一番小さな日替わりの幸せ
一日中会議をし、ずっとずっといろいろなことを考えて
頭の中はたくさんの言葉でいっぱいになって、
その言葉を絞り出すことにギリギリの体力を使いPCを閉じた。
でもこうしてまた何事かを書こうとしている自分がいて、
寝る時間を削ってまですることか、と思いながら再びPCを開く。
今日一日のほんの小さなことでもいいから、
何かしら自分が「個」として存在したことを記録したかった。
たまに次から次に仕事をしていると、どこかで自己不在の気配を
感じるときがある。
承認欲求が高いわけでも自己顕示欲が強いわけでもない、と思う。
単純に「個」としての存在感がものすごく薄まっている気がする。
きっとたくさんの人がこのような感覚になることがあるのではないか。
何かしらのラベルを貼って、仮面をかぶって、社会の中で害のない人間であることをさりげなくアピールしながら、自分がどこにいるのか迷う。
そんな時はその日の中で感じた一番小さなを幸せを見つけることで少し自己を取り戻せる。
なぜ一番小さな幸せなのか。それは、本来なら見過ごしてしまうものである(気にも留めない)可能性があり、さらに自分にとって好意の対象になることに気づけるから。
例えば今日の一番の小さな幸せは、普段使用しているペンの芯を変えたこと。新しいインクで掠れることもなくスラスラ書けた。
自分のお気に入りのペンを使ってノートに必要なこと、アイデアの発散を書き込めることに幸福感を覚えた。
どんなことでもいいから、毎日その程度の小さな幸せくらいはあると思うから、それを一つずつ見つけていって自分の骨子をあらためて認識して発見して、自己を更新していくと楽しいのではないか、とこれを描きながら思った。
今はこうして何か書くことが一番ではあるけれど。