自然の情愛を持たない者
終わりの日のしるしの中に『自然の情愛を持たない者』が増えるとある。
対処しにくい危機の時代。
そう、戦争や疫病、地震や食糧不足に加えて、人々の愛が冷める事をいう。
殺人するもの、傲慢な者、盗みをする者、快楽を愛する者。
そして自然の情愛を持たない者達が増える。これも預言が成就していると集会で散々教えられる。
伝道で、聖書研究でその事を強調して教える。
昨今のニュースに敏感な人は「確かにそうね」と頷く。
私もその中の一人だった。馬鹿だ。大バカである。
冷静に考えれば、古墳時代も、平安の世も、戦国時代もずっとそうだったではないか。
結婚して子供を産み、抱きしめながら……将来を憂いた。
この子はハルマゲンドンで死ぬ。死んだら人を愛し、出産も出来ない。
思考回路がぐちゃぐちゃになった。早くエホバの証人にならなくてはいけない。
必ずこの子にバブテスマを受けさせなくてはいけないと……。
必ずバブテスマを受けさせなくては、この子は死ぬ
焦った。焦った。焦りまくった。
自分がバブテスマを受けた後は特に鬼のように、子供をエホバの教えでがんじがらめにした。
集会や奉仕に無理やり連れて行く。学校で信仰を示させる。
高校も家から近い所。男子生徒に恋愛感情を持つことを許さない。
仕事も正社員になる事を許さない。
バブテスマを受けるために邪魔になる事は全て排除した。
全ては生き残って、楽園で永遠の命を得て、結婚と出産を体験させるために。
一世がキ◯ガイになってしまうのは、根本にはこういう思いがあるからだと思います。
私の周りの信者はみんなそうでした。組織から離れる事は霊的に死ぬ事は、永遠の死だと思っていました。
だから、離れた子供とは口をきかないんです。避けて避けて避けて、避けまくる。
連絡を取らない。孤独にさせて組織に帰依させる。
いつか戻ってくる事を信じて。
信仰という名の、キ◯ガイ行動。
恐ろしい。本当に恐ろしい。
仲間は愛ある取り決めだと信じて、離れた子供たちを完全に無視します。
隠れて話せば、連絡を取れば、信仰がない者だと長老に通報されるから。
徹底的に無視。泣きながら、我慢しながら。
離れた子供のほとんどは、信者でない人と恋愛した結果です。淫行の罪。
子供が妊娠中でも、産んだ後も、連絡を取れない。取ってはいけない。
大泣きしながら耐えている仲間を見てきました。
自然の情愛を持たない者は、こんな馬鹿げた教えを押し付ける統治体だと思いました。
離れた二世の中には、親を恨んでいる人が多いでしょう。
しかし、親は今でも、組織に戻ってくる事を信じて待っているんです。
忌避は愛の取り決めだと、心から信じているんです。
一緒にハルマゲンドンを生き残るために。
こんなにも罪作りな『エホバの証人』の教え。
北の王が南の王と戦わなければ、いや、核戦争でも起こらない限り、マインドコントロールが解ける事はないのかもしれません。
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