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それでも生活は続く(マガジン『暮らしを綴る』のご案内)

「エッセイを読むこと・書くこと」の効能について、noteを普段から読まれている方なら少なからず考えたことがあるかもしれません。

今日はわたしなりに、4年間エッセイを書き続けてきた日々を踏まえて、ちょっとした私見を書き綴ってみようと思います。。

関心領域が重なるということ

エッセイというものに面白味を感じるひとばかりではない、ということに気づいたのはついぞ最近のことです。

先日妹が部屋に遊びにきたとき、気になる本をどれでも何冊か貸してあげる、という話になりました。妹が手に取ったのは、自己啓発本、そして最近話題の小説。エッセイをいくつか見繕って勧めてみたら「人の生活の話を読んでも面白くない」という言葉が返ってきました。

まさか姉がその「面白くない」と宣うたものを書いているとは露ほども知らない、彼女のまっすぐな一言に少し傷つきつつも、でも昔ならばわたしも似たようなことを感じていたかもしれない、と思ったのでした。

わたしは普段はコーチングを生業にしていますが、いくら人の話を聴く仕事をしていたところで、最も意識の向く時間が長いのは自分の生活です。どうしたって自分が可愛いというのに、その上で人の生活にまで関心を持てというのは確かに無理があるかもしれない。

そんな日々の先で、今わたしがこうしてエッセイを書くことも読むことも楽しめているのは、エッセイのなかに「他者と自分の関心が重なり合う瞬間」を見出すことができたからです。

他者の暮らしそのものには関心がないけど、そのエッセイのなかに出てくる街並みや、食卓の上に並ぶ食べ物、少しおしゃれをして出かけるときの装いには興味を持てるのだとしたら、そこにはエッセイを読む理由があります。

こうして「エッセイを読む理由」を見つけたことで、同時に「わたしもエッセイを書いていいんだ」と思えるようになったのでした。

コーチングをやっていて、東京・三鷹に暮らしていて、ベッドに腰掛けてコーヒーを啜りつつ微睡む時間が好き。一つ一つの属性だけを挙げるとそれらはあまりにささやかだけれど、そんな関心ごとで通じ合える他者が一人でもいるなんて、なんだかとても良いインターネットのあり方だと思いませんか。

マガジン『暮らしを綴る』について

前置きが長くなりました。
わたしのマガジン『暮らしを綴る』では月に1回エッセイをお届けします。

このエッセイは、わたしが運営している架空のシェアハウス『LEBEN』内にて執筆しているものです。毎月お手紙のかたちでシェアハウス住人の皆さんにお送りしているものを、皆さんにもお届けします。

▼LEBENについて知りたい方はこちら

LEBENとはドイツ語で「暮らし」を意味するのですが、その名の通り日々の生活におけるさまざまな問いを皆さんにお渡しするうち、気づけばかなりの質問数になりました。

LEBEN自体はそのときの入居者さんの人数に応じて募集をしたりしていなかったりするのですが、せっかくなので質問だけでもみなさんにお渡しできれば、と思い、マガジンの立ち上げに至ります。

なお、本マガジンはメンバーシップでも読めます。

こちらはマガジンの価格に600円をプラスいただくことで、コーチからの問いマガジンと、日々を健やかに生きるためのtipsもついてきます。エッセイを単体で読みたい方は、このままマガジンのみを購読ください。

最後に

冒頭に話に出てきたわたしの妹は、結局帰り際に一冊だけ、エッセイを手に取って帰りました。

本のタイトルは『ミスドスーパーラブ』。ミスドのさまざまなドーナツについての文章が寄せられたアンソロジー本でした。妹曰く「ミスドは好きだから」とのこと。

妹の背中を見送りながら、何らかの文章に触れるときの動機なんて、そんなもんでいいんだよな、と思ったことを今でも覚えています。たまたまこのマガジンにたどり着いてくださった皆さんにも「なんとなく好きだから」のような気持ちで読んでもらえたら嬉しいです。

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