統合失調症でも楽しく生きられるVol26

「科学的に幸せになれる悩磨き」 岩崎一郎著

大自然で感じるAwe(オウ)体験で、脳はどうなるのか?

Awe 体験

果てしなく広がる空の下で、「この広大な宇宙に比べたら、自分は何て小さな存在なのだろう」と思う。あるいは、登山をして頂に立ち、山々の連なりや雲海を見渡し、「ちっぽけな自分」を感じる。

このような大自然や大宇宙の悠久さや広大さを前に、自分の存在の小ささを感じる体験を脳科学ではAwe(オウ)体験といいます。

このAwe体験をしている時、その人の脳はとても活性化していることgs、多くの研究から明らかになってきています。

悠久の自然を前にした時、人は、大自然のすごさに圧倒されて、自分が悠久の時の流れの中では、「小さな点」にしか思えず、謙虚になれるのです。すると人は、寛容で道徳的になれるのです。


Awe体験で未来の時間の感覚が持てるようになり、社会性のある行動がとれるようになる

大自然や悠久の宇宙を前にした時に感じる「自分は小さい」という感覚は、人を謙虚にします、そして人を素直にさせて、感謝の気持ちを高めます。そして前向きになり、誰かのために、世の中のために役立ちたいと思うようになります。この時に、自分の人生の目的や志が見えてきます。

Awe体験を頻繁にしている人は、人生の目的を明確に持っていることが分かりました。

Awe体験で未来の時間の感覚を持てるようになり、社会性のある行動がとれるようになるという研究結果もあります。未来もいまと同じように価値があると実感することができます。

未来の時間の感覚を持てる人は、長期的な目的や目標に絶えず焦点を合わせることができ、短期的な興味や誘惑に惑わされなくなります。そして、全体のバランスを考え、新しい形を模索して知恵を絞ろうとするのです。

つまりAwe体験をすることによって、いまの社会はもちろんのこと、未来の社会や人のために役立つことをしようと考えるようになります。


Awe体験は、心身ともに素晴らしい力をもたらす

Awe体験の特徴には、次のようなことがあげられます。

・マインドフルネスを行ったように、何事もありのままに受け取ることができる
・心と体をリラックスさせる
・好奇心を引き出す
・人と心の繋がりを作る
・利他の心を引き出す
・身体を健康にする
・創造性を引き出す
・希望に満ちた状態になる
・幸福感が高まる
・嫉妬心など、ネガティブな感情が少なくなる

このように、広大な大自然や大宇宙の悠久さを体験することは、単に心が洗われるだとか、気分転換になるだけでなく、具体的に心身ともに良い影響があるのです。


大自然の中でなくてもAwe体験はできる

日々の暮らしに追われて、なかなか大自然と触れ合う機会を持てないという人もいるでしょう。

でもじつは、普段からでも、小さなAwe体験を積み重ねることができるのです。大自然の広大さや美しさが感じられる動画を見ることでも、軽微なAwe体験をすることができるのです。

街のネオンや夜景などはどれほど美しくても、Awe体験は起こらないようです。人智を超える感覚で、脳はAwe体験を起こすようです。


Awe体験をしよう

このAwe体験の事が書かれた、「科学的に幸せになれる悩磨き」の第7章を読んで、私はなんだかワクワクしてしまいました。

私のマンションは、鴨川のすぐそばにあります。御所も近いです。大自然とは言えないかもしれませんが、すぐに自然に触れることができます。

Awe 体験の効果の中で特に私が心惹かれたのは、「未来の時間の感覚を持てるようになる」ということです。「未来の社会のためにいま自分が何ができるか?」そんな風に生きていけたら、本当に素敵だと思ったからです。

明日は、鴨川に行ってみます。自然の雄大さを感じてみようと思います。

最後まで読んで下さり、ありがとうございました。

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