外回転術体験記-36週からの奮闘、費用や痛み-
23区内在住の34歳初産です。
34週から逆子対策を始め、36週で外回転術を調べはじめました。
どうしても逆子(骨盤位)のまま帝王切開で産むのが怖くて、奮闘したメモを残します。
帝王切開を避けるためには、逆子を直すか、逆子でも経膣分娩をしてくれる病院を探すかでした。
私の場合は、気づいたときには妊娠34週だったので、今から産む病院を変えるのは現実的じゃないと思い、逆子を直すことを選びました。
29週4d / 8ヶ月 -逆子と診断
家の近くの町医者で29週4dで逆子と言われました。
まだまだ戻る可能性(ネット調べでは90%)はあるとのことで放置していたら次の2週間後(31週4d)の検診では戻っていたので一安心
34週0d / 9ヶ月 -逆子直らず
そこから2週間後が検診日なのですが、出産する大きな病院への転院もあったので、検診が3週間後に。
34週0dで検診に向かうと逆子と診断されました。
調べてみると、9ヶ月では75%の確率で戻ると書いてあったので、落ち着いてはいたのですが、
病院で念の為帝王切開の手術日も決めておきましょうと言われて、気持ちがぐっと引き締まりました。
逆子を直すためにやった6つのこと
①原因を調べる
このnoteを見ている人はすでに調べているかと思いますが、逆子の原因はさまざまで明確な理由はわからないとのこと。
私の場合はエコーで赤ちゃんの体勢や羊水量は問題なかったので、母体の体格が小さいからか、赤ちゃんが「まだここの格好でいたい」と望んでいるか、のどちらかなんだろうなあと思いました。
(いろんなYouTubeや記事を漁りました)
②逆子体操
しかし、ずっとこの体制でいてもらうのは困ってしまうので、できることはやろうとまずはYouTubeや記事で見つけた逆子体操を実施。
病院で背骨の位置を教えてもらえなかったので、通っていた町医者でエコーだけみてもらって背骨の位置を確認。
ほかにも、おしりの下にタオルを敷いて高くしたり、赤ちゃんの背骨側を上にして寝たりもしました。
逆子体操で「戻りました!」という報告コメントや記事を見るたびに、焦って不安になる自分が・・・。
③お灸
小指の爪やふくらはぎの下の三陰交を温める方法です。
お義母さんが鍼灸師だったのもあり、やってもらったのと、家でも自宅用のお灸を買って、夫に貼ってもらってました。
④体を温める
湯船に浸かる、長ズボンを履いて寝る、家にあった湯たんぽを抱いて寝る。
⑤ポケマムを借りる
背骨の位置が変わっていたら骨盤体操も意味ないかなと思い、自宅でエコーが見れるポケマムを借りてみました。
不安で頭がいっぱいだったので、注文翌日に発送してくれたのもとてもありがたかった。
ただ、このぐらいの妊娠週になると、赤ちゃんが大きすぎるし、病院のものとは解像度が全然違うということもあり、見てみてもなにがなんだか分からず・・・。ただ、頭の位置ぐらいはわかるので逆子体操して動いたあとやオフロに入ったあと、朝起きてからなどたまに確認するようにしていましたが、ポケマムを見ずとも皮膚の上から赤ちゃんの頭が胃あたりにあることが触って確かめられるほどだったので、ちょっと無駄遣いだったかもしれません。
36週1d / 10ヶ月 -まだ逆子
2週間検診。
逆子が治るとお腹がぐにゅーんと動くと聞いていたし、そんな実感もなかったので、やはりまだ逆子。
この時点で、戻る確率は数%とのことなので、助産師さんと話しているうちに涙が。担当医から、「逆子体操」や「外回転術」というものがある。うちではやってないから調べてみるといいかも、とアドバイスをもらい、家に帰ってから血なまこで探しました。
外回転術ができる病院を調べるが苦戦
藁をもすがる気持ちで、「外回転術 都内」で検索して上から電話。
このとき、金曜の15時ごろだったので、病院の電話受付が空いている限り片っ端から電話していました。
そもそも外回転術を実施してる病院はどんどん減っているそうで。万が一のリスクもあるため技術が必要で、教えるのが大変なんだとか。
条件が合わなくてもダメ元で電話してみましたが、なかなか見つからず。
電話したところ一覧はこんな感じです。
1、自衛隊中央病院
外回転術はやっているが、当院で分娩をされる方に限るため断られる
妊娠37週で骨盤位の場合に希望があれば施術
2、国立成育医療研究センター
外回転術はやっているが、当院で分娩をされる方に限るため断られる
妊娠35週~36週で施術が基本
※以前は病院からの紹介で外来もやっていたらしい
3、おおたかの森ウィメンズケアクリニック
外回転術はやっているが、当院で分娩をされる方に限るため断られる
妊娠36~37週で施術を調整
4、あおばウィメンズホスピタル
外回転術やっている、外来も受付もやっている
しかし34週〜35週で外来をして判断とのこと。
この時点で36週なので断られる
5、岩倉病院
口コミなどでは外回転術の実施があったが電話すると
やっていないといわれ断られる
受け入れ病院が見つかった!
