶん二度と心を開いてくれなくなります」

「『初めて真剣に話を聞いてもらえたと思ったのに、初めて希望の光が差したと思ったのに、そうか口だけだったのか。あんな奴を二度と信用するものか』となってしまいます」

「アクティブリスニングがうまくいったときほど、絶対に聞きっぱなしにならないように気をつけてください」

せっかく心を開いて色々話してくれたのに、それをフォローすることを怠って、信頼を失ってしまう。それはすごく残念なことだし、悲しいことです。相手に心を寄せ続けたいと思いました。そうすることで、相手と強固な関係が築けるからです。


ふれあいが欲しい

ブログのはじめに、主治医とのやり取りで悲しい思いをしたことを書きました。私は主治医に何を求めていたのか?

それは「ふれあい」です。私と言う人間を認めて、尊重してくれて、心を寄せてくれる「ふれあい」を求めていたのです。

精神疾患の患者は、一筋の光があることを信じて、主治医の診察を受けます。でもそこに、ふれあいがなく、ぬくもりがなかったら、希望の光を失ってしまいます。

私は、ありがたいことに、カウンセラーの先生や話をしっかり聞いてくれるKyoko Iwataさんや、支えてくれる友達や、息子たちがいます。

でも、人間関係が構築できずに、主治医だけを頼っている精神疾患患者がたくさんいます。そういう人たちに、主治医が心を寄せてくれなかったら、その人たちは絶望の淵に落とされるのではないでしょうか?

私は、自分が、統合失調症があっても一人暮らしをすることができて、働けるまでになった体験を伝え、「統合失調症があっても、心の病があっても、生きづらさを抱えていても、幸せに暮らすことができるのだ」「だから諦めないで!」というメッセージを伝える本を出版したいと思って頑張っています。

私が伝えたいことの一つが「ふれあいのある人間関係の大切さ」です。人は一人では生きていけません。樺沢先生は、「孤独=孤毒」だとおっしゃっています。人を孤独から救うもの、それが「ふれあい」だと思うのです。

人にぬくもりと安らぎを与えられる自分でありたいと思います

最後まで読んで下さって、ありがとうございました。



 

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