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【感想】『ここにひとつの□がある』【考察】
今回は、2024年11月に角川ホラー文庫から出た、梨さんの『ここにひとつの□(はこ)がある』について諸々書いていきます。
全8話からなる書き下ろし短編小説集です。
ひとつひとつは別個の独立した作品なんですが、最後の8話目を読むと繋がりのようなものが見えてくる……という構成。連作短編集とも言いますね。
初回版には特典として、さらに2作品がオマケで付いてきます☺️
✽手遊び歌「折箱」
→とある仕掛けのある箱を作るための折り紙。
✽「箱入り娘玩具おもちゃびっくり箱飛び出すハロウイン驚愕ドッキリいたずら驚きグッズおもしろ手品グッズ素晴らしいジョーク木製ボックス少女面白い大」
→帯についているQRコードを読むことで作品のページへ飛ぶ仕様。
まだ、書店で初回版が残っていれば、是非、手にとってみてください。
※この記事の前半ではネタバレを極力控えた作品紹介を。
後半では、ネタバレしたうえでの個人的な考察を書いていきます。
未読の方はご注意ください。
□物語紹介(ネタバレ控えめ)
▣第一章 邪魔
〈あらすじ〉
久方ぶりに田舎へ帰郷した男性。
実家周辺の見知った道をぶらぶらしていると、とある一軒家の前で名を呼ばれる。
声をかけてきた女性は、かつてその家に住んでいた少女が “大人になった姿” だと当たりをつけた男性は、家に招かれることになったのだが……
前半の気怠げでダラダラした取り留めない様子から一転して、後半は徐々に徐々に違和感に絡め取られる。
どこかぼんやりした語り口の理由が最後に腑に落ちて「うわぁ😨」となった。
▣第二章 放課
〈あらすじ〉
同僚との雑談に端を発し、小学校時代の「妙に物持ちの悪い男の子」の記憶を呼び起こすことになった主人公。
少しずつ当時の思い出を手繰り寄せるものの、どうしても記憶が途切れている箇所がある。
果たして、その記憶とは……
個人的にこの本の中で一番怖く感じた作品です。
昔は缶ペン、持ってたな〜
ちなみに近所の小学校では、落とした時の音がうるさいので、缶ペンは筆箱として非推奨されてます。
▣第三章 カシル様専用
〈あらすじ〉
家庭教師のバイト先の高校生から聞いた噂話。
「カシル様専用の箱を持っていると恐ろしいことが起きる」
適当な空き箱を【カシル様専用】と記載してフリマアプリに出品すると必ず落札される。
しかし、とあるルールを破った者には……
フリマアプリは、前にトークイベントで梨さんが使いたいと言っていた題材ですね!
不条理な何かが存在する、こんな気味悪い話に仕上がるとは……
▣第四章 練習問題
〈あらすじ〉
冒頭に「筆記試験問題用紙(60分)」とあり、問1〜問20までの算数のような問題が1ページずつ展開される。
問題文を読み進めるうちに、頭の中に不穏な考えが自然と浮かんできて……
これね、最初はまあ普通の問題なんですよ。
それが途中から「おや?」って違和感を感じて、「もしかしてコレって……😰」って予想して、最終的に確信に至るわけですが。
読み進める途中の居心地の悪さ、問題文から透けて見えてくる出来事。
厭な気持ちになれます☺️
▣第五章 京都府北部で発見されたタイムカプセル
〈あらすじ〉
そのままでは死ぬ運命だったろう女を、気紛れに助けてくれた男。
そんな男を神のように尊び慕い、自らを飾り立て愛を求める女。
そんな愛の始まりから別れまでの物語。
これは事前知識なく読んで、あっと言わされて欲しい作品。
私は、最後まで読んで「ああ〜っ!」となった。
詩的で繊細な表現が多様され、美しくも物哀しい文章が女の心情を描く。
とあるシーンの比喩表現がすごい……
官能的です……
▣第六章 穴埋め作業
〈あらすじ〉
「すべての言葉を見つけてつなげよう!」と題された3×3マスのクロスワードパズル。
やまと(山人)と、まひる(眞日)の2人と一緒に全6問の問題を解いていくよ!
前にもクロスワードを使った梨さんの作品はありましたが……
また違ったギミックになっており、「すご~い😳」となった。
タテとヨコのヒント文が、微妙に不穏だったり。
主人公たち2人の会話中にも、異質な言葉が急にぶっ込まれていて、ヒェ😰となりながら読みました。
2人と一緒に考えても良いし、自力で解いても楽しめる作品。
▣第七章 虹色の水疱瘡、或いは廃墟で痙攣するケロイドが見た夢の中の風景
〈あらすじ〉
色彩の無いつまらない葬儀を終え、亡くなった叔父の家に泊まることになった語り手。
夜中に目を覚ますと、なぜか仏間に移動しており、そこには昼間に火葬されたはずの叔父の棺が在った……
語り手が幼少期に体験した「オルゴールになった叔父の死体」をめぐる、虹色で幻想的な物語。
退廃的で背徳感があるのに、甘美で目が離せない文章。
手で目を覆うものの、指の隙間からしっかり見てしまう感じ(笑)
梨さんがXで「ショタおに」と言及していましたね。
私は初「ショタおに」でした……
新しい世界……🚪
癖(へき)が詰まってます。
▣第八章 箱庭
〈あらすじ〉
真っ白な部屋に横たわる女性。
その女性へ、何者かが語りかけるのは “ひとつの思考実験。もしくは言葉についての話” であるという。
□が言葉を内包し、拡張していく末に起こる出来事とは……
これはだいぶ挑戦的な作品ですね〜
文章中の色んな単語が□に置き換えられていて、それを頭の中でパズルのように予想しながら読み進めます。
読みにくいことこの上ないですけど、これまでの第一章〜第七章を読んでいれば、なんとなく判る仕組みです。
この本の意義というか、これまで紡がれてきた物語がどのような意味合いを持っているのかが窺えて、唸らされます。
■ネタバレ感想・考察
ここから先は、読了後の方へ向けての文章です。
読んでないとよく分からないだろう内容を、ネタバレありきで、諸々語ります。
一個人の考えだと踏まえた上でお読みください。
ふせったーで呟いた内容を手直しして載せたりもしてます。
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▣各話感想(ネタバレあり)
感想とか連想した思いつきとか好き勝手書いてます。
✤第一章 邪魔
・日が落ちてきて、女性がだんだん暗闇に馴染んでいく描写が一番ゾッとしました。まさに「誰そ彼」な黄昏時。
・男性のまだるっこしい語り口や、不自然さが何を指し示していたのかが、最後の妻との会話で納得できる。
・事故の描写が痛々しい……日常生活でマッチ箱を見かけたら、きっとこの話を思い出しちゃうよ〜😣
・好きな人には綺麗な姿で会いたいという女心と、自分のことを忘れて幸せそうにしている男性への当て付け……なのかな……
✤第二章 放課
・現在のあやさんの前に現れたみちとくんが当時の少年の姿のままだということは……つまり……?😰
・過去の記憶と現実の回想が混じり合って不安感が増す文章。
過去をなぞることで現実世界に侵食し、取り返しのつかない終わりになりそうな予感を覚える。
・今後、神社でお参りするときは、あの神主さんの話が頭に過ぎるでしょう……
✤第三章 カシル様専用
・最初タイトル見た時、「カシル様」って名前からして禍々しい〜って思った😅
【呪る/咒る】(かしる)
呪文を唱えて神仏に祈り、福や災いについて願う。
・まさかの、主人公の目の前にいる高校生も、その噂の当事者だという……!
お母さん、階下でずっとガサゴソ何してるん?😭
男子高校生の雑然とした部屋の描写が自然すぎて初見では気付かないよ〜
・噂話の語り口調が他人事な感じだったから、バイト先の子とはまた別の家の話だったのかしらね……
つまりカシル様の家は複数ある。
フリマアプリで、あの箱を出品さえしなければ直に影響はなさそうだけど、もうこの子の家庭教師は辞めたいね……
帰り際に、表札見たら「カシル様」って貼ってあるのかな〜
・そもそも何が原因でこうなってるのかが一切わからない気持ち悪さ。良い。
✤第四章 練習問題
・テスト問題形式の作品で、変わりダネが来たと、ワクワクしました。
途中から明らかに不穏になってニッコリ☺️
細長い箱の端っこに小さい両開きの扉をつけるだけで「棺だ〜」って想像できるの嫌すぎ😖(褒めてる)
・これ、最後に出てきた事件関係者の名前と、問題文のABCさんが対応してるんだろうね〜
あの箱というか棺の大きさでは、入れるのは3人のうち該当者は1名のみ。
身長150センチの人。
問16の「身長150cmのゆきちゃん」で確定です。
A→たかしくん
B→ゆきちゃん
C→かなちゃん
・「3人のうち2人が正直者、1人が嘘つき」の問題は、たぶん真実では反転してそうだな〜、と思った。
殺されたゆきちゃんが1人だけ真実を話していたが、死人に口なしで “嘘つき” ってことにされたんじゃないかと……
・垂直二等分線の問題。
図のBC間を “同じ長さで等分する” ところから、A(=たかしくん)はB(=ゆきちゃん)とC(=かなちゃん)の両方ともを、平等に扱おうと努力してたのかな〜?とか連想した。
ゆきちゃんとかなちゃん、確執ありそうですよね。
たかしくんは、仲が悪い女性陣2人の間で板挟みになっていたのでは?
・たかしくんとゆきちゃんは兄妹?
同じ苗字だから家族なんだろうけど。
たかしくん&かなちゃんは恋人同士、妹のゆきちゃんが仲を裂こうとしていて、邪魔になって殺した……とか?
・問12のテスト平均点を求める問題。これまでの問題文の傾向からすると、きっとゆきちゃんが0点のポジションなんですよね。
3人での平均点のほうが、0点以外の2人での平均点よりも低い数値になる。
→「0点の人がいないほうが良い」という理論へ……?
例えばこれを「点数」ではなく食べ物とか収入とかの生きてく上で必要なものに置き換えると、同じ総数のものを少ない人数で分けたほうが1人当たりの取り分は増えるもんね……
そう言いくるめて、たかしくんに殺人教唆をしたのかどうなのか……🤔とか妄想した。
✤第五章 京都府北部で発見されたタイムカプセル
・まさか、あの昔話をモチーフにしてるとは……「玉手箱」ってフレーズ出てきてようやく理解した(笑)
・最初は、迂遠な言い回しで何を言ってるのか判然としなかったんですけど、再度読み直すと、なるほど〜となりました。
・誰もが知ってる昔話をこんなにも叙情的に美しく膨らませることができるんだねぇ。
最後、鶴になった男と亀に戻った女が再び相見えることはない、と言い切る結末も良い。
悲恋だからこその美しさ。
✤第六章 穴埋め作業
・山人たちの喋り口調が子供向け番組みたいなわざとらしさで笑ってしまった。
「ようし、がんばるぞう!」
なので、たまに挿し込まれる物騒な物言いが際立ってヒンヤリできました。
・箱になったクロスワードが家の構造や物の場所を示してる……ってのすごい面白かった〜
・山人は単なる個人名ではなさそうですね……
作中にある通り、“何らかの事情で止むを得ず、世間と隔絶した山に住む人” なんでしょう。
・“もうここには。「天狗」か「賤」か「山人」しかいないんだから” の一文。
つまり2人の間に生まれた子供は「息が止まっても死なない」「不思議な力を持った」「天狗」のような存在で、周りの人からは「賤」や「山人」とも呼ばれるってこと?
・この家族は、元から山で暮らしていたのか?
それとも、天狗みたいな子供を生んだことで迫害されて山に住むことになったのか?
・遠野物語の「山男」の引用が、山人と眞日の関係性を表していたら嫌だな。
あるいは、残された子供である「天狗」が家を抜け出し、村娘をさらって子を作っては食べたりしてるかも……とも思わされた。
✤第七章 虹色の水疱瘡、或いは廃墟で痙攣するケロイドが見た夢の中の風景
・なんと形容したらいいのだろう……
とりあえず、部外者が見ちゃいけないものを覗き見したような心持ちになった。
・“少年が遺体の水疱を舌で潰し舐め取る” という、言葉だけで聞くと悍ましい話が、あんな幻想的で美しい描写になるだなんて……!
・虹色の水疱は、叔父の記憶の中にある “語り手との思い出”……ってことで良い?
そして、それを舐めると語り手も叔父との記憶を思い出す仕組み……と。
思い出した記憶の断片や、親戚の口振りからして、語り手が叔父に可愛がられていたのは確かなんでしょう。
・2人の間にあった感情が、親愛を超えて恋情になりそうだった(あるいはなってしまった)のかな?
語り手の両親はそれに気づいたし、叔父も大人として自制して文字通り「墓場まで持って」いこうとしたのかしら。
語り手がどうやって叔父の記憶だけ失くしたのかは不明だけど。
「お互い 綺麗なままでいたいだろ」
ってのは、ドロドロした恋情にハマるのが怖かったから?
明らかに許されざる関係ですもんね……
でも最後には “あんな記憶” として語り手が認識しているので、思い出しちゃってそうね……
・“……という話が誰もいないはずの仏間に響いていた” と終えたことで、急に足元がぐらついたような、薄ら寒い気分になった。
冒頭で謝られていたし、聞き手は叔父の縁者だったのかな〜
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第八章は特別な章なので、以下で詳しく語ります。
▣「第八章 箱庭」の考察
この本のレビューを漁ってる時に感じたのは、賛否両論というか、理解しきれなくて放り投げちゃってる人が多そうだなぁ、という印象。
せっかく面白い話なのに魅力が伝わりきらないのは勿体なく、いちファンとしても悔しいので、自分なりの解釈をここに記します。
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〈考察〉
・この本は、“とある一人の女性の人生を「本」という□(はこ)に流し込んだものである” と予想しました。
・声の主はおそらく神様みたいな存在なんでしょうね。
この「まっしろい部屋」は「横たわっている女性」が死後、生まれ変わるために、その器というか魂から前世での記憶や未練のようなものを取り出して、まっさらになるための部屋なのだと思います。
・タイトルに「箱庭」。
文章中にも「箱庭療法」と出てきました。
一般的に、箱庭療法では用意されている玩具から好きなものを選び、箱庭の中で遊ばせたりストーリーを作り上げたりします。
・なので、箱庭療法のように、女性の人生にあった要素や記憶を取り出して、箱庭の中で再構築した世界が、この本の各章のお話なのではないかと思います。
・神様は女性の中から記憶を取り出すために、□(はこ)の拡張性を利用したようです。
例えば “筆箱” 。
“筆箱” とは、筆記用具を入れる “箱” と “筆記用具” から構成される。
→よって、“箱” の中にある “筆記用具” も “筆箱” の一部として見做すことができる。
→つまり“筆記用具” も “□(はこ)” である。
このようにして、□(はこ)に関連する物事もみんな□(はこ)と定義づけて、文章中の単語をどんどん□(はこ)へ置き換えていきました。
・各章の物語を紡ぐ「言葉」を□(はこ)に関連づけて、さらに□(はこ)の定義を拡張することで、女性の中からより多くの記憶を取り出そうとしたんですね。
そして、女性の記憶を取り出し移し替えた先こそが、この六面体の「文庫本」という□(はこ)だったんですね。
(箱庭療法の箱の規格が、文庫本みたいな薄さなのがジワジワくる……)
・何故、この本の全ての話に□(はこ)が出てきていたのか?
何故、章を跨って同じモチーフ、単語が散りばめられていたのか?
ちゃんと意味合いがあったわけです。
・ひとりの女性の人生を再構築した物語を収めた本……と思うと、すごい物を手にしてるよ〜😳
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〈感想〉
・いや〜、□だらけの章でしたね😅
冒頭の女性の画像も、単に解像度の低い画像というわけではなく、“ドットの□” を表してたんですよね?
最後まで読むとわかるやつ〜
画像の女性は、言葉を通して全てが□になった……から、最後に言葉のスペースを使って “文字としての□” で姿形を表現されてたのかな〜、って。
姿が解けて真っさらになっていく……っぽい演出で好きです。
・単語が□(はこ)に内包された次の瞬間に、何という単語だったのか分からなくなるのも面白いと思った。
箱の “中に入っちゃった” から、“外からは見えなくなった” の。
・最後、女性が神様に “自分の箱庭はきれいだったか?” と尋ねるシーンは、人生に意義を見いだしたがる人間という生き物っぽさを感じました。
唯一、女性に人間らしさを感じたシーン。
ベタ褒めされるような人生ではなかったようだけども、神様も肯定してくれたし、心置きなく次の人生に生まれ変われるんじゃないですかね……
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あと、最後に。
特典なのでネタバレは控えめに……
〈特典の感想〉
✤手遊び歌「折箱」
・現物は保存したかったのでコピーして折り紙しました。
↓詳しい折り方はこちらを参照に……
折り紙のあらすじのようなものも書かれています。
・意気込んで見本通りに折ってたんですけど、よくよく考えたら普通の「折り紙の箱」と同じ折り方なんですよね。
そりゃそうだ😅
上記の折り方解説の「このとき、折り紙の表面に五つの□ができていたら成功です。」の一文が何故か怖かった……
ガイドとしての記号なのは分かっていても、なんか不気味じゃない?
しかも工程ごとに何度も言われて儀式みたいに感じちゃった……
・折り紙の箱を完成させると、とある一文が浮かび上がる仕組みです✨
✤「箱入り娘玩具おもちゃびっくり箱飛び出すハロウイン驚愕ドッキリいたずら驚きグッズおもしろ手品グッズ素晴らしいジョーク木製ボックス少女面白い大」
・タイトルから醸し出される、海外のヘンテコ翻訳がなされた怪しい商品。
そんな “びっくり箱” にまつわるお話です。
・このびっくり箱を開けると、その人物は以降、あらゆる箱(またはそれに類するもの)を開けるたびに、とある “生理的嫌悪を催す物体” が飛び出してくる幻覚を見るようになってしまう……というシロモノでした。
しかも治ることはなく、ゆるやかに悪化していく。いっぱい出てくる。最悪。
・SCP味のある作品で面白かった。
笑いと恐怖の境目が絶妙な作品。
でもこれ、当事者からしたら相当エグい状態なんですよね……
・そして読者も、ヘンテコ翻訳で笑ってる場合じゃないんです!
書籍を最後まで読んだ人には分かる、読者に対する嫌がらせのような真相が語られていて、すごい「やられた〜😣」感があった。
久しぶりに梨さんからの呪い(ファンサ)を浴びた感じ……😇
我々は、もう、手遅れ……
もうこのびっくり箱に出会わないことを祈るしか無いです。