
蜂神社に行ってみた
紫波町に『蜂神社』って言う神社があるよ。
と言う、知人からの情報。
ミツバチを語る者として、ここは行かねば!
と思い、行ってきました。
岩手県紫波郡紫波町宮手字陣ヶ岡69
蜂神社は陣ケ岡公園という公園の中にありました。
蜂神社
蜂神社(はちじんじゃ)
陣ヶ岡公園の中にある神社です。前九年合戦の時、源義家(みなもとのよしいえ)は厨川(くりやがわ)の戦いで安部貞任(あべのさだとう)軍にてこずっていました。その時、厨川柵周辺の藪にたくさんの蜂の巣があり兵が蜂にさされて 困っていましたが、それを見た源義家はそれにヒントを得たのか、夜間に蜂の巣を袋にとり、蜂を怒らせてから貞任陣営に投げ込み、蜂が一斉に襲うと同時に攻めかかり勝利をおさめたといわれています。勝利を導いた蜂を祀った社が 蜂神社で全国でも珍しいようです
(紫波町観光交流協会HPより引用:https://www.shiwa-kanko.jp/history/history-56/)
本当かよぉ~ってツッコミたくなるような理由で蜂が祀られていましたw
この話が本当ならば獰猛な性格のスズメバチかなぁと思ったのですが…
ハチをまつっているという珍しい神社を紹介しましょう.名前はズバリ”蜂神社”.岩手県紫波郡紫波町(しわちょう)の”陣ヶ岡”という小高い丘の上に建っています.現地は海抜136mの小高い丘になっており,戦が起こるたびに何度も陣が張られた場所のようで,それが”陣ヶ丘”という地名の由来になっています.このハチはスズメバチではなく,ニホンミツバチ (Apis cerana )のようです.
(中略)
蜂を使って勝利をおさめた中央軍は,その蜂の死骸を集め,丁寧に葬って蜂神社を建立したそうです.
(都市のスズメバチより引用:http://www2u.biglobe.ne.jp/~vespa/mame/mame_7.htm)
上記サイトによればミツバチたちを武器として用いたそうです。
スズメバチならば何度刺しても死ぬことはないし、ミツバチは一度刺すと返しがついた毒針が引っ掛かり、臓器ごと切り離されるので死んでしまいます。
「死骸を集め」という点からも、ミツバチが用いられた可能性が高いですね。
ミツバチたちが可愛くて仕方ない僕にとっては
「かわいそう・・・」という感情が一番にやってきました笑
でも蜂を崇めて祀っている神社なんて珍しいので、養蜂関係者には注目のスポットになりそうですね!
実際に行ってみた
盛岡でJICA関係者向けの講演があり、その日は道の駅で車中泊して、翌朝「蜂神社」に行ってきました。



前九年の役の際に源頼義・義家父子が陣営を敷いた場所で、その後も様々な戦乱の拠点になったそうです。
前九年の役についてはこちら↓↓
上述の通り、敵陣営にミツバチの大群を放って安部貞任軍を打ち負かしたことで蜂神社が建立されました。


陣ヶ岡公園内には他にも前九年の役に関する史跡があります。
その一つが「月の輪形」
由来を読むと、なかなか面白いです笑
源頼義・義家父子が縁起や験担ぎを大事にしていたことが伺えますね。

前九年の役の後も様々な戦乱で陣営の拠点となった陣ヶ岡はかの有名な源頼朝も宿営したそうです。
そこで藤原泰衡の首を持参した河田次郎を讃えるどころか、打首の刑に処してしまう。という事件も起きています。

蜂神社の近くには「藤原泰衡の首洗い井戸」という史跡もありました。
河田次郎がここで「頼朝さん喜ぶだろうなぁ~」なんてニヤニヤしながら泰衡の首を洗って、その後打首の刑に処されるなんて考えてもなかったんでしょうね…
「蜂神社」は奥州藤原氏を学べる場所
蜂にまつわるエピソードを期待して行ってみた「蜂神社」でしたが…
奥州藤原氏の歴史の中で重要な位置付けにある場所だということがわかりました。
僕は大学で史学科だったので歴史探訪や遺跡・史跡巡りも大好きです。
僕にとっては充分に楽しめるスポットでした笑
蜂好きの人も、歴史好きの人も、ぜひ「蜂神社」に行ってみてください。
最後に…
最後にどうしても言いたいことがあります。
蜂を祀る「蜂神社」の参道や境内の木に注連縄の如く括り付けられていたこのペットボトル…

養蜂家ならピンと来るはず。
スズメバチを捕らえるためのトラップです。
蜂を祀る神社で蜂を捕らえようとするのはいかがなものかと…笑
「ミツバチ」を祀る蜂神社だそうですが、「スズメバチ」も蜂。
蜂を崇める神社ならば、あらゆる蜂たちとの共存を目指してほしいですね!
