2.5Metallifiedメンバー対談(小林×前田)
2.5Metallifiedが関西へ初遠征が決定
それに伴って二人の対談を7つのテーマに沿ってお届けいたします
<関西ライブのスケジュール>
12/14(土)17:00〜尼崎ライクスホール
「Special Session Vol.13」
兵庫県尼崎市塚口町1丁目15−8
申し込みはフライヤーよりQRかメールにて
12月15日(日)14:00〜島村楽器イオンモールりんくう泉南店
「メタルツインギターセミナー」
大阪府泉南市りんくう南浜3-12 イオンモールりんくう泉南2F
↓お申し込みhttps://www.shimamura.co.jp/shop/sennan/article/product/20241019/10966
<小林信一×前田隆也による対談>
①対談テーマ「関西ライブへの意気込みについて」
小林:今まで2.5はオンラインでの活動がメインでしたから、リアルでのライブはあまり多くないですよね。
前田:そうですね、あまりないですね。
小林:でも今回は、リアルでのライブに加えて、初の地方遠征ということで。
前田:そうです、初の遠征です。今まで関東を出たことがなくて、2.5次元配信がメインだったんですけど、今回はリアルのライブを関西でやるということで、とても楽しみにしています。
小林:2.5が関西に行くのは初めてですが、どんな気持ちです?
前田:もともと僕は西日本出身なので、やっと西日本に自分の生の音を届けられるという気持ちです。
小林:それはいいね!友達もたくさん呼んでください(笑)
前田:はい、西日本の友人たちにも声をかけてみます!
小林:西日本の皆さん、ぜひライブに来てください〜!
最近、私も特にコロナ禍になってから関西で演奏する機会が少なくなってしまったので、ぜひ関西の皆さんにも私たちのライブパフォーマンスを観に来ていただきたいですね。
②対談テーマ「2.5Metallifiedのスタイルについて」
前田:2.5の特徴としては、ツインギターによるハモりのフレーズや掛け合いが大きな要素になっています。僕としては、やはり小林さんの抜けのいいサウンドに対して、どうやってそれを際立たせていくかがテーマですね。
小林:素晴らしいですね(笑)
前田:小林さんのメロディーを邪魔しないように、どう立てていくかが僕の役割かなと思っています。常にその点を意識しながら弾いています。今回も関西のファンの皆さんには、その生のハモリをぜひ体感してもらいたいと思っています。
小林:そうですね。作曲についてはまた後ほど話しますが、我々のインストはギタリストが2人いるので、2人いるからこそハモりを前面に押し出していこうという意図があります。
そういう楽曲を作り、そしてそれを生で見てもらいたいという思いが強いですね。
もちろん、それぞれのギターソロが入る曲もありますが、基本的に「2.5」というコンセプトがあり、曲は2分半で終わるんです。本当に美味しい部分だけを凝縮しているので、2人の掛け合いを生で楽しんでいただければと思います。
③対談テーマ「ギターや使用機材について」
前田:ギターは僕も小林さんもSCHECTER Japanのギターを使っています。SCHECTERは長年愛用しているので、信頼感が強いですね。
小林: そうですね。前田さんのモデルはどんな仕様なんですか?
前田:私はSCHECTERのSD DXを使っています。
小林:おお、DXですね。それぞれ1本ずつしかないという特別なやつですね。
前田:そうです。SD自体はカタログに載っているモデルなので、多くの方が手にすることができますが、DXバージョンはエクシードに近くて1本ずつ作ってもらっているので、僕のものしか存在しません(笑)安心感が一番ですね。
小林:それは24フレットですか?
前田:はい、24フレットで指板はローズウッドです。
小林:ピックアップはHSHレイアウトですか?
前田:そうです。トレモロはシンクロタイプですが、僕はアームを使わないスタイルなので、アームは外しています。トレモロはボディにベタ付けしています。ピックアップはSCHECTERオリジナルで、ハムがスーパーロック2、センターがモンスタートーンという仕様です。
小林:私の方はエクシードの自分モデルを使っています。今回は日本なのでAC-S6を持っていきます。
前田:S6の仕様はどんな感じですか?
小林:私はピックガードがあまり好きじゃないので、ピックガードなしでピックアップをダイレクトマウントしています。それと、センターピックアップも好きじゃないので、見た目はSHレイアウトですが、シングルサイズのハムバッカーが入っています。トーンコントロールは付けていません。
前田:トレモロは?
小林:純正フロイドローズです。
前田:当日使う機材はどうしますか?
小林:ちょっと悩んでいますが、最近気に入っているのは Verocity SLD-B2ですね。これはプリアンプのようなエフェクターで、ストンプボックスの形をしています。これをメインの歪みアンプとして使い、空間系エフェクトにはZOOMを何かしら持っていこうかなと考えています。もちろんMorleyワウウも。
前田:僕はZOOMのG6マルチエフェクターを使います。2.5発足当時から使い続けているので、今回は安心感を重視で遠征します。
④対談テーマ「テクニックと演奏スタイルの違いについて」
前田:まず「速弾き」がよく取り上げられる部分だと思いますが、速弾きにもそれぞれの個性があって、細かいニュアンスが違うんですよね。一緒に演奏してきて思うのは、その違いが非常に面白いところです。小林さんはどうですか?