対応がとにかくスピーディー
湘南鎌倉総合病院に電話すると、先生にすぐに確認ができなかったため、翌日土曜日に折り返しのお電話をいただきました。
外来も受け付けている、分娩病院が違うところでも良い(そのまま湘南鎌倉総合病院で産んでもOK)、36週に外回転術を行うので早めに来てください、と予約を調整してもらい、週明け月曜(36週4d)に外来、エコーやレンドゲン、問診などで問題なかったので、その週の木曜(37週0d)には施術の予約をしてもらえました。
産まれるまで時間がないのもあり、トントン拍子に進んだので紹介状や検査結果について私が取り寄せてから湘南鎌倉総合病院に持っていくのは時間的に間に合わない旨を伝えると、産む病院に直接FAXをもらってくれるとのことで、このときの私のメンタルには沁みる優しさでした。
事前説明を聞く
・一泊二日かかる
・当院では麻酔での外回転術ではないこと
・施術は30分までしか行えないこと
・破水や胎児になにかあった際の帝王切開やお産に備えて同行者が必要なこと(胎児がなくなるケースはない、帝王切開の確率も0.5%)
・持ち物
などを一通り教えてもらいました。
治る確率は60%ということですが、このまま何もしないでいるより精神的にかなり楽になりました。
みんな優しい
これは比較になってしまうのですが、分娩予定の病院に比べてスタッフや看護師さん、先生がかなり優しく丁寧な印象を受けました。
病院もきれいで通院したいなと思える病院でした。
ただ、ここは基本自然分娩のみのようなと、私の自宅からだと1,5時間ほどかかってしまうので、願いは叶わなそうですが。
外回転術の流れ
・病院に到着、赤ちゃんの状態確認
朝9時半頃に病院に到着し、外回転術の同意書や、何かあった際の帝王切開や麻酔の同意書などにサインをした書類を提出。
手術や問診のスキマ時間に実施するとのことなので、分娩室のようなところで寝ながら待機。
先生が来る前に、赤ちゃんの心拍確認のための機械を30分ほどつけたり、子宮が柔らかくなる薬の投与のための点滴をしました。
・まずはお尻と頭の位置を確認
始まるときに、担当医だけでなく、助産師さん、看護師さんが5人ぐらい部屋に入ってきました。
赤ちゃんの位置をエコーで確認し、一人の助産師さんが膀胱辺りにあるおしりに沿って手をグッと押し込み、「入りました!」と合図、続いてもう一人の助産師さんがみぞおち辺りにある頭の位置を確認し、こちらも手をグッと押し込み合図。
この時点で結構痛い・・・。
・痛いけど我慢!連携プレーに感動
先生の合図で、お尻を持ち上げてと一声かけるとお尻を上にぐいっと押し、次頭を下げる合図をすると頭をぐいっと下腹部に向かって押す、そのあとも慎重にお尻→頭の順でゆっくり回していきます。
力を入れてしまうとお腹のスペースが狭くなってしまうので、お腹に力を入れないよう、痛い痛いと声を漏らしながらフゥーフゥーと深呼吸。でも帝王切開を避けるために必死に絶えました。
幸い1回でまわり、施術時間は4分。
あっという間に終わったといえばそうなのですが、長く感じました。
痛いあまりに無意識で近くの看護師さんの手を握っていました笑
これ30分耐えるの結構辛いかも。
・戻らないようにあぐらで待機
逆子が戻ったことに安堵しながら、施術後は私と胎児の心拍数をモニターで観測。
1時間ぐらい座って問題なかったので点滴を外し、病棟へ。(夫、帰宅)
このときから退院まで、胎児の頭が戻らないように骨盤ベルトをしっかり巻いて過ごしました。
