浄化。
ドリルです。
僕が 高校1年生の時 財布を落としてしまった事がありました。
その悲しい 出来事を公園で コジヤンとウッチーに話していた時の事です。
ウッチーの登場する 記事は こちらです⤵︎
ウッチーは 見栄晴にそっくりです。
もはや 見栄晴がウッチー?というくらいそっくりです。
見栄晴さんを ご存知ない方は Google先生にでも 聞いてみて下さい!
そして、コジヤンが登場する記事は こちらです⤵︎
まぁ、面倒臭い方は 読み飛ばして頂いても全く問題ありません(笑)
そんな男3人で 僕達の溜まり場 K公園で日曜日のお昼過ぎに話をしていました。
「えっ?ほなドリルは 財布どこで落としたか 全然覚えてないの?」
コジヤンが 言う。
「うん……昨日 バイト行くまでは コンビニで買い物したからあったと思うねんけど 朝気付いたらなかってん。」
「電車とかは?聞いてみたん?」
ウッチーが聞いてくる。
「まだ聞いて無いけど、今日も夕方から バイトやからバイト先にも無かったら警察行ってみるわ。お金は そんなに入ってなかってんけど定期と財布が買ったばっかりやったから 勿体無いと思ってさ。」
「ちょっと!ちょっと!あんた達!!」
3人で喋っていると急に声を掛けられ 3人とも声のする方に 目を向けると、
そこには ボサボサで 真っ白な髪の毛の ざくろのような赤いカーディガンを羽織った シワの多い少し気味の悪いお婆さんが 僕達に声を掛けてきた。
「えっ?何なん?おばあちゃん?僕らに なんか用事?」
僕が 質問すると、
「そうや、アンタらの血を綺麗にしたろうと思って 声かけてあげてんやわ。誰から して欲しい?」
「いやいや、お婆さん?何でする前提なんですか?何か怖いからいらないです。お引き取り下さい!」
僕が 断ると、
「いや!ちょっと待って!ウッチーやってもらいや!血を綺麗にしたら 彼女出来るかも知らんで!お婆ちゃん!血を綺麗にしたらどうなるの?彼女できるかな?」
コジヤンが いきなり気の触れた 質問をする。
「彼女?できるよ。頭も良くなるし、身体も丈夫になる、それに、無くし物なんかも見つかったりするよ……そこの垂れ目の男の子は特に 血が汚い。
ほら!こっちに おいで!!血を綺麗にしたるから!!」
「俺……やってもらおうかな………。」
「『俺……やってもらおうかな……。』
ちゃうよ ウッチー!!
めっちゃディスられてんで!!
絶対やめときって!!大丈夫か!?
お前………大丈夫か!?」
「まぁまぁ、ドリル。ウッチーも ああやって言うてるし ちょっとオモロいやんか。」
「うん、まぁ 面白そうやけど……。
って チャウチャウ!止めようよ!止めよぅ!!」
僕の声も 虚しくウッチーは 静かに老婆の前に立ち 額に手を当てられ ブツブツ何かを老婆は 唱えている。
ウッチーも 素直に目を瞑り その呪文のような言葉を聴いている。
コジヤンは それを見てニタニタと笑っている。
僕は それら全部が 気味 悪く思えた。
5分ほど その儀式のような物が 続き ウッチーが 目を開ける。
「うわー!めっちゃ気持ちいい!何か 産まれたての子鹿の様な気分や!ほら!ドリルも やってもらいや!!騙されてるから!」
(おい!ウッチー大丈夫か?産まれたての子鹿の気分て何?プルプルしてるイメージしかないから全然ピンとけーへんし 騙されてるって言うてもうてるよ!!)
「ほら、次は アンタかいな。こっち来いや!」
「いや、僕 もうバイトなんで!すぐ 行きます!
コジヤン!ウッチーも!はよ!!行こう!」
そう言って 逃げるように僕達は 家に帰って行った。
僕は 夕方からマクドで バイトだったので 少し早目にマクドのビルの4階にある休憩室で テレビを見ながら待っていた。
すると2歳年上の背が高く目がクリっとしていて鼻筋の通った綺麗な女性のアサミさんが 僕に声を掛けてくれた。
「ドリルくん!昨日 財布! 机の上に置きっぱなしやったやろ?」
「えっ?あぁ!はい。だいたい置きっ放しです。」
「やっぱり……。」
性善説を主張する僕は バイト中は 休憩室のテーブルの上に財布を置きっぱなしという ストロングスタイルを通していたので
「これは アカンやろ!」
と、アサミさんが 気を遣って財布を預かっていてくれたらしいのですが 返すのを忘れていたらしいです。
アサミさんも中々のおっちょこちょいさんです。
僕は てっきり何処かに落としたと 思っていて テーブルの上に置いていた事など すっかり忘れていました。
僕は 財布が見つかって ホッとしたのと同時にゾッとしました。
もし、僕が あの時 面白半分でも 老婆に血を綺麗にしてもらい 今日 バイトに来ていれば 例え偶然だとしても 血を綺麗にしてもらったことによって 財布が 見つかったと思い込んでいたでしょう。
そして、彼女ができると思い込んだ僕は いきなりアサミさんに告白していたかも知れません!
そして、あの老婆を崇拝し 車は悪だ!!馬を使え!!と言って馬の顔の被り物をして 裸で街を練り歩いたりしていたのかもしれません。
偶然 回避でき ハマらずに済みましたが 一歩間違えば 何の宗教かは 知らないですが ドハマりしていた可能性もあると思うと マンモスビビりました。
この話の本当度 90%
それから 不気味な老婆は 一度も見ていません。
あの老婆は いったい何だったんでしょうか。
ちなみに…………