4歳☺︎弟くん、妹ちゃんへ《わたしの100年》
お母さんとお風呂に入っていた時。
「あのね、お母さんのお腹に赤ちゃんがおるとよ」
「え!今?ここに?」
「そうだよー」
「私、お姉ちゃんになるとー!?」
一人っ子の私にとって、嬉しいような、寂しいような気持ち。
でも、お母さんが嬉しそうだったから、私も嬉しかった。
だんだん、だんだん、お腹が大きくなっていく。
すごいな〜、面白いな〜。
「私、もうすぐお姉ちゃんになると♪」
友だちや幼稚園の先生にいつも言ってた。
でも、ある日。
救急車がうちに来た。
どうやら、お母さんが病院に行くみたい。
私も一緒に行きたくて、泣いて追いかけたけど、
おばあちゃんにダメって言われてしまった。
次の日、お見舞いに行ったらお母さんは元気そうでほっとした。
何日かして帰ってきたお母さんは、私を子ども扱いせずに率直に言った。
「赤ちゃん、お腹の中で死んじゃった。
天国で行っちゃったから、今度お参り行こうね」
4歳の私は、泣くことも驚くこともしなかったけど、
お母さんにとって、本当は泣きたいくらい悲しいことだとは分かった。
だから、私はあえて天真爛漫に過ごした。
転んで大袈裟に泣いたり、遊んでー!って甘えたり。
私が明るいと、家族の雰囲気が明るくなることだけは感じていたから。
弟くんか、妹ちゃんへ。
天国で元気にしていますか?
あなたがお腹にいた時のことは不思議と鮮明に覚えているんだよ。
お母さんたちは今でもあなたのことを大切に思っているし、私もそう思ってる。
守ってくれていること知ってるよ、いつもありがとう。
まだまだ私は頑張るね。
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