お昼を食べて、夕飯後にもう一度胎児の心拍を測定。
同じ病棟では、産まれたばかりの赤ちゃんの鳴き声が数時間ごとに聞こえてきて、その度にベッドについてる明かりがついていました。まだ新生児だから鳴き声も小さくてかわいい。
産後に母子同室でお世話するのをカーテン越しで想像できたのもいい経験だったかも。
・入院後に再確認
朝起きて胎児の心拍を確認し、その後エコーで頭が下になっているか確認。
問題なかったので、退院。
かかった費用(外回転術は保険適応されます)
逆子を直すためにやったことや、病院でかかった費用をまとめると、こんな感じでした。
全部で7万円弱。
ネット調べだと外回転術の費用は保険適応のため、およそ2万〜3万程度。
そう思うと施術費用はちょっとだけ高かったかな?
ポケマムはなくても良かったかもですが、レンタル期間は逆子が直ったあとも定期的に自宅で見て楽しんでました。見ているうちにだんだん「これが手かな?」とか分かるようになってきた気がします笑
加入していた保険も対象だったので、実質プラスで戻ってきそう。
さいごに
・もっと早くから逆子対策できたかも
逆子を直すためにいろいろ調べて動いていましたが、30週に入ったぐらいから調べていたらなあと思う気持ちです。
(一方で、逆子で出産する確率を考えるとそこまで事前に頭回して分娩病院を選ぶのは初産ならなおさら難しいだろうなとも思う)
あとは、34週で行った2週間検診のときに、逆子を避けるためにはどうすればいいかを早く相談しておけばよかったなと。
このときに、まあきっと戻るだろうと自分でできることの範囲でトライしていたんですが、このときから外回転術とかを教えてもらって調べていればもう少し近くの病院で施術が可能だったかもなと思っています。
他院で分娩する人が外回転術を受けられる病院は少ないなと思いました(調べ始めたのが36週だったのもなおさら)。
とはいえ、縁があって湘南鎌倉総合病院で施術してもらったのは良かったなと思ってます。
・成功体験ばっかでとにかく不安だった
YouTubeのコメント欄や、体験談の記事をみると、「逆子直りました!」という報告が目についてしまい、焦るばかり。
しかもだいたいが30週〜35週の方で、36週経ってしまった私はさらに焦る・・・。
36週で逆子が治ったケースが少ないし、帝王切開になるケースの記事もちらほら。直らないんじゃないかと不安になり、胎動があるたびに泣きそうになりながら逆子体操をする日々。
・胎児に向き合う機会だった
たった3週間の出来事でしたが、一番胎児に向き合ったなと思います。
逆子の理由として、もっとお母さんに構ってほしいからだよーなんて言っていたYouTube動画を見たときは、「私ちゃんと向き合えてないんだ」と落ち込みましたが、振り返ってみると「頭を下にしてごらーん」とか「お尻が重たいのかな?」とか「ママのおなか狭い?」とか今まで以上にお腹をさすって話しかけていました。
体を温めるとか、お灸を炊くとか、出産のためのアクションを今まで全くやっていなかったので、出産への準備として自分にも向き合える時間でした。
大きい胎動に「まさか直った?」と期待したり、常にみぞおち辺りある胎児の頭を常に確認するなど、一番スキンシップをとっていた期間でした。
逆子が直って安心したと思ったら、次は子宮口が全然開いていない問題(現在38週)。
次は子宮口を開かせるためには、を検索する生活になりそうです。