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自分では捨てたくないから

今日も曇り空。少し涼しい。


一昨日、母が友人から、手作りの、何かの柑橘系のジャム?ソース?を大きな瓶一杯もらってきた。

話を聞くと、もらった柑橘が、もうダメになりそうだったので、急いで砂糖で煮たらしい。「砂糖で煮ただけだから、仕上げはそっちでやって」とのこと。

しかも、自分の家では食べないから、全部渡されたらしい。

少し味見してみたら、中の実の部分だけじゃなく、皮も入っていて、苦みも強かったので、皮のアク抜きをしていないんじゃないかと思う。

ただ、刻んで砂糖で煮たんだろう。

私は、わりとよくジャムを作るので、作り方はわかっているつもり。


その人は、いつも、母にいらないものを押し付けてきたりする。自分の家では食べないけど、自分ではもったいなくて、捨てられないから、母に押しつける。

前には、その人が作った干し柿で、もう食べられないくらい、カチカチに固くなったのを持って帰ってきた。「食べられなかったら、捨てて」と。

自分では、捨てたくないそう。

見てみたら、それは、全く食べられるようなモノではなかった。どうせなら、そうなる前にくれたらいいのに。

ありがた迷惑とは、このことだと思う。

悪い人ではないけれど。ちなみに、昨日野菜をくれた人とは別人。

母も、断りきれずに、結局、いつももらってくる。

とはいえ、気心の知れた友人は大切で、母といつも、なんだかんだと仲良くしてくれているので、私にとっても、ありがたい存在。

母に、あのジャムのことを詳しく聞いたら、「皮の色が変わってしまってたから、それをそのままあげるわけにはいかないので、砂糖で煮た」と言ってたらしい。

そんな色が変わってしまってた皮まで一緒に煮るなんて!それも、アク抜きもせず。

しかも、母が言うには、自分では一切食べようとせず、母に味見させて、そのまま押し付けてきたらしい。

とにかく、自分では捨てたくないみたい。

聞けば聞くほど……どういうこっちゃ。

もちろん、いつもお世話にもなっているので、そういうのばかりではないんだけど、なんか…ねぇ。


母も捨てにくいかもしれないから、ここは、私が少しずつ捨てて、減らしていく作戦でいこうかな。


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はちドリこ(エッセイスト)
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