やっぱり心の安全基地は必要(統合失調症の私のNPO法人設立奮闘記Vol4)
桃栗さんでのイベント
昨日は、一乗寺の珈琲焙煎処桃栗さんでのイベントの日でした。毎月第2土曜の5pm-7pmに、桃栗さんでイベントをしています。
去年の11月から始めた月に一度のイベント。昨日が5回目。今月は、コーラスをされているゆきさんと、ギターが上手なYさんのコラボで、「カントリーロードをみんなで歌おう」という企画。
大阪から、にしぐりさんとみほさんも初参加。にしぐりさんとみほさんとはClubhoseのゼロ秒思考のメモ書きルームで出逢いました。
にしぐりさんはシンガーソングライター。8月に、Safe Space ほっこりの桃栗さんでのイベントで歌って下さいます。
同じく大阪から、フランス人のGerardさんも参加してくださいました。
ゆきさんのお義父さんも参加。なんと78歳でブルーグラスのバンドをされているらしいのです。
そんなわけで、国籍も年代もバラエティー豊かな面々で、楽しくカントリーロードを歌いました。
みんなで歌うって、本当に楽しいですね。爽快感がありました。そして一体感も。
歌の後は、みんなで歓談。皆さんとても楽しそうでした。初参加の方も結構おられたのだけど、皆さん話が弾んでいました。
私は5月の中村郁さんと阿部ひろ江さんのイベントの宣伝をさせてもらったり、これから立ち上げようとしてるNPO法人のお話をさせてもらったりしました。とても実りある時間でした。
ゆきさん、Yさんありがとうございました。そして参加してくださったみなさん、本当にありがとうございました。
統合失調症って?
私は統合失調症です。発病して約20年になります。今は病状が安定して、仕事もしています。
今回のイベントにも私のクリニックのお友達が二人参加してくださいました。お二人とも統合失調症で就労されています。
統合失調症と聞いたら、皆さんどんな人を想像されますか?包丁を振り回して暴れる人や、犯罪を起こす人を想像されるのではないでしょうか?メディアがそんなイメージを植え付けています。とても悲しいことです。
統合失調症は、脳の病気です。名前の通り考えが統合できずにまとまらない病気です。
約100人に1人がかかる病気と言われています。その数はアルツハーマー患者数よりも多いのです。誰がなってもおかしくない病気なのです。でも正しい治療を受ければ、私たちのように社会復帰もできる病気なのです。
みなさん自分や家族が統合失調症と診断されたら、どんな気持ちになるでしょうか?きっと絶望感を抱くと思います。かつての私もそうでした。
でも、私は断言します。統合失調症は必ずよくなります。統合失調症だけでなく、心の病気は必ずよくなります。
時間はかかるかもしれません。でもあきらめずに少しずつでも歩み続ければ、暗いトンネルから抜け出せる日が必ず来ます。だからあきらめないでください!
一歩踏み出してみよう
私の病状は今はとても安定しています。やりがいのある仕事に就くこともできて素適な仲間に囲まれて、毎日とても幸せに暮らしています。ここまで回復するまでにはずいぶん時間がかかりました。紆余曲折がありました。遠回りもしたと思います。人に迷惑をかけたこともありました。
でもたくさんの人が、本当にたくさんの人が私を支えてくれました。そのことに感謝しています。
病気なのだから薬ももちろん必要です。でもそれ以上に人の力が大きい、人の支えの力が大きいと思います。人と関わることによって、自分の気持ちを理解してもらうことによって、私は回復することができました。
でも、人の力だけではここまでよくならなかったと思います。回復するために必要なこと、それは自分自身も勇気を出して一歩踏み出すことです。
一歩踏み出すことは怖さを伴います。それでも一歩踏み出すことがとても大切なのではないでしょうか?
鬱病は社会でかなり認知されるようになりました。でも、統合失調症に対しては、まだまだ偏見や差別が根強くあります。とても悲しいけれどまだまだあります。その差別と偏見が、私たち患者を苦しめて、一歩踏み出す勇気を奪います。
なぜこのような差別と偏見があるのでしょうか?それはメディアの作り出す統合失調症に対するイメージがあります。怖い病気、悲惨な病気というイメージです。
そしてこそれ以上に、のような差別と偏見を生み出す原因になっているのは、当事者や家族が声をあげない事にもあるのではないかと思います。
声をあげないからわかってもらえない。わかってもらえないから声をあげられない。それが社会の統合失調症への差別・偏見、そして無理解を生みだすのではないでしょうか?
私は心の安全基地づくりという自分の思いをカタチにするために一歩を踏み出しました。勇気を出して、声をあげてみました。するとたくさんの素敵な仲間と出逢うことができました。
勇気を出して一歩踏み出すこと。それはとても大切なことなのです。たとえその一歩が小さな一歩であっても、とても大切なことなのではないでしょうか?
心の安全基地はやっぱり必要
昨日、桃栗さんでのイベントに参加してくださった皆さんは、本当に楽しそうでした。ライン交換をされたりして、つながりも生まれていました。ほっこりしてくださったのではないかともいます。
そう、心の安全基地は、やっぱり必要なのです。そこに身を置けば安心安全と感じられる心の安全基地が。
心の安全基地が得られれば、人は安心して、また外の世界に飛びたてるのです。外の世界で傷つき、疲れたら、またそこに戻りエネルギーをチャージできる。そんな心の安全基地が、どんな人にも必要なのではないでしょうか?
私はそんな心の安全基地をつくっていきたいと考えています。私の暮らす京都だけでなく、全国に、いや全世界にと活動の輪を広げていきたいのです。
そんな私の思いに賛同して、応援してくれる、とても素敵な仲間にも出逢えました。
今、心の安全基地づくりのためのNPO法人をつくろうと仲間たちと共に奮闘しています。文字通り奮闘しています。
私たちにできることは小さなことかも知れません。でも、誰もが安心して暮らせる社会をつくっていくために、みんなで力を合わせて頑張っています。
どうか応援していてください!
最後まで読んで下さって、ありがとうございました。