統合失調症でも楽しく生きられるVol14

信頼口座

今日も、第7の習慣で心に残ったところをまとめたいです。今日は「相互依存のパラダイム」の中の「信頼口座」についてです。

信頼口座とは?

銀行の預金口座は、お金を入れれば残高が増えて、必要な時にお金を引き出せる。それと同じように、人と人の関係で生まれる信頼を蓄えておくことを信頼口座と呼びます。

「信頼をお金みたいに貯めることができるの?」と、驚くかも知れません。
でも、、信頼は相手の心の中に、預け入れをすることができます。

それは、人間関係における安心感でもある。信頼口座の貯えが多ければ、コミュニケーションは簡単に、すぐに効果的になります。結婚生活のような、長く続く人間関係であればなおさら、継続的な預け入れをしておかなければなりません。

お互いに期待感を持ち続けるため、古い預け入れ残高は、どんどん減っていくからです。これは、思春期の子供がいる家庭にも当てはまります。。

例えば思春期の息子がいるとしましょう。一番の預け入れは、口を挟まず黙って話を聞いてやることです。説教したり、自分の若い頃の経験を得意がって話して聞かせたりせず、息子の話にひたすら耳を傾け、理解しようとすることです。「お前の事を大切に思っている、お前を一人の人間として認めているのだ」と、態度で伝えるのです。

主体的になり、自分の影響の輪の中で努力するには、高い人格がいります。根が土中にしっかりついているかどうか見たいからと言って、花を引っこ抜くような真似をせず、相手が成長するのをじっと待たなくてはならないのです。


信頼口座の預け入れを増やす方法

では、信頼口座の預け入れを増やすためにはどうすればいいのでしょう?

たとえば、相手を理解することです。じっくり、真剣に話を聞く。これはアクティブリスニングにも通じます。

小さな気遣いも大切です。いつもと様子が違うなと思ったら、声をかけるなどです。

約束を守ること、期待を明確にすること、誠実さを示すことも大切です。誠実さとは、自分の言葉に現実を合わせることです。

もし、信頼口座から引き出してしまった時は、心から謝ることが必要です。


信頼が、私的成功と公的成功をつなぐ

誰だって、公的成功を成し遂げて、1人ではできないような大きな成果を生み出したいのではないでしょうか?でも、相手との信頼関係が築けた、よい関係がなければ公的成功を得ることはできません。よい関係には、信頼が不可欠です。

そして、信頼は、第1~第3の習慣を身につけて、私的成功を成し遂げなければ、増やすことができません。

大切なのは、土台からしっかりと積み上げることなのです。


信頼口座を引き出してしまった私

信頼口座に関して、大きく失敗した経験が私にはあります。

私は、統合失調症の病気が原因で、息子たちが思春期の時に、離婚しました。

長男は昨年結婚したのですが、彼の奥さんから、「死にたい」というメールが来ました。私は、驚いて、彼女に電話しました。そして、いっぱいアドバイスをしてしまいました。彼女の話を聞かずに、いっぱいアドバイスをしてしまったのです。

彼女は、ただ、話を聞いてもらいたかったのです。「わかるよ」といってほしかっただけなのです。

きっと、彼女は、私の話を聞いて、よけいに辛くなったのだと思います。それから、彼女から連絡が途絶えてしまいました。私は、長男と、彼女に手紙を書いて、彼女の話を聞いてあげられなかったことを詫びました。

悔いても、振り返っても、時を巻き戻すことはできません。信頼口座を引き出したと思ったら、素直に、心から謝るしかないのです。


自分の経験をシェアしたい

私自身の影響の輪のをひろげる努力して、人との縁を大切にして、日々を精いっぱい生き切りたいです。そして息子たちを愛し続けたいです。

私は統合失調症なのです。今は介護施設で働いています。ここまで回復するまでにはいろいろなことがありました。自殺未遂をするなど、どん底も味わいました。でも、たくさんの方のサポートのおかげで、働けるまでに回復しました。

私がどんなサポートを得たか、就労までにどんなステップを踏んだかといったことを書いた本を出版したいと思って、頑張っています。

統合失調症の当事者や、その家族の方、また統合失調症だけでなく心の病を抱えておられる方と、それを支えておられる方が勇気を持って下さる本を出版したいと思っています。

「統合失調症であっても、心の病があっても、生きづらさを抱えていても、周りのサポートがあれば、働くこともできるし、幸せに暮らすことができる。だから勇気を出して、一歩を踏み出してほしい」そんなメッセージを込めた本を出版したいのです。

私自身の経験をシェアすることによって、一人でも多くの人が「自分もできるかも」と思って、一歩を踏み出してくださったら、とても嬉しいです。

頑張ります。

最後まで読んで下さり、ありがとうございました、

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