パラダイスガレージが鳴っている部屋(詩のようなもの)

パラダイスガレージが鳴っている部屋
タバコ臭くなった右手の指
流れが途切れないアルバムを聴いている
コンセントの蛸足
燃えてしまったらどうしよう
文章と文章を接続させるのが苦手だ
詩みたいに文が書けたらな
ピアノが上手に弾けたらなという感じに近い
僕の外したコンタクトは僕の見た景色を見ていた
目の上を泳ぐ埃
体を横にして部屋の窓から外を眺めていた
僕は何者にもなれずに普通の人生を送っていくのかな
毎日お酒を飲みながら好きな音楽を聴きたい
毎日お酒を飲みながら好きなギターのコードを抑えたい
こんなに好きなギターのコードが嫌いになってしまいそう
僕は一体どこから来てどこに向かうのか
いっそのこと野良猫にでもなれたらな
ちょび髭の野良猫
彼の優しいような目が好きだ
彼の見透かしたらような目が好きだ
核心に触れて僕をそっと撫でる目線
気が向いたら散歩に出かけよう
遠くに行くのが目的ではない
ただ足を一歩一歩進めてみたい
靴の底で砂利やコンクリートの凸凹を感じたい
ただ確実に進んでいる実感が欲しい

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