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ナナシスのサブスク解禁は大事な一手だよ
ナナシスのサブスク解禁を祝えないのは時代遅れじゃないですか?みたいなタイトルにしようとしたんですが、「煽りタイトルは中身が耐えられないと炎上する」ということを知っているので大人しくしましたし、ナナシス聴いてたらどうでもよくなってきました。
だってナナシス、全曲が全曲、気持ちをぶつけてくるんだもん。
「あ、ナナシスが好きだな・・・」という気持ちになる。
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ナナシス、サブスク解禁!
Tokyo 7th シスターズ、通称ナナシスの楽曲が先日サブスクリプションサービスでの配信を解禁しました。
【サブスク解禁】
— 「Tokyo 7th シスターズ」公式 (@t7s_staff) November 19, 2019
只今、
11/20(水)0時より
ナナシス楽曲が各種サブスクリクション型配信サービス様にて
ストリーミング配信を開始いたしました!
詳しくは以下URLご覧くださいませ!https://t.co/9Szb7mrq8s#t7s #ナナシス #ナナシスサブスク解禁 pic.twitter.com/VGWvNFuCRW
ゲームの配信から5年で100を超える楽曲を世に送り出してきたナナシスがここにきてサブスク配信。
もちろん敬虔な支配人であるところの皆さんはCDをすべて手に入れてきているので、今更何を・・・と、しかもサプライズ発表することか・・・?と思っているんじゃないですか。
しかし、サブスクリプション配信には大きな意味があります。
サブスク契約していない人にはあまり実感が無いと思うので、ここに1年ほどSpotify契約をして、ついでに配信もしている経験を踏まえて、サブスク配信のメリットを記しておきます。今更何を、という内容なので知ってる人は読み飛ばしてほしいです。
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①収益構造に対する、プラス影響
サブスクリプションサービスの収益構造をご存じでしょうか。
ざっくりとした説明で恐縮ですが、ユーザーは月額利用料を払い、好きに登録されている楽曲を聴くことができる。そして再生回数に応じてアーティストに還元されます。
この還元が案外バカにならない。小さなアーティストなら特にです。
例えば月に100再生される曲を10曲、10サービスに配信するとします。
それぞれにおいて1000再生/月されているので、そこからアーティストへの還元が0.1円/再生だったとすると合計で月に1000円が入ってきます。
これがナナシスだと月に100再生で済むはずがない。
例えばSEVENTH HAVENは4日ほどで3000再生されています。
ヘブンじゃなくてヘイブンという話、SEVENTH HAVENが話題に出る度にしてる気がする、今日もします
— kz (@kz_lt) November 19, 2019
ですよね。
塵も積もれば山となる。僕たちが毎日10曲ほど聴いているだけでも運営側に相当の還元があるのです。コンテンツの収益性はそのままコンテンツの寿命に繋がる。どう見ても豪華なライブだのなんだので収益性が良いとは思えない(失礼)ナナシスに対して少しでもお布施ができる。いや課金しろよって話は別でお願いします。
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②新規層へのアプローチ
Spotifyを契約していて思うこと、それは「シームレスな新規曲への誘導」です。
例えば、アルバムを1周聴き終えた後、普通なら再生が終わるところをSpotifyでは「そのアルバムを聴いた人が聴いてる他の曲」をおススメしてきます。そう、Q&Aリサイタルを聴いていたはずが、adrenaline!!に勝手に移り、ミューレ沼に堕ちていくみたいなことが発生しているのです。
思い出してみましょう。
ナナシスは曲が強いコンテンツです。
もちろん、根本的なコンセプトは非常に素晴らしいし、ストーリーで何度も涙を誘われたことは否定しません。それでも、入り口としての楽曲の魅力は確かなものがあります。
そのため、新規層へのアプローチとして楽曲があるのは望ましいし、その観点からこれまでいくつかの音ゲーへの収録があったのでしょう。そして今回はより広い層へのアプローチを考えてのサブスク配信なのだと思ってます。
CDやDL販売で手を出すほどではないけど、サブスク配信されているなら聴いてみるか、ということは十分に想像できます。登録者にとっては追加で払うコストが何もないからです。
実際、僕も「ずっと真夜中でいいのに。」や「3月のパンタシア」といったアーティストにSpotifyで出会い、流行りの「あいみょん」や「King Gnu」を軽率に再生し、結局「ヨルシカ」が大好きな人間になっている。n-bunaさんがボカロで活動していた時は離れていたのにね。
もちろん、これによってCDの売れ行きが落ちるかもしれないということは重々承知です。しかしだからなんだというのでしょうか。モノとして所有したい人はCDを買えばいいし、ただ音楽を聴きたいだけならサブスクで十分、線引きがしっかりすると思います。
音楽プロデューサーの亀田誠冶さんも先日このような講演を行っています。
この記事の続きには、サブスクが拡がった世界でじゃあCDはこういう風に売ろうという戦略ができてくるという話があります。実際、CDはもう音楽を聴くハードではなく、音楽とアーティスト、そしてファンをつなぐツールになっているとも感じます。
例えば。
僕が好きなアーティスト、Sori Sawadaさんが今年発表したアルバムではCDとは別にライナーノーツが特典でついてきました。
「昼日中」現物届きました!嬉しいね、白いね、全体的に。今週末のライブにも持っていきます。ライナーノーツも一緒に。 pic.twitter.com/rKmqNtCWnq
— Sori Sawada (@RisouMusic) March 6, 2019
歌詞がずば抜けて良い方なので、ライナーノーツという選択はとても嬉しかったし、サブスクで聴けるけどCDを買いました。とてつもなく良かった。
僕自身も自分のVOCALOIDアルバム発売の時には、そのゆかりの地を巡るための聖地巡礼マップを作りました。
【特典情報】新譜をお買い上げの方には、曲に出てくる地名を中心とした"超!個人的 京都散策マップ"をプレゼント!非常に個人的な理由で好きな場所について書きました。アルバムを2倍楽しめます。会場では先着ですが、早めに通販を注文くださった方には封入しますのでご安心ください。(製作中) pic.twitter.com/AHinm5xPWu
— のーねーむ🐸火曜日D47a (@NO_NAME_POEM) August 8, 2018
ということで話がどんどんナナシスからずれていくけど、ナナシスはサブスク配信で新たなファンを獲得するだろうし、僕たちの1再生がさらにコンテンツに活気を与えることになります。(そしてサブスクで他のアーティストも聴くことで音楽業界が賑わう。)
なので2つの理由を合わせて、サブスク解禁は既存のファンにとっても、これからファンになる人にとっても良い事なんじゃないでしょうか。
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私のおすすめの7曲
さて、ナナシスのサブスク解禁に合わせて、7曲のプレイリストを作るキャンペーンが行われていました。せっかくなので作ってみました。
ナナシスのメインテーマに近いところにあると勝手に思ってる曲を集めました。好きな曲でもあります。そりゃもう。
結局777☆SISTERSが大好きなんだよな・・・となるプレイリストですね。それに7曲で魅力が語りつくせるとは思いません。
コンテンツというのは面白いもので、楽曲、ストーリー、キャラといったあらゆる切り口から語ることができるのです。
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ということで、今年はナナシスについて色々と書きたい人を集めて、ナナシスアドベントカレンダーをやろうと思います。
ある程度人を集めてみたので、残り枠に参加したい方はどなたでも気楽にご参加ください。僕も3本くらい書きます。
アドベントカレンダーって何?って方はまあQiitaとかこのAdventarとか見てみたら分かると思います。
ということで今年も残り少し、よろしくお願いします。
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