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チロルじゃダメですか?
毎年、
2月13日は決戦の日。
仕事から帰ると、
娘たちが 「はい! 友チョコ作るよー!」 と
無造作に言う。
うん。いや、待て。
母は今日もフルタイムで働き、
家に帰ってきたばかりだからね。
夕飯の支度もあるし、
洗濯もしたい。
やりたいこと、やらなきゃいけないことは
山積みなんだわ。
毎年言ってるけどなっ!
そもそも私は友チョコ文化が
ナゾで仕方がない。
バレンタインは「すき」を
伝える日だったはずでは?
私が子どもの頃、
バレンタインといえば、
「好きな人に勇気を出してチョコを渡す日」
だった。
放課後の教室で、
「これ…受け取ってください…!」と
震えながら渡すあの感じとか、
下駄箱にこっそり入れて、
ドキドキしながら、
家に帰るあの感じとか、
友達と「誰に渡した!? どうだった?!」と
盛り上がるあの感じとか!
そういうの、ないの?
娘たちに聞いてみると、
「え? なんで男子にあげんの?」
いやいやいやいやいや!!!
バレンタインって、
もともと そういうイベント
なんだってば!
男子、
かわいそすぎじゃない…?
私がそう思うのは、
わが家には息子もいるからなのか?
息子が小学生くらいの時は、
もらってきてたんだけどなーチョコ🍫
今や、バレンタインは
「好きな人に気持ちを伝える日」 から、
「友達にチョコをばらまく日」 に
変わってしまったらしい。
娘たちの 「手伝ってくれるよね?」 という
無言の圧をいつも以上に感じる。
末っ子は
誰に渡すかリストまで作ってる。
◯◯ちゃんと△△ちゃんには絶対!
□□ちゃんもだよね!
あ、××ちゃんも欲しいって言ってた!
おい、ちょっと待て。
最初は仲のいい友達にちょっと渡すだけ
って言ってたのに、
気づけば
みんなに配らなきゃいけない雰囲気に
なってるし……
そして、母は知っている。
大量のチョコを作らなきゃいけなく
なることを…
「じゃあ作るね!」と
エプロンつけて、やる気満々の娘。
数分後……
チョコが固まる! ママ助けて!
→ 湯煎をやる母
キレイにデコれない!ママ助けて!
→ 細かい作業のサポートをする母
ラッピングがうまくできない!ママやって!
→ リボンと格闘する母
これは、あれかな。
わたしが友達に渡すチョコかな?!
むしろ私がもらってもいいのかな??
結局毎年こうなる。
で、チョコ作りサポートしながら
夕飯を並行して作るって、地味にシンドイ。
チョコの甘ったるい匂いが充満して
食欲なくなるんだよね…
今年もバレンタインまで
あと3日。
材料はすでにそろってる。
自分で作るつもりなのか、
今のところ何も言われてない。
が……
そろそろ
「ママ! 友チョコ作る!」 の声が
聞こえてくる気がしてならない…
その時は、
「チロルチョコの詰合せがいいよ👍」
というカードを切ることを、
ここに誓う——!!!
今年こそ、
この戦いには巻き込まれない…!
……と、チラッと思ってた。
でも、絶対また今年も巻き込まれる。
知ってる。
チロルチョコ買っとこ♪
カムバック「愛の告白文化」!!!
手伝わされる私も可哀想だけど、
「これは、にいにの」って
失敗作だけを渡される息子もかわいそう。笑