小林:私は昔からメロディを弾くのが好きで、基本的には「メロディ弾きスタイル」がメインですね。メロディ弾き、リフ、テクニカルソロといった分け方ができると思いますが、僕の場合はメロディ重視で演奏しています。前田さんのスタイルは、速弾きというか、オルタネイトピッキングがメインの印象がありますね。速弾きと一口に言っても、彼の場合は特にフルピッキングが際立っていると感じます。
前田:そうですね。僕はギターを弾く上で、ずっとオルタネイトピッキングをテーマにしてきました。それがベースになっているので、プレイスタイルもそれに根付いています。
小林:そうそう、それが面白いところで、前田さんのスタイルって、リフもソロも全部オルタネイトピッキングで組み立てられているんですよね。その境目がないところがすごいなといつも思っています。リフなのかソロなのか、その区別があまりないというか。そこが本当に驚きの前田スタイル!
前田:(笑)良くも悪くも、そうですね。
小林:私にとっては、オルタネイトを一生懸命やるのは面倒くさいんですよ(笑)。
だから、どこかでハンマリングやプリングでごまかせないかな?といつも探ってしまうんです(笑)
前田:逆に、小林さんの地獄の教則本を演奏させてもらったとき、小林さんのプレイは、ピッキングひとつ取っても非常に計算されているんですよ。「ここは全部ピッキングする必要ないよね」っていう効率的なアプローチが見事だなと感じますね。僕はどちらかというと全部ピッキングしてしまうタイプなので(笑)。
小林:そうそう、ザック・ワイルド的な感じですよね(笑)。
前田:まさにそんな感じです(笑)。でも、小林さんのスタイルも作曲にも影響を与えていますよね。リフとソロの境目がなく、自然に融合しているところがすごいです。同じようにコピーしようとすると大変なんですよ(笑)。
小林:そうなんですよ。僕は教則本で色んなテクニックを混ぜたり、「ここはレガートで効率よく弾こう」といったアプローチを提案してきたので、それが自分のプレイにも反映されていますね。
前田:本当に、その辺りはお互いが歩んできた道や得た経験が演奏に現れているんですよね。僕にとっても勉強になる部分が多いです。
小林:そういった違いをライブで見ると面白いと思いますよ。速弾きやピッキングの違いをライブで楽しんでもらえたらと思います。
⑤対談テーマ「2.5Metallifiedの作曲プロセスについて」
小林:2.5プロジェクトに取り組むにあたって、まず最初に決めたのが、作曲は前田さんにお願いし、私はアレンジを担当するという役割分担です。それを基本に進めてきましたね。
前田:そうですね、基本はその形です。ただ、単に「作曲しました、アレンジお願いします」という事務的な流れではなく、作曲の過程でアイデアが尽きたり、ひとりの頭で考えると行き詰まることもあるので、そういう時は小林さんに助けてもらっています。
小林:前田さんがデモを送ってくれるんです。「こんな感じのアイデアがあるんだけど」と。それを聴いて「こうしたらどうかな」とか「こういうアプローチもいいんじゃないか」などアドバイスをしています。
前田:本当に助かっています。
小林:そうやって少しずつ曲を仕上げてもらって、最終的に僕がアレンジに入ります。ドラムやベース、シンセなどのパートを入れて、全体をまとめる感じですね。その後、自分で演奏する部分も出てくるので、実際に弾きながら、場合によってはフレーズを少し変更することもありますが、最終的に私が楽曲を仕上げていく、というのがいつもの流れです。
前田:以前から聞きたかったことなんですが、小林さんのアレンジのイメージはどのように作られているんですか?いつもどんな感じで進めているのか気になります。
小林:面白い質問ですね。実は、あまり話したことがないかもしれません。私のアレンジのキャリアは、90年代半ばから坂本英三さんの仕事を通じて始まりました。当時は「この曲をパンテラ風にして」とか、「レインボーみたいにして」といったリクエスト曲があるパターンが多かったです。その要望に応じて、元の曲を別のスタイルにアレンジすることが主な仕事でした。長年そうした経験を積んでいくうちに、自分の中で自然とアレンジの方向性が見えてくるようになったんです。
前田:やはり経験値から来る引き出しがあるんですね。
小林:そうです。今では、元曲を聴いて、自然に「こういう方向性にしたらカッコいいな」というイメージが浮かんできます。もちろん、時には全くアイデアが出てこないこともありますが、経験を積んでいるおかげで、方向性を見つけるのが以前よりずっとスムーズになっています。
前田:僕は一度も2.5のアレンジでリクエストしたことがないんです。いつも小林さんに全幅の信頼を置いているので、任せっきりです(笑)
小林:アレンジは、曲自体の「原石」の良さに気づけるかどうかが重要だと思います。
料理と同じで、例えばオマール海老を渡されて、「この素材を使っておいしい料理を作ってね」と言われるようなものです。その素材の良さを引き出して料理するのと同じく、聴く人や作曲者に「どう?カッコいいでしょ?」と言えるアレンジを作り出すことが仕事です。ただ、素材自体にエネルギーがない場合、何度聴いてもアイデアが浮かばないこともありますよ(笑)
前田:ちなみに僕、海老が食べられません(笑)。
小林:そうだ(笑)。そういえば前田さん、海老が苦手だったよね。
前田:そうなんです(笑)。
小林:そういえば、何か新しい曲はありますか?
