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vol.3〈矢山・民泊村井屋〉ーもっかい来てくれたら嬉しいなっち思う
春先の夕方、小川のせせらぎが心地よい西日の差しこむ矢山、段々畑のような集落の一角からパチパチと炭火を起こす音が聞こえてきます。ここは民泊村井屋。
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「カレー持ってきたぞ、はよ食べようや。」大鍋を両手に抱えて登場したのは六田さん、魚会で大勢が集まる時は決まって大鍋を持って登場するそうです。この日はみんなから大好評のカレー、完成まで8時間掛かったという大作から溢れるスパイスの香りが食欲をそそります。
「俺たち魚釣りが趣味なんよ、釣っても自分らだけじゃ食いきれん時があるきね、それをここに持って来た事が魚会の始まりよね。」と田原さん。
「キッチン広いっすからね、家主も腹減らしてるからお互い良いんじゃないかな。」と松井さんが続くと、「うちは貸キッチンやないで」と家主の村井さんも半ば嬉しそうに会話に応えます。
民泊村井屋に差し入れという名目から始まった魚会は一人一品持ち込みが暗黙のルール、食卓には盛沢山の御馳走が並びます。
この日はメンバーの誕生日会も兼ねた集まり、地元の人気カフェHANのオーナー鈴木さんと宮本さんも、この日のためにと作ったケーキを振る舞います。
「会とかそんな堅苦しいもんじゃないですよ、気の合う仲間が自然に集まっただけです。」「仲間っていうか、友達やね。」とお二人。年初めには皆で初日の出を見に行き、仲間の有難さや大切さを再認識したといいます。
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私たちおばさんとか呼ばれてね
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”ご縁がご縁を呼んで 友達が友達を呼んでみたいな 大人になってこんなコミュニティができるっていうのは そんなに多くないなって”
ここ民泊村井屋には里山暮らしや、移住体験などを求めて町外からのお客さんが度々訪れます。
「滞在される方が地域の方たちと集まって呑むのも移住体験のひとつ」と考える村井さん。そんな思いに賛同し、来られたお客さんを飽きさせまいと盛り上げてくれたのも仲間たちでした。
「こうやって俺らもご縁で繋がったように、村井屋に来てくれた人も何かの縁だと思うんよ。」と田原さんは言います。
ここにいるメンバーは、全員がお節介者だと話す村井さんも移住者の一人。地元の方の親切さや地域の繋がりに支えられ、気付けば周りには沢山の人が溢れていた。だから訪れた方にも同じ思いをしてほしい、と常に人のことを考え行動する村井さん自身が一番のお節介者なのかもしれません。
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旧採銅所小エリア・矢山周辺
山に囲まれた里山らしい風景が広がる採銅所。渡来人との繋がりや銅の採掘など歴史も深く、地元愛に溢れる方が多い地域です。
JR日田彦山線採銅所駅に近い矢山周辺は九州オルレ「筑豊・香春コース」の序盤に当たり、オルレや低山登山に多くの方が訪れます。
香春町って
春が香る町と書いて「香春町」。福岡県の筑豊地域の北東部に位置し、石灰石の産地として日本の近代化を支えてきました。
町のシンボル「香春岳」をはじめ、山々に囲まれた里山の暮らしは、都心部からのアクセスの良さもあって、登山好きや、歴史好き、手作り暮らし好き、半農半X志望者などさまざまな個性を惹きつけます。
(アクセス:福岡市から約70分、北九州・小倉から約50分)