【🧚考察①】『その怪文書を読みましたか』【ネタバレ】

これは、実際に現地に行った人や、SNSにアップされた情報を追いまくって考察してる人向けの文章になります。
ある程度、事前知識がないと理解しきれないと思います。

自分用にまとめた考察用メモもあります。シェアOKの画像は添付してますので参考にどうぞ。↓

●展示会のだいたいのストーリー

Twitterなどで、多くの人が語っているストーリーは大まかに以下の内容。

・今回のイベントは”ホラー作家の梨氏の怪文書コレクションの展示会”というテイで行われた、”妖精ともの会の発信物、収集物の展示会”である。

・『妖精ともの会』とは『妖精さん』なる高次存在を信奉し、怪文書を通して【お導きの言葉】を賜っている団体。

・しかし近年、怪文書が減少傾向にあり【お導きの言葉】も減りつつある。
そこで展示会を開催し、『妖精ともの会』の考えに共感してくれる人、また怪文書を書く才能ある人材を発掘しようとした。

・梨氏は『妖精ともの会』に取り込まれている。

平たくいうと「梨さんの怪文書コレクションだ〜😀」と嬉嬉としてイベントに向かった人間が、あれよあれよと『妖精さん』に仕立て上げられ『妖精ともの会』に捕捉されるという話。

梨さんお得意の、傍観者がいつの間にか当事者になってるやつですよ〜！

それはそれとして、いまいち釈然としない部分も多数残されてるので、情報をこねくりまわして自分なりの考察をしてみようかと思います。

頭の整理を兼ねて、情報をまとめ直します。

●怪文書の繋がり

野良怪文書も考慮すると、収拾つかなくなりそうなので、額縁に入れられてた展示を中心に、関連を見ていきます。
個人的な予想を含めての分類ですのであしからず。

あと、怪文書なので日本語がおかしい部分は、私が感じ取ったニュアンスで翻訳してます。人によって受け取り方は違うかもしれないので、その点はご容赦ください。

〜収集物編〜

✢妖精ともの会に狙われた人間の末路

（展示03、05、08、10、16）

政治関連の偏った主張を声高に唱える家主。
近所にあったら避けて通りたくなるお家ですね……

解説文からは、警察を敵視し、ご近所からすでに遠巻きにされてる様子が伺えます。
ポスターやら、自作怪文書を複数枚壁に貼っていたという証言と、写真の様子からして、塀があるようなそこそこ大きめのお家の気難しい中年男性……みたいなイメージがわきました。

たぶん05で言ってる「悪の手紙」が08のような当選通知だったのかな。
無視してポストに突っ込みっぱなしだったのやも。（そして後に、家主死後に第三者によって発見される）

手紙を無視されたので、妖精ともの会は怪文書の上に当選通知を貼る暴挙に出る……と。

最後には、憔悴しきった様子の「おわび」の文書が貼られてます。
画鋲、他の貼り紙を剥がして余ったやつ全部投入したのかな……
いっぱいいっぱいな様子が伝わってきました。

✢攻撃してくる者についての注意喚起　

（展示02、06）

02　攻撃してくる敵は、或る精霊の使者で、毎日多くの人に郵便手紙を投書したり、後を尾けまわしたりしている。
他の人はみんな、私の妄想であると云いうが、それは違っていて確実にそこにいる。

06　これは自分の妄想ではなく、自分は被害者であると主張。
また、思念攻撃をしてくる相手を思念で念写し、それを公表することで攻撃をやめさせようとしている。

文書下のイラストが、敵の姿を表してると思われる。
トンボみたいな羽虫とプリンセスみたいな女の子のイラスト。
合体させると、いわゆる『妖精』のイメージにピッタリだが……

この書き手は、本当に超能力的な力があるのかしら？
それとも『妖精さん』の名前が入った手紙もらって、イメージしたのか？

✢知恵袋に助けを求める人

（展示09、14）

09
・頻繁に複数の知らない人間（であると思う）が窓から覗いてる。
・そしてその人たちは”自分はさも怖い者である”ようにふるまう。
・気持ち悪い写真や、手紙を送ってくる。
・耳元まできて話しかけてくる。

「窓から覗く」「写真、手紙を送りつける」は『妖精ともの会』の雇ったバイトの仕業でしょうね。
変装で妖精さんみたいな格好でもしてるのだろうか。（展示15① winnyで共有されたmov を参照）

しかし、警戒してるだろう相談主が耳元までバイトたちの接近を許すだろうか？もしかしたら”本物”の妖精さんの姿と声を認識し始めてるのかもしれない。

14　
・最初は読んでいるだけだった。
・次第に手紙、郵便物などで『妖精さん』関連のものが家の中に入ってくる。
・窓の外に、黒い髪の人間が立っていてこちらを見てくる。それが家の中に入らないよう見ている。
・電話がかかってきて、読んだり見たものが耳元で音を取り、喋りかけてくる。
・見えてしまった。

「最初は読んでいるだけだった」は家の中での出来事ではないニュアンスに感じたので、外出先で見かけた怪文書か、インターネット上で見たものを指しているのかも。（これ、Twitterなどでイベントの動向を伺ったり、現地で展示を見てきた我々も、同じ道を辿ることを暗喩してたら嫌ですね……😅）

手紙、家の外に立つ嫌がらせは変わらず。
電話の内容は手紙と同じことを喋ってるのかしら？
まさか『相談窓口』の電話の音声……？

「見えてしまった」のは、妖精さんの姿かな……

✢話を聞いてもらえない人

（展示11、17）
筆跡が似てる気がしたので、同一人物としてカテゴリしました。

11　郵便受けに霊的存在からの手紙が来ている。
自分は『妖精さん』とは関わりないので、そう説明しようとするが家にやってくる人たちは全く聞き入れてくれない。
届いた手紙を資料として貼付。
（しかし今は資料剥がされている。）

たぶん、剥がされた資料……当選通知の手紙は野良怪文書に混じってたコレだと思うんですよね。
↓

「厳正な審査と”教義”の結果」
誤字なのか、そうでないのか……

展示会で、おそらく一枚しか貼られてなかったこと。
隅に剥がしたときの跡のようなものがあったこと。
これらから推理するに展示11から剥がされた資料そのものの可能性が高い。

17　留守電を聞いたことが原因なのか、いつでも声が聞こえるようになってしまった。
『妖精ともの会』の人たちは「おめでとうございます」と祝福。
はじめは祝福を否定していたものの、「これが自分の持つ力なのだ」と受け入れさせられた？
「どこからどこまでが私の幻覚だったのでしょうか」

「あ、わかった」

常に声を認識するようになったので「おめでとうございます」なのかな？
「どこからどこまで」とは、怪文書を書き始めた頃から、妖精さんの声や姿を認識するようになった現在までを指すのかしら。

✢〜収集物編〜まとめ

上記の『妖精ともの会』による被害者たちの文書。
どれが誰の文書なのかは、たいして重要ではない。
全部ひっくるめて下の流れに当てはめると、ストーカー被害はちゃんと段階踏んでたんだとわかります。

電波攻撃、思考盗聴
↓
監視、追跡
↓
郵便物の送付、家への来訪
↓
電話、耳元の声

だんだん近づいてきてるのね……

❁❁❁❁❁

〜発信物編〜

❀妖精さん探しています

（展示04、12）

展示04   2022年に発見

展示12  2023年に発見

わずか1年で妖精さんの御姿が化け物みたいになっている……
なんか虫っぽい表現ですよね。

謎のぬいぐるみ

この子は訂正版の『妖精さん』の御姿を再現しようとしたものなのかな。
これこそ『似姿』ですよね。

〈似姿〉
似せて作った像や絵。ある人物の姿、顔形を写した像、または絵。肖像。

あとこれも『似姿』。

展示04では、妖精さんの言葉の通訳者の情報を募っていました。

そして展示12までの1年間に「妖精さんが姿を顕して」いた。
さらに妖精さんの目撃情報も募っている。

❀妖精さん当選通知

（展示08、10、18）

多少、文面の誤差はあれどどれも「あなたは妖精さんに当選しました」という内容。後日、電話なり訪問なりで詳しい説明があるらしい。

❀『妖精ともの会』の活動に関わるもの

（展示13、15①②、『妖精ともの会』パンフ、相談窓口ポスター、怪文書ワークショップ、付箋）

✧妖精さんの御力

・この世を生きる人々の言語、思想、存在性を超越した存在。
・妖精さんの思いは人々にとって、様々な重要性を帯びた言葉として現世に現れ、教え導いてくれる。
→貴重な「文書」として顕現（＝怪文書）

✧妖精さんという存在　

・人々と異なる世界を生きる尊い存在であり、その言葉を直截理解することができない。
・よって、妖精さんの思いを代弁する文書（＝怪文書）を書くことのできる人物（＝翻訳者）を通して、人々を導いてくれる。

（展示13、15②より）

これらの資料読んでて一番ヤバいと思った点は『妖精さんは他の宗教の神より上の存在。神、仏、霊などは妖精さんの意思を伝える存在である（意訳）』と言ってるところ。
『妖精さん』が他の宗教の神を使役して「お告げや神託」として「妖精さんの思い」を人々に伝えてる、って言ってるんだよね？

あと「愚かしくも　他の　神などの〜」って一文から、『妖精ともの会』は『妖精さん』という神を崇める宗教なのかな〜、って改めて思った。

展示11に貼られてた疑惑のある当選通知書に「厳正な審査と”教義”」って誤字があったしな……（正しくは”協議”）
あえての誤字だと思うんだよね。

展示13とパンフは怪文書生産者……もとい『妖精さん』通訳者の勧誘。

展示15①は怪文書生産者への「はたらきかけ」の中身ですね。

怪文書ワークショップは”怪文書生産者の量産ツール”だし、相談窓口ポスターは勧誘の最終段階、仕上げにかかってきてる。

❀〜発信物編〜まとめ

『妖精さん』の素晴らしさを布教し、怪文書生産者を”稀有な存在”として救い上げるかのような文言。

しかし実情は、一方的に”妖精さんに選ばれた栄誉”を押し付け、妖精さんの世界へ引きずりこむような所業。
おそろしい……

❁❁❁❁❁

〜その他、分類難しいもの〜

✿活動の産物系

（展示15③、スクラップブック、野良怪文書、謎のぬいぐるみ、ぐるぐる巻きの電話、折り鶴）

ぐるぐる巻きの電話、折り鶴、展示15③は「はたらきかけ」後の残された痕跡。
野良怪文書の中にも、ともの会に狙われたであろう人のものが幾つも散見できましたね。
謎のぬいぐるみは妖精さんのファンアートかもしれない☺️

スクラップブックや野良怪文書は『妖精ともの会』が今まで収集したコレクションですよね。
梨氏や、村山歳三氏が集めた怪文書も、今や『妖精ともの会』所有となっているのでしょう。

❁❁❁❁❁　

長くなってきたので、一度切ります。
次からは頭に降りてきた妄想考察になります☺️