前田:今、関西に向けて新しい曲を準備中です!
小林:それは楽しみにしています。
⑥対談テーマ「過去のライブと配信の思い出について」
小林:2.5は、お客さん対面のリアルライブはあまりやっていないんですけど、オンラインライブ配信で中国と日本を繋いでライブ配信をやったことが何度かあります。私が中国で、前田さんが日本。その場合、ネットでセッションするためのSyncroomというアプリを使うんですが、それが中国と日本の距離だと遠すぎて、どうしても衛星中継ばりにズレちゃうんです。
前田:そうなんですよ。
小林:いつも前田さん側でYouTubeには発信してもらっているので、リアルタイムの演奏を日本の前田さんに合わせなければならない。でも日本側からの演奏伴奏に私が合わせて演奏すると日本に届く時にはすでに遅れてしまう。
前田:そう、それだと同時演奏にならない。
小林:そこで中国側の私からカラオケと私の演奏を流し、日本側の前田さんに届けて演奏してもらってます。そうすると日本側で二人の演奏とカラオケがピッタリ合って配信されます。ただこの場合、私はカラオケのみを聴いて独り演奏するのみで、前田さんの演奏は遅れて中国に届いてしまうので、いつもまったく聴いてない(笑)。
前田:聴いてないんかい(笑)
小林:そうなのよ(笑)。だから前田さんは私と一緒に演奏している感じで配信できてるのでいいですよね!
前田:そうです!あれはいつも印象深い経験です。
そういえば、小林さんが日本にいた時、一緒にスタジオから配信したこともありましたね。
小林:ああ、そうだったね。最初の頃は一緒にスタジオから配信していたこともあったね。
前田:そうです。その時、スタジオ側にPC設定の配信スタートをお願いしていたんですが、ある時、リハーサルなのに間違えて配信のスタートボタンを押してしまったんですよ。それで、慌てて停止してしまったら、今度そのお客さんが知ってる配信URLが使えなくなってしまって。
小林:あったね、そういう技術トラブル。
前田:そう、機械的なミスというか人為的なヤツ(笑)。当時はまだコロナが始まったばかりの頃で、僕らも配信に不慣れでしたからね。
小林:そうそう、みんなが慣れていなかった時期だね。
前田:スタジオのスタッフはすごく焦っていたんですが、僕と小林さんは終始冷静でしたね。演奏しなきゃいけないし、お客さんに新しい配信URLを作って送らなきゃいけないのに、なぜか僕らだけが冷静で笑えましたね(笑)。
小林:懐かしいね〜そんなこともあったよね。今では自分たちで配信をしているので、あの頃のことを思い出すと感慨深いですね。
⑦対談テーマ「全国ツアーへの挑戦と目標について」
小林:前田さんに聞いてみたいのですが、今回、関西への初遠征が決まって、今後の目標や挑戦について教えてください。
前田:はい、今回、関西へ初めての遠征をしますが、こういった機会をどんどん増やしていきたいですね。
小林:おお、そんな発言が出ましたか!
前田:関西だけじゃなく、九州や西日本全体、さらに北の方、北海道などにも行きたいですね。
小林:なんと、前田さんがそんな大きな目標を掲げているとは(笑)。
前田:はい、全国ツアーを目標にしています。都道府県すべてを回りたいですね。
小林:すごいですね!どんな楽しみ方を?
前田:やっぱり、その地域のご当地ラーメンを食べ歩きたいですね(笑)。
小林:ラーメン好きですもんね。それなら「ラーメンツアー」として、毎回どこのラーメンを食べるか決めてからツアーを計画してもいいんじゃないですか?
前田:そうですね(笑)。1年ツアーしたらみんな10キロくらい太ってそうです。
小林:では2年目からは減量ツアーですね!そのツアーでは逆にみんなで痩せよう!という感じに(笑)。
前田:それも面白いかもしれませんね(笑)。
でも、やっぱり音楽が一番の目標です。生でギターサウンドを聞いてもらいたいですし、ツインギターのハーモニーもぜひ感じていただきたいです。
小林:ハモりの良さを体感してもらう、と。
前田:はい、そうですね。
小林:今回の大阪遠征では、新曲も披露する予定とか?
前田:そうです、新曲を持っていきます!
小林:それは楽しみですね!って、私がアレンジしなきゃですね(笑)
皆さんこれからも2.5Metallifiedをよろしくお願いします!
前田:よろしくお願いします。ありがとうございました!
小林:ありがとうございました!
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