メイク
好きな服を着る
メイクをして自分の好きな顔になる
毎朝の、私の愛おしい時間だ
ファンデーションで毛穴を抹消してつるんと綺麗な肌にして
ビューラーでくるりとあげたまつげにマスカラを塗り目をぱっちり見せ
リップを塗って華やかに彩る
楽しくてしょうがない!
朝の時間を犠牲にすることなど厭わない。
通勤電車のために猛ダッシュするはめになるよりも適当にして家を出る方が嫌だ。
「そんなにしっかりしなくたって誰も見ていないし気づかないよ」
そんなことは承知している。
でも、メイクは誰かのためではない。私のためにするのだ。もちろん他人に綺麗だと思われたいという気持ちはあるが。
でも第一の理由は私が1日楽しく気持ちよく過ごすためだ。
鏡に映ったときに新しく買ったリップが肌の色にあっていたら、ファンデーションが崩れずに綺麗を保っていたら、それだけで、よし!と心の中でガッツポーズをする。
嫌でしょうがない会議の日は特に丁寧に、好きな化粧品を使ってメイクする。憂鬱な日も少しだけ楽しくなる。
メイクは、私に自信を与えてくれるお守りのようなものだ。
だから私は今日もせっせと顔に色を乗せる。
明日も同様に、永遠に